反日

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
2012年の中国における反日活動 で襲撃された日本領事館

反日(はんにち、英: Anti-Japanese)は、日本政府企業社会文化制度歴史など)の一部または総体に対して反対する感情・主義・教育・デモ・活動などの総称。一つまたは複数の日本に関わる事象に関して反発または反対することをきっかけに、日本全般に対する反感と発展することもある。

一般に、中国韓国北朝鮮の3カ国では、第二次世界大戦までに領土を侵された時期があることから反日感情が高いと古田博司は文藝春秋にて述べている[1]。さらに、特亜と批判される上記の3ヵ国の反日と台湾などその他の国の反日の違いは牽制できる勢力・言論が国内に存在しないことである[2][3]貿易摩擦に端を発する経済的な理由からの一時的な反日感情は1980年代から1990年代アメリカヨーロッパでもみられ、当時「ジャパンバッシング」(日本叩き)と呼ばれた。また、1960年代後半から70年代にかけて東南アジアに対する日本の急速な経済進出に対する批判運動が行われた[4][5]

対義語は親日。韓国などの反日を「昼は反日、夜は親日」との表現がある。更に、特定アジアの宗教的とも言える反日への辟易から「国交は仕方なく維持しても、情緒上は断交する。」と距離を置こうとするのに対して、北朝鮮の国交正常化要求や韓国・中国の国交断絶は求めずにツートラックと称して日本から金銭的・技術的支援や日本での観光の自国への誘致や文化交流を要求を要求してきたことや日本人が反日国家と認識して以降から年々減少しているのに対して、毎年増加する大量の日本への観光客や永住権や就職を求めてくるなど反日しながら日本に近づいてくることから「近づく反日」と言われている[6][7][8]

反日現象[編集]

日本人お断り」と告知されている中国・広州大学城内のレストラン 2007年

日本国外での現象については、日本・日本人・日系人日本文化・日本製品などを排斥・非難する行為を形容する語として用いられる。

また、中国韓国北朝鮮の3カ国における反日現象は、日本統治時代第二次世界大戦歴史認識に絡めて、日本国日本人に対して敵対或は反発する感情としばしば結び付けられる。邦人居住者への暴力行為や嫌がらせ、日本製品の不買運動、あるいは領事館や日系商店の破壊などの不法行為、日本人侮辱発言も発生しており、日本政府はこのような活動に対して、邦人の安全確保や賠償と不法行為者の摘発、また組織的な活動が対象国政府からの内政干渉にならないよう抗議し続けている。

近年、反日として国際的に象徴されるのは慰安婦像である。

言葉としての反日[編集]

言葉としての「反日」は政治的、思想的、国益観の違いの対立から日本人が同じ日本人に対して使う場合もある。

使用例としては、「反日分子」「反日主義者」「反日日本人」「反日マスコミ」など。「これら反日日本人の歴史認識GHQウォー・ギルト・インフォメーション・プログラムによって植えつけられた、間違ったものである」というのが江藤淳を始めとする保守派の主張であり、近年では谷沢永一の曰う“朝鮮人によって流布された反日本的なプロパガンダ”がこれに並ぶ[9][10]。「売国奴」「非国民」とほぼ同義に用いられるケースもある。

一方で左翼勢力では、アナキストの一部が反日を自称した例がある。1970年代日本の新左翼の中で流行した反日亡国論東アジア反日武装戦線などが反日を掲げてテロを行った。また、日本の左翼運動には左翼ナショナリズムと呼ばれる民族主義側面も存在する。

1986年赤報隊事件の際、犯行グループは朝日を「反日分子」と呼んだ。

西部邁は、このような「反日」規定を言い募る者たちを保守の範疇に入れる事を批判している。

反日教育[編集]

駐香港日本領事館前で焼かれる日本国旗(2012年)
駐韓国日本大使館前に設置された慰安婦像

中国・韓国・北朝鮮における歴史教育に対し「第二次世界大戦における日本の侵略性、加害者性、これらの国が受けたとする被害の教育」をしているとして反日教育と呼ぶことがある。中国では教科書に日本を敵視する教育を行っているとの声があがることが多い。

韓国では2005年6月、桂陽中学校(ko:계양중학교)の生徒らが日本に爆弾を落としている絵、日本人をに見立てた絵、日の丸を焼いたり踏みつぶしている絵などを描き、仁川地下鉄橘峴駅のプラットホームに展示されたことがあった[11]。絵には「日本の奴らは皆殺す」「日本列島を火の海に」「日本というゴミが捨てられるのは何時なのか」などという言葉も附けられていた[12]

日本国内においては、朝鮮総連朝鮮学校において、反日本的な内容の民族教育を実施している。その教育の多くが、日本人への憎悪を煽るものであった[13]

韓国[編集]

韓国も反日感情がすごく強くなっていた。 韓国で歴史教育を行う過程で反日感情が発生する。 日本公使館の朝鮮王妃殺害、併合、抑圧的な統治が原因だ。 韓国人たちは日本の統治を恥辱的に考えており、大半の国民が反日感情を共有している。

反日デモ・反日テロ[編集]

尼港事件で赤軍と中国人・朝鮮人ゲリラによって焼き落とされた日本領事館

日本に対する破壊、放火、略奪を伴う抗議行動。パフォーマンス的なデモンストレーションが暴動やテロ行為に発展したこともある。首相や天皇の人型や、国旗の日章旗旭日旗を燃やしたり踏み付けたりするなどすることが多い。

韓国の活動家は昭和天皇今上天皇、あるいは現職や過去の著名な総理大臣の肖像画像を掲げることがある[14]。韓国では公用の外国国旗を汚辱したり、訪問中の外国元首を冒涜することは刑法107条および109条で禁止されている。

大学生を中心とした中国国内の反日デモ活動は政府の承認を得た上で行われているが、これらのデモは、マルクス・レーニン主義体制の矛盾点から来る批判をかわすために、政府が主導して反日感情を煽ってデモ活動に仕立て上げていることが多く、「反日デモ=反政府デモ」という図式が存在する、という指摘も少なくない[要出典]産経新聞の元中国特派員である矢板明夫は「政治基盤が弱い習政権だから、毎年のように手を変えて国民の反日感情を利用している。」、「尖閣諸島国有化反対や、靖国神社参拝反対などの反日キャンペーンは習政権の政治基盤が弱いからこそ行っているものだ。」と述べている。[15]中華人民共和国は言論の自由表現の自由が必ずしも保障されておらず、政府ならびに中国共産党への抗議活動を禁じている。中国の大学学生会も政府や中国共産党の指導下に置かれており、自主的な政治活動は認められていない。暴徒化したデモ隊が度々、同じ中国人が保有する日本車を破壊したり、中国人が経営する日本料理店を襲撃している。これについて日本人の多くは中国人同士の争いとして静観している。

脚注[編集]

  1. ^ 古田 2005
  2. ^ 韓国について書籍を多数出版している韓国人のシンシアリーによると「国内で牽制勢力が皆無なこと」が韓国における反共と反日の決定的な差だと結論付けている。韓国では反共、つまり北朝鮮への対応は右派左派で互いに牽制・マウンティングし合って対立しているが、反日については右派左派関係なく一致して日本を叩くために協力すると明かしている。例えば台湾では、日本統治時代を肯定的に評価・日本の主張を支持する言論に対して、批判する者もいるが支持や容認する者もいて日本に関しての言論の自由が守られている。それに対して、同じく自由主義陣営なはずの韓国では、日本統治時代に関する肯定的な言論・出版をすることや大局的・経済的・安保的な面から日本と過去の問題で対立しても最終的に韓国の国益にならないこと・韓国側の主張が間違っているなどの反日に批判・牽制の意見を持つ者は実名が大衆に発覚すると国民情緒法に基づく吊るし上げ法の不遡及を無視した刑事罰・賠償をされていることを知っているため、それを恐れて黙らざるを得ないと述べている。韓国では反日言動・言論に関しては台湾より、共産国家の北朝鮮・中国の言論統制状態に近いと述べている。
  3. ^ 『韓国人による末韓論』シンシアリー, 扶桑社〈扶桑社新書 249〉,2017年9月2日,ISBN 978-4-594-07790-7.
  4. ^ Whatever happened to Japan-bashing?, Peter O’Connor 日本外国特派員協会
  5. ^ en:Japan_bashing#Japan-bashing_today - Today, the term "Japan-bashing" is often used in reference to Asian critics
  6. ^ 黒田勝弘『日韓新考』産経新聞社、2002年8月
  7. ^ 金文学 『「反日」という甘えを断て 再び、韓国民に告ぐ!』祥伝社、2002年
  8. ^ 「日韓対立の真相」武藤正敏2015年5月25日
  9. ^ 谷沢 1999
  10. ^ 谷沢 2005
  11. ^ James Card "A chronicle of Korea-Japan 'friendship'", Asia Times, Dec 23, 2005, "The most disturbing images of the year were drawings on exhibit at Gyulhyeon Station on the Incheon subway line..."
  12. ^ 呉善花「反日教育で歪められた日本の朝鮮統治」、別冊正論23『総復習「日韓併合」』産経新聞社、2015年3月。同書に小中学生の反日ポスターの写真が掲載されている。
  13. ^ http://www.asahi.com/special/08001/TKY201011250559.html
  14. ^ Nocut news
  15. ^ 元中国特派員・矢板明夫外信部次長が講演「共産党内部で権力闘争が激しくなっている」「習政権、手を変え反日感情利用」 茨城「正論」友の会 2017年4月23日 産経新聞

参考文献[編集]

関連項目[編集]