同種 (数学)

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数学で、同種(isogeny)とは、2つのアーベル多様体(例えば楕円曲線)の間の代数群で、全射でしかも有限の核を持っているものを言う。

全射でかつ有限のファイバーを持つ基礎となる代数多様体の任意の射 f : A → B は、自動的に同種となり、f(1A) = 1B となる。従って、そのような同種 f は、f が定義されている任意の体 k に対して、k の値となる A と B の点の群の間の群準同型をもたらす。

語源[編集]

ギリシャ語の (iso-) とラテン語 (genus) から、同種(isogeny)は「同じ起源を持つ」と意味を持ち、元となるアーベル多様体の恒等元を対象となるアーベル多様体の恒等元へ写すという幾何学的事実がある。

楕円曲線の場合[編集]

E と同種な楕円曲線は E を有限部分群で割ることにより得ることができる。ここでは、4-torsionの部分群である。

楕円曲線に対し、同種の意味は次のように定式化することができる。

E1 と E2 を体 k 上の楕円曲線とする。E1 と E2 の間の同種は、定数ではない多様体の射 f : E1 → E2 で、基点を保存するような射である(つまり、f は E1 の恒等元を E2 の恒等元へ写す)。

2つの楕円曲線の間のすべての定数でない射は自動的に有限ファイバーを持つ全射となるので、同種は同値関係を定義する。

E1 → E2 が同種であるとき、2つの楕円曲線 E1 と E2同種であるという。これは同値関係であり、双対同種英語版(dual isogeny)のために対称となる。上記のように、全ての同種は楕円曲線の k に値を持つ点の群の準同型を誘導する。

関連項目[編集]

参考文献[編集]