台湾鉄路管理局DR2900型気動車

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台湾鉄路管理局DR2900型気動車
DR2900型
基本情報
運用者 台湾鉄路管理局
製造所 日立製作所
製造年 1986年
製造数 5組15両
運用開始 1987年1月28日
運用終了 2023年4月26日
投入先 北迴線、南迴線、臺東線(花東線)、宜蘭線、屏東線、縱貫線(北段、南段)
主要諸元
編成 2M1T
軌間 1,067 mm
最高速度 110 km/h
車両定員 DR2900:40名
DR2950:54名
自重 DR2900:39.5t DR2950:35.84t
全長 20,274 mm
全幅 2,850 mm
全高 4,070 mm
車体 ステンレス鋼
台車 日立製作所 KS125、KS126 (動力がない)
動力伝達方式 液体式
機関 カミンズ NT855-R4/N14-R4(駆動用)
NT855-R4(発電用)
機関出力 は駆動用 315~335hp(2100rpm)/350hp(2100rpm)
は発電用 270hp(1800rpm)
変速機 新潟鐵工所 DBSF-100
変速段 変速1段 直結1段
編成出力 630~670hp/700hp
制動装置 NABCO SMEE (電磁直通ブレーキ)
保安装置 ATS/ATP
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台湾鉄路管理局DR2900型気動車(たいわんてつろかんりきょくDR2900がたきどうしゃ)は、かつて台湾鉄路管理局(台鉄)で運行されていた気動車である。

概要[編集]

台湾鉄路管理局では、1982年民国71年)7月に東部幹線を開通し、それにあわせて製造したDR2800型45両により、「自強号」の運行を開始した。自強号の人気は非常に高く、常に満員状態が続いた為、輸送力増強の為に1986年に製造したのが本形式である。DR2900型10両、DR2950型5両の合計15両が製造された。

車両概要[編集]

DR2900型は、DR2800型同様に、両端に動力車のDR2900型と、その中間に、電源用発電機を装備した付随車のDR2950型を連結した3両編成を1ユニットとしており、最大5ユニットを連結した15両編成で使用される。

車体は、DR2800型同様ステンレス製としたが、DR2800型が、車体の裾部を絞り込ませる形状なのに対し、本形式では絞込みを廃した。またDR2800型では車内に設置していた空調設備を屋根上に移動した為、定員増加を図る事が可能になった。その他の車内設備は、DR2800型に準じている。

客用扉は手動式の折戸で、DR2900型は片側1箇所なのに対し、DR2950型では2箇所となった。なお2009年の更新修繕の際に、自動扉に変更された。

エンジンは、走行用・発電用ともカミンズ製NT855R4の水平型(出力310HP・回転数2,100rpm)を採用し、各車両に1基ずつ搭載したが、後にDR3000型と同じエンジンに更新され、出力も350HPに向上した。一方、DR2950型に設置されている発電用エンジンは出力270HPであり、1ユニット内で使用する各種電源をまかなっている。

運用[編集]

DR2900型は、2013年より台東機務分段に集中配置され、東部幹線の自強号として使用されていた。その他、屏東線の全線電化完了まで、潮州-枋寮間の区間車にも使われていた。

2023年4月25日に定期運用から引退し、4月26日の樹林ー花蓮間の臨時列車での運行にて引退した。

脚注[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]