台湾省 (中華人民共和国)

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台湾省
略称: (拼音: Tái)
台湾省 (中華人民共和国)の位置
簡体字 台湾
繁体字 臺灣
拼音 Táiwān
カタカナ転記 タイワン
省都 台北市
面積 36,200 km² ()
人口 ()
 - 人口密度
23,170,000 人 ()
668 人/km² ()
GDP ()
 - 一人あたり
- ()
- ()
HDI () - () ()
主要民族 漢民族 - 98%
高山族 - 2%
地級行政区 2 個
県級行政区 21 個
ISO 3166-2 CN-71
公式サイト
http://www.gwytb.gov.cn/
(国務院台湾事務弁公室)

台湾省(たいわんしょう)は、中華人民共和国中国)が名目上設置している。全域が中華民国台湾)の実効支配[1]にあり、中華人民共和国は建国以来一度も台湾省の省域を統治したことが無い。

地理[編集]

台湾省は略称を「台」(たい)と称し、中国大陸とは台湾海峡を隔てた場所に位置する台湾島と周辺島嶼、及び澎湖諸島を領域とする。北は東シナ海、東は太平洋、南西は南シナ海に面しており、西は台湾海峡を挟んで福建省と、東は日本と、南はバシー海峡を挟んでフィリピンと接している。

台湾島の地理についての詳細は、台湾#地理を参照のこと。

中華人民共和国にとっての台湾省[編集]

台湾島と澎湖諸島は1945年に中華民国国民政府蒋介石政権)によって接収され、1947年5月17日には中華民国の台湾省が設置された。その後、国共内戦で国民政府に決定的な勝利を収めた中国共産党は、1949年10月1日に中華人民共和国の建国を宣言し、1950年5月までに中国大陸のほぼ全域と海南島を制圧した。だが台湾省については、同年6月に勃発した朝鮮戦争の影響から本格的な軍事行動を行なえず、1958年金門砲戦を仕掛けたものの台湾国民政府の防衛陣を突破できなかったため、「解放」できないまま内戦が終結した[2]

このような経緯から、1949年以降も台湾省の省域を実効支配しているのは中華民国であり、そこに設置されている省も中華民国の台湾省である。一度も中華人民共和国の支配力が及んでいない以上、地方自治体としての「中華人民共和国の台湾省」は現実には何の実体も存在しておらず、全国人民代表大会(全人代)にある「台湾省代表」(台湾省全国人民代表大会代表)の席[3]が台湾省の存在を示す唯一の実体である。建国以来一度として統治できていないにもかかわらず、中華人民共和国が台湾省を設置し自国の1省として領有権を主張し続けるのは、「一つの中国」の立場から自分たちが中華民国を継承する唯一正当な「中国の政権」(継承国[4]であるとし、中華民国の支配下にあった台湾省も当然に継承する立場にあるとしているからである。

そのため、歴代の中華人民共和国政府は台湾省を自国の不可分の領域であるとし、2005年反国家分裂法制定に見られるように台湾が独立すれば軍事行動も辞さない、という立場を採り続けている。一方で現実的には、台湾海峡両岸の経済関係の深まりなどから、軍事的な制圧による問題解決の可能性は1990年代以降徐々に低くなりつつある。しかし、政府高官による中華民国政府への挑発的発言や福建省沿岸部での軍事訓練などによって、中華人民共和国政府は常に中華民国政府に圧力をかけ続けている。(台湾問題

行政区画[編集]

政府の公的な扱い[編集]

建国以来、中華人民共和国は台湾省を実効支配できていないため、公式には台湾省内を法的設置根拠がある行政区画で区分できていない。

建国当初、国務院民政部が毎年編纂している『中華人民共和国行政区画簡冊』(簡体字:『中华人民共和国行政区划简册』)では、台湾省について『解放待ち』(『待解放』)と注記され、改革開放が始まってからは『暫定的に資料欠如』(『资料暂缺』)と書かれている。また、省都(省会)については空欄となっている。ただし、『中華人民共和国行政区画簡冊』に掲載されている中華人民共和国総図では、台湾省の省都を「台北」[5]と記している[6]

地図上の扱い[編集]

中華人民共和国で出版される地図で台湾省内の行政区画を記載する場合、中華人民共和国の建国直前まで中華民国が使用していた台湾の行政区分を流用し、中華民国の行政単位を中華人民共和国の行政単位へと置き換えている。例えば、中国地図出版社2006年に発行した『台湾省地图册』では、台湾省内の行政区分を2地級市、5県級市、16とし、省都は台北市とされている[7]

中華人民共和国台湾省の行政区画
地図 # 名称
Taiwan Province (PRC) prfc map.png 2地級市
1 台北市
2 高雄市
5県級市
3 台中市
4 台南市
5 基隆市
6 新竹市
7 嘉義市
16
8 台北県
9 高雄県
10 台中県
11 台南県
12 新竹県
13 嘉義県
14 桃園県
15 苗栗県
16 彰化県
17 雲林県
18 屏東県
19 宜蘭県
20 南投県
21 花蓮県
22 台東県
23 澎湖県

地図上の中華民国との差異[編集]

地図上に描かれた中華人民共和国の台湾省は、「中華民国の台湾省」と下記の通りに差がある。

なお、日本実効支配する尖閣諸島中国語名:釣魚台列嶼)は、中華人民共和国・中華民国の双方とも台湾省(宜蘭県頭城鎮大渓里)に属するとしている。また、中華民国の実効支配下にある福建省の島々(金門島馬祖島烏坵、いわゆる金馬地区)は、中華人民共和国・中華民国の双方とも福建省に属すとしており、台湾省には含んでいない。

報道上の扱い[編集]

国務院台湾事務弁公室が運営する『中国台湾網』[8]を含め、中国大陸マスコミ台湾に関する報道を行う際は、一般的に現行の「中華民国の行政区分」を使用している。(例えば、台北県は新北市、桃園県は桃園市と表記される[9]。)

交通[編集]

中華人民共和国政府は、以下の通りの道路および鉄道の敷設を計画しているが、実効支配が及んでいないため「中華人民共和国政府による整備」は実現していない。

ただし、これらに類するインフラ整備は「大陸と台湾を結ぶ海底トンネル」を除けば、中華民国政府によってほぼ実現されている。

脚注[編集]

  1. ^ なお、中華民国が自国の高雄市の一部と主張する南海諸島の島々は、中華人民共和国が一部を実効支配下に置いている。そのため中華民国側からすれば、中華人民共和国の実行支配領域内に「中華民国にとっての高雄市」(中華人民共和国では台湾省に属するとされる市)の一部が支配されている事になる。だが、中華人民共和国はこれらの島嶼を海南省の一部に分類しているため、中華人民共和国側からすれば「中華人民共和国とっての台湾省」の領域は含まれていないことになる。
  2. ^ 国共内戦には公式な終戦日がない。ただし、人民解放軍に金門砲戦の砲撃停止命令が下された1979年1月1日以降、人民解放軍と中華民国国軍との間で戦闘は起きていない。
  3. ^ 台湾省の代表は、中国国内の台湾省籍を持つ者より選出される。
  4. ^ 中華人民共和国政府の公式な立場では、中華民国は1949年の首都南京陥落によって南京国民政府が崩壊し、その後中国国民党国民党革命委員会等の民主党派として「新中国」(中華人民共和国)建国に加わったとされる。その際、「新中国」側に加わらず台澎金馬へ逃げ延びた台湾国民政府は、国共内戦に敗れた中国国民党内の蒋介石一派が勝手に作り出した「自称政府」に過ぎない、という公式見解を持っている。
  5. ^ 他の省都とは違い、「台北市」とはしていない。
  6. ^ 参考文献:《中华人民共和国行政区划简册》1960-1963,1982,1984,1990-2010,地图出版社中国地図出版社
  7. ^ 《中国分省系列地图册 台湾省地图册》 中国地图出版社 ISBN 9787503174117
  8. ^ 中国台湾网
  9. ^ 台湾"六都"选举 国民党五市败选仅剩新北朱立伦胜选 (中国台湾网)

関連項目[編集]