千頭森林鉄道

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千頭森林鉄道で使用されていた車両(寸又峡温泉で保存されている車両)

千頭森林鉄道(せんずしんりんてつどう)とは、静岡県榛原郡川根本町大井川水系寸又川一帯に路線を持っていた森林鉄道である。東京営林局千頭営林署が運営していた。

沢間停車場では大井川鉄道(現 大井川鐵道井川線沢間駅と接続していた。大井川鉄道井川線千頭駅 - 沢間駅は、当森林鉄道の乗り入れのため、762mmと1067mmの三線軌条であった。

木材運搬のみならず、電力会社が発電所ダムの維持管理のために使用していた。また、一時期、寸又峡温泉への観光客、宿泊客の運搬を行なっていた。

建設の経緯[編集]

  • 元々は、第二富士電力(後に富士電力と合併。中部電力の前身の一つ)が千頭ダムの建設の際、赤石山脈帝室林野局の御料林から伐採される木材を、寸又川を用いた筏での運搬が出来なくなることに対しての、水利権の補償として建設された。
  • このため当初は、第二富士電力が千頭ダム建設の資材運搬中心に運行すると共に、帝室林野局の木材を受託運搬していた。
  • 千頭ダムが完成すると、富士電力は路線を帝室林野局(現林野庁)名古屋支局千頭出張所に無償譲渡し、千頭森林鉄道となった。なお、千頭森林鉄道になった後も、電力会社が発電所やダムの維持管理の為に自前の機関車で、森林鉄道を使用していた。

路線データ[編集]

  • 軌間:762mm
  • 動力:内燃(ガソリン)
  • 幹線 千頭 - 栃沢・・・36.0km
    • 停車場・交換場:千頭 - 沢間 - 閑蔵 - 吉木 - 松崎 - 大間発電所 - 大間 - 大間堰堤 - 尾崎坂 - 湯山発電所 - 樽沢 - 平之沢 - 千頭堰堤 - 大樽沢 - 諸之沢 - 小根沢 - 大根沢分岐点 - 栃沢
  • 大間川支線 尾崎坂~大間川堰堤・・・6.0km
  • 天地索道[1]・・・1375m
  • 逆河内支線・・・3.8km

その他、多数の索道、インクライン、作業軌道があった。

歴史[編集]

  • 1931年(昭和6年):第二富士電力により、沢間 - 千頭堰堤(20.4km)が開通。
  • 1934年(昭和9年):大間川支線が開通。
  • 1935年(昭和10年):千頭堰堤 - 大樽沢が開通。
  • 1935年(昭和10年):千頭ダム完成。
  • 1936年(昭和11年):第二富士電力が富士電力に合併。富士電力専用軌道となる。
  • 1936年(昭和11年):大井川電力専用軌道が大井川鉄道大井川本線に合わせ、762mmから1067mmに改軌。千頭駅 - 沢間駅は、富士電力専用軌道の乗り入れのため、762mmと1067mmの三線軌条になる。
  • 1938年(昭和13年):大間発電所完成。富士電力専用軌道は帝室林野局名古屋支局千頭出張所に無償譲渡され、千頭森林鉄道に改称。
  • 1939年(昭和14年):大樽沢 - 大根沢開通。
  • 1945年(昭和20年):大根沢 - 柴沢開通。
  • 1947年(昭和22年):東京営林局千頭営林署の所轄に変更。
  • 1951年(昭和26年):千頭駅 - 尾崎坂に、寸又峡温泉への観光客、宿泊客用の列車の運行開始。客車「すまた1 - 3号」は、寸又峡温泉の観光協会が浜松電気鉄道のガソリンカーを購入、改造したもの。中部電力の機関車が牽引。
  • 1951年(昭和26年):天地索道開通。上河内川流域の開発開始。
  • 1951年(昭和26年)頃:大根沢分岐点 - 栃沢開通。
  • 1962年(昭和37年):大間川支線延長。逆河内線開通。
  • 1963年(昭和38年):寸又峡温泉への観光客、宿泊客用の列車の運行中止。
  • 1968年(昭和43年):全線廃止。

接続路線[編集]

  • 沢間停車場(大井川鉄道井川線 沢間駅)
  • 千頭駅(大井川鉄道大井川本線・井川線、千頭駅)
    • 井川線千頭駅 - 沢間駅間に乗り入れ。

代替輸送[編集]

現在、当該路線の代替輸送は大井川鐵道バス寸又峡線により行われている。

脚注[編集]

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  1. ^ 途中に支柱がないタイプの索道としては非常に長く、開通当時は「東洋一」といわれた。現在でもこの記録は日本国内では抜かれていない。

関連項目[編集]