受取拒否

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受取拒否(うけとりきょひ)とは郵便や宅配便など様々な配達物において、自分宛ての個別の配達物を受け取りたくなく、明示的に受け取りを拒絶する意思を示したい時に利用できる制度である。

日本郵便[編集]

まず、受取拒否の権利が認められているのは、名あて人(宛名の人物)本人だけである。名あて人でない者は受取拒否はできない。従って、集合住宅で以前住んでいた人宛てを受取拒否したり、家族宛てを受取拒否したり、退職者宛てを他の社員が受取拒否したりする権利はない。(これらの方法については後述)

普通郵便のような受箱配達方式の郵便物等の場合[編集]

受取拒否するには、名あて人本人が、メモ用紙程度の紙片(付箋)に「受取拒否」と書いて脇に署名または押印し、その付箋をセロテープで該当郵便物に「宛名を隠すようにして」貼り付け、ポストに差し出すことで、受取拒否となり、差出人に返送される。ただし開封前に限られる。開封後は受取拒否は一切できない。開封してから閉じて受取拒否しようなどということは明らかに禁止事項である。なお、郵便物に直接、受取拒否と書くことは器物損壊罪となるため、紙に書いて貼らなければならない。2通以上ある時は1通ずつ付箋を貼る必要がある。また、誤配郵便物を受取拒否することはできない。(誤配の場合の方法は後述)

書留やゆうパックのような対面配達方式の郵便物等の場合[編集]

受取拒否するには、配達時に、受領印を押す前に、名あて人本人が配達員に受取拒否を申し出て、配達員が適宜用意する紙(受取拒否の旨の紙)に署名または押印をすればよい。なお、開封有無に関わらず、受領証に受領印を押印もしくは署名した後だと受取拒否は一切できない。また、名あて人でない者(家族など)が受取拒否する権利はない。

誤配郵便物を郵便局に戻したい場合[編集]

この場合は、名あて人ではなく他の者が返送の意思を示すので、受取拒否の要件を満たさないため、受取拒否とは呼ばないが、便宜上、ここで解説する。

宛先住所は合っているものの、宛先住所に名あて人が住んでいない時(つまり以前住んでいた人宛ての時)は、以下のような付箋を、宛名を隠すようにして貼り付けて、ポストに差し出せばよい。

誤配
この住所にこの人は住んでいません。この人は転居しました。

ここでいう付箋とは、市販の付箋紙である必要はなく、メモ用紙程度の紙片をセロテープで貼り付ければよい。2通以上ある時は、輪ゴムで閉じて一番上の郵便物に付箋を貼り付けることができる。このようにして郵便局に戻された場合、担当の配達員は付箋を剥がし、「あて所に尋ねあたりません」という返還印を押して、差出人に返送する。また、以後はその宛名の郵便物は配達を行わない場合が多い。

また、宛先住所が自分の家と異なる時は、以下のような付箋を、宛名を隠すように貼り付けて、ポストに差し出せばよい。

別の家(部屋・会社)に誤配されました。

このようにして郵便局に戻された場合、担当の配達員は付箋を剥がして、正当な受取人宅に配達する。

退職者宛てを返送したい場合[編集]

この場合も、名あて人ではなく他の社員が返送の意思を示すので、受取拒否の要件を満たさないため、受取拒否とは呼ばないが、便宜上、ここで解説する。次のように記載した付箋を、宛名を隠すようにして貼り付けて、書留配達時に配達員に直接手渡す。(配達員が返還印を押す必要があるため、ポストや窓口に戻すことはできない)

この郵便物は、次の理由により、差出人に返送願います。
☑ 退職
□ 該当者なし・部署不明
株式会社○○○○ ○○支社

2通以上ある時は1通ずつ付箋を貼る必要がある。なお書留やゆうパックといった対面配達郵便物を、受領印押印後に返送することはできない。また、宛先の会社名が間違っている場合は、単純な誤配なので、この付箋は付けない。

宅配便[編集]

宅配便の場合は前述の書留の場合と同じである。ただし宅配便の場合は配達員に直接申し出なくてもコールセンターへの電話で受取拒否を申し出ることができる場合がある。

メール便(クロネコDM便等)[編集]

配達営業所に直接持っていくことによって「受取拒否」または「該当者無しのため返品」を求めることができる。しかし、客はDM便と郵便物との違いが分からずに、誤って郵便ポストに投函してしまうことがあるようである。

広告チラシ[編集]

広告チラシの受取を拒否したい場合については、拒否に関する直接的な規則や法規制はないため、広告主に直接申し立てるしかない。ただし、投函を防止する対策として、投函禁止を受箱に明示することで充分な抑止効果が得られるほか、無視した投函者への回収を求める根拠にもなる。

脚注[編集]

外部リンク[編集]