十津川警部シリーズ

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十津川警部シリーズ』(とつがわけいぶシリーズ)は、西村京太郎推理小説のシリーズで代表作である。

警視庁刑事部捜査一課の十津川省三警部を主人公とする一連のシリーズ作品。

2時間ドラマの原作として人気があり、数多くのテレビドラマがシリーズや単発作品として制作されている。

登場人物[編集]

俳優名は、『土曜ワイド劇場』 / 『火曜ミステリー劇場』 / 『ザ・サスペンス』 / 『月曜名作劇場』 / 『女と愛とミステリー』 の順。

十津川省三[編集]

警視庁刑事部捜査一課警部。

亀井定雄[編集]

警視庁刑事部捜査一課所属。十津川の良き相棒。

十津川の上司[編集]

三上(みかみ)
演 - 【土曜ワイド劇場】川辺久造(#26・#28・#30・#32) ⇒ 夏八木勲(#45) / 【火曜ミステリー劇場】鈴木瑞穂加藤和夫 / 【月曜名作劇場】西岡德馬
警視庁刑事部部長。年齢は54歳。大阪府出身。T大卒業のキャリア組。21年前は松江警察署署長を務めていた。それから警視庁捜査一課長を経て[1]、部長となった。
体格はスマートで背が高く、背広を着た姿は警察官というよりは高級官僚のような印象である。
慎重な性格で事なかれ主義のため、上からの圧力に弱いという一面がある。また、面子を重んじるため「自衛隊に借りを作るなど以ての外」と考えている。一方で実直で実務的なところもあり上からの圧力に目を瞑ったりなど、それは十津川も認めている。[2]将来は政界に進出することを考えており、政治的な行動をとることもある。保守系の議員と知り合いであり、暴力団抗争の阻止の際には助力を求めた。しかし十津川警部が懲罰委員会にかけられそうになった時は、十津川班とともに自らも取りやめを請いに向かい、勝訴した際には喜んだりと決して十津川を嫌っている訳ではない。
妻は昭子(あきこ)。杉並区阿佐ヶ谷在住。は飲めない。かつては喫煙者だった(話をもたせる為に喫煙していた)が現在は止めている。
本多時孝(ほんだ ときたか)
演 - 【土曜ワイド劇場】鈴木瑞穂(#7#・8#・#11・#15) ⇒ 平泉成(#34-#37) ⇒ 矢島健一(#59・#61) / 【月曜名作劇場】六平直政
警視庁捜査一課課長。年齢は50歳。既婚者で子供が二人いる。十津川が結婚する時には仲人をした。
三上とは対照的に、十津川の考えに理解を示すことが多い人格者。そのため三上と現場の板挟みになることもある。若い女性や美人に弱く、周囲を呆れさせることもある。
一部作品では本田という苗字になっている。

十津川班[編集]

西本明[3](にしもと あきら)
演 - 【土曜ワイド劇場】森本レオ(#5-) / 【火曜ミステリー劇場】阪本良介 / 【月曜名作劇場】高杉瑞穂
警視庁捜査一課所属。日下とコンビを組んでいる。年齢は27歳[4]
趣味は旅行。高所恐怖症で飛行機が苦手であるため(『特急しらさぎ殺人事件』より)、主に車や鉄道を利用している。鉄道には比較的詳しく、子供の頃は先頭車で前方の景色を見ることが好きだった。また、旅行で訪れた場所の地方の金融機関で通帳を作り、訪れるたびに1000円ずつ預金するという趣味も持つ。近年ではパソコンも嗜んでおり、2年前からホームページを開設している。兄を深く愛しており、殺人容疑をかけられて自殺未遂で入院した折、十津川の許可を得た上で濡れ衣を晴らそうと行動した。
『恋の十和田、死の猪苗代』で結婚したが、新婚旅行中に新妻が殺される。その後、殺人事件の容疑者にされたりもした。目先の事象に振り回され、その時に怪しいと思われる人物を容疑者だと決めつけることが多々ある。
『十津川警部絹の遺産と上信電鉄』で事件に巻き込まれて毒殺されたが、その後の作品にも登場している。
日下淳一[5](くさか じゅんいち)
演 - 【土曜ワイド劇場】長谷川弘(#1) ⇒ 森川正太(#7) ⇒ 森山祐嗣(#23) ⇒ 茂賢治(#26-#39、#41、#45-#52) / 【火曜ミステリー劇場】川崎麻世 / 【ザ・サスペンス】三ツ木清隆(#1) ⇒ 金田賢一(#3-#5) / 【月曜名作劇場】伊東孝明 / 【女と愛とミステリー】坂上忍
警視庁捜査一課所属。西本とコンビを組んでいる。年齢は28歳。身長は175cm、体重65kg(『殺人列車への招待』より)。
JR武蔵境駅からバスで15分のマンションに住んでいる(『城崎にて、死』)。
福島県の実家に、父・晋平(しんぺい・59歳)、母・君子(50歳)がいる(『尾道・倉敷殺人ルート』より)。このほか、既婚者の妹・京子(きょうこ)がいる。
読書が好きで、大学時代は同人サークルに参加したことがある。しかし自分で作品を作るのは苦手と自覚し、結局全く作品を書かないまま半年で脱退している。また、テニス部に所属したり、演劇サークルに大道具係として参加したこともある。
プロ野球は巨人のファン。
ドイツ語フランス語の両方が堪能で、十津川と一緒に海外へ捜査に出かけたこともある。
なお、『終着駅殺人事件』には、亀井と同年代で、上野署所属の日下刑事が登場する。
三田村功(みたむら いさお)
警視庁捜査一課所属。早苗とコンビを組んでいる。作中では、「大柄な刑事」という描写がみられる。清水刑事の殉職後に登場した刑事。
高知県出身。幼い頃に両親を亡くしており、姉の友子と共に叔父夫婦に育てられた。
「L特急しまんと殺人事件」で結婚したが、その後の作品では、また独身に戻っている。
北条早苗(ほうじょう さなえ)
演 - 【土曜ワイド劇場】山村紅葉(#4-#7、#11-)
警視庁捜査一課所属。現在は、三田村とコンビを組んでいる。年齢は26歳。身長160cm。刑事歴は約三年半。東京都出身(『草津逃避行』より)。
射撃が得意であり、射撃訓練では高得点を取っている。愛用拳銃はベレッタ22口径。
綾乃という大学生の妹がいる。
武蔵境のマンションで一人暮らしをしている。ペットはシャム猫の「メイ」とメイが産んだ仔猫。
『臨時特急「京都号」殺人事件』で初登場した時の名前は北原 早苗(きたはら さなえ)であった。なお「北条早苗」という名前の初出はテレビシリーズであり、テレビシリーズで設定された愛猫や愛用銃など細かい設定などと共に逆輸入したものと考えられる。
清水新一[6](しみず しんいち)
演 - 【土曜ワイド劇場】速水亮(#1) ⇒ 井川晃一(#2-#30、#32-#57) / 【火曜ミステリー劇場】高岡健二
警視庁捜査一課所属。北海道出身。早苗とコンビを組んでいた。
『十津川警部・怒りの追跡』では寝台特急・北斗星の車内で刺殺され、『奥能登に吹く殺意の風』では壮絶な爆死を遂げた。この矛盾点に関しては、西村京太郎編『十津川を解剖せよ』では「同姓の刑事が複数いる」と説明されている。
田中大輔(たなか だいすけ)
警視庁捜査一課所属。片山とコンビを組んでいる。小田原出身と長浜出身の2人の田中刑事がいる。
一部作品では、鈴木という刑事が登場し、鈴木とコンビを組んでいることになっている(片山が事件に巻き込まれて死亡したため)。
片山明(かたやま あきら)
警視庁捜査一課所属。田中とコンビを組んでいる。
福井県小浜市出身。『十津川警部「故郷」』で殺害されたが、その後の作品にも登場している。
その他の刑事
『終着駅殺人事件』では、早川という警部補が登場している。
『寝台特急カシオペアを追え』では、大野と森という刑事が登場している。
『恋と裏切りの山陰本線』では、小田という刑事が登場している。
『若い刑事への鎮魂歌』では、崎田という刑事が登場している。
この他、複数の作品で小川(『寝台特急「紀伊」殺人行』では亀井の相棒役)、桜井という刑事が登場する。

十津川の家族[編集]

十津川直子(とつがわ なおこ)
演 - 【土曜ワイド劇場】浅野ゆう子(#36・#40・#42・#46・#48・#50・#52・#55・#59・#61・#62) / 【月曜名作劇場】池上季実子 / 【十津川警部夫人の旅情殺人推理萬田久子 / 【西村京太郎からの挑戦 本格ミステリークイズ 芸能界推理王決定戦!】坂口良子
十津川省三の妻。職業はインテリアデザイナー。年齢は35歳。語学が堪能。
大阪府出身。旧姓は西山。25歳の時に脇坂和男と結婚したが、約1年で離婚。35歳の時に『夜間飛行殺人事件』で、十津川省三と再婚した。
親戚に大阪の叔母(関西の名家)がおり、生活には困っていない様子。『十津川警部怒りの追跡』では、捜査費用として数百万円をポンと出資する。『夜間飛行殺人事件』では、「叔父の遺産が自分に数億入る」と発言していた。
「京都〜小浜殺人迷路〜八百比丘尼伝説の怪〜」では、親友たちを殺害した犯人の罠にかかり罪を擦り付けかけられたが、最終的にその優しさと行動力で犯人を改心させた。
彼女が主人公になるスピンアウト『十津川直子の事件簿』(ドラマ版では『十津川警部夫人』シリーズ)も存在する。

亀井の家族[編集]

亀井公子(かめい きみこ)
演 - 【土曜ワイド劇場】二木てるみ(#34・#40・#42・#43)
亀井の妻。年齢は43歳。
亀井健一(かめい けんいち)
亀井の長男。小学六年生。鉄道ファンであり、亀井に鉄道の知識について助け船を出すことがある。『特急おおぞら殺人事件』で誘拐されたことがある。
亀井マユミ(かめい まゆみ)
亀井の長女。とある事件で犯人一味に拉致され人質にされたことがある。

その他[編集]

橋本豊(はしもと ゆたか)
演 - 【土曜ワイド劇場(大映版)】沖雅也(#3) / 【土曜ワイド劇場(東映版)】荻島眞一(#28) ⇒ 賀集利樹(#42) / 【ザ・サスペンス】近藤正臣(#4)
私立探偵。元警視庁捜査一課所属で、十津川の部下だった。年齢は30歳。北海道稚内市出身。実家は旅館を経営していた。橋本みどりという妹がいる。
北帰行殺人事件』で初登場。恋人が強姦され自殺した事から警視庁を退職、私怨から復讐に走り刑務所に入っていた。『下り特急「富士」殺人事件』で出所後、しばらくして東京・新宿の四谷三丁目に探偵事務所を開業。犯罪歴はあるものの、十津川は信頼しており、事件性を疑いながらも警察が捜査に動けない案件の調査を依頼することがある。また、橋本も請け負った案件のうち、犯罪性が高いものについて十津川に相談するケースがあり、民間人の立場で十津川に協力している。
射撃が得意で、警察官時代は警視庁の射撃大会で3位となっている。
『「雪国」殺人事件』では主役をつとめている。
田中ゆかり(たなか ゆかり)
橋本探偵事務所の秘書兼事務員兼金庫番。25歳。『わが愛知床に消えた女』では、橋本と一緒に、知床への調査に同行した。
青木亜木子(あおき あきこ)
演 - 【土曜ワイド劇場(大映版)】樋口可南子
雑誌「旅窓」の記者。橋本の恋人。近年の作品では登場していない。
田口(たぐち)
中央新聞記者。十津川の大学時代の友人。大船在住。
作品によっては田島と表記されている。
『十津川警部修善寺わが愛と死』(2009年3月刊)では、中央新聞の社会部から、週刊中央の編集部へ異動となった。『死のスケジュール 天城峠』(2009年11月刊)では、以前と同じく中央新聞社会部勤務のままで、異動したという事実はなし。
北野浩(きたの ひろし)
国鉄総裁秘書。君子という妻がいる。年齢は40歳。主に国鉄を舞台にした事件を十津川に相談する役回りで登場する。国鉄の民営化以降は登場しない。
谷藤君子(たにふじ きみこ)
四谷画廊の店主。年齢は55歳。『伊勢志摩ライナーの罠』にも名前は出てこないが登場している。
沢木(さわき)
科研の技官。

小説作品[編集]

テレビドラマ[編集]

テレビでの十津川警部作品の映像化は、もっぱら単発もの、いわゆる“2時間サスペンス”で行なわれ、安定した人気を誇っている。

2017年現在、以下の3シリーズが放送されている。

テレビドラマでの十津川警部シリーズ[編集]

十津川警部のテレビ初登場は、小説での初登場から6年後の1979年に放映された「ブルートレイン寝台特急殺人事件」で、演じたのは三橋達也である。放送局はテレビ朝日、2時間サスペンスの草分けとして1977年に開始された『土曜ワイド劇場』(土ワイ)3年目での初登場だった。この作品以後、朝日放送大映企画大映京都撮影所の制作で1982年までに計3作品が放送された。1981年からはテレビ朝日東映制作で、現在も放送が続いており、2018年現在で68作に達する、2時間サスペンス史上最長寿のシリーズになっている(毎年1〜2作品のペース)。東映製作のシリーズ第4作より使用されている甲斐正人によるテーマ曲も有名である。「土ワイ」でのシリーズ名は開始以後、新作放映の度にまちまちの状態が続いていたが、1989年の第15作「アルプス誘拐ルート」以降、「西村京太郎トラベルミステリー」がシリーズ名として定着する。

大映製作の3作品で亀井刑事を演じたのは綿引洪(わたびきひろし・第3作では本名の綿引勝彦に改名していた)であった。東映製作作品で亀井刑事を演じたのは愛川欽也で、18年間“三橋警部・愛川カメさん”のコンビが茶の間に親しまれることになった。東映版製作開始の1981年以来、愛川が主演として事件解決の中心となり、三橋が責任者として愛川を援助していくスタイル(これはシリーズ開始当時60歳だった三橋の年齢を考慮し、十津川があまり動き回らない設定にしたためといわれる)が定着した。また、三橋のいかつい外見に合わせ、大学時代のサークル活動はラグビー部に変更されている(東映製作のシリーズ第9作『寝台急行「銀河」殺人事件』)。なお、このシリーズで十津川警部の代名詞となった三橋達也は、警視庁の警察広報にも採用されている。

三橋が病を患ったため代役として、1984年の東映製作のシリーズ第5作には天知茂が、1995年の東映製作のシリーズ第28作には高島忠夫が十津川警部を演じている。西村自身は“天知警部”を大変気にいったとも伝えられる。また、そのせいか後にファミリーコンピュータ用ゲーム『寝台特急殺人事件』では、十津川班のメンバーは「土ワイ」版を元にしているが、十津川は天知茂がモデルになっていた。また、第5作では森本レオ演じる西本刑事が初登場。現在まで出演するおなじみの顔となる。

テレビ朝日での成功により2時間サスペンスの時間枠が各局に設けられ、十津川警部もテレビ朝日の専売特許ではなくなる。テレビ2人目の十津川警部は、1981年、日本テレビ系『火曜サスペンス劇場』での「消えたタンカー」で演じた夏木勲(亀井刑事は登場しない)であった。

1982年に開始されたTBS系『ザ・サスペンス』でも「特急さくら殺人事件」で、宝田明の十津川(亀井刑事は犬塚弘)が登場した。

『ザ・サスペンス』での十津川は、翌1983年の「日本一周『旅号』殺人事件」で、若林豪に交代(亀井刑事も坂上二郎に交代)、姓の読みが「とつがわ」でなく「とつかわ」に変更されていた。若林豪による十津川警部は1984年に『ザ・サスペンス』が終了するまでに4作が製作され、テレビ朝日以外での初めてのシリーズとなった。なお、若林は1995年のフジテレビ系「環状線に消えた女」と合わせて通算5作品で十津川を演じた。

1986年、フジテレビ系では『木曜ドラマストリート』で放送された「展望車殺人事件」(堤大二郎演じる西本刑事主演)で、石立鉄男の十津川が助演で登場(亀井刑事は山谷初男)したが、この1本限り。翌87年、同じくフジ系『金曜・女のドラマスペシャル(現・金曜プレミアム)』で「寝台特急はやぶさの女」が放送され、小野寺昭の十津川、川谷拓三の亀井が登場した。この時間枠を引き継いだ『男と女のミステリー』で89年放送された「寝台特急ゆうづるの女」でも十津川は小野寺(この時亀井刑事は室田日出男)だったが、以上フジテレビ系の2時間ドラマ枠もすべて短命に終わったため、長期シリーズにはならず、小野寺版は2本で終わっている。

短命の2時間ドラマ枠はTBSやフジテレビに限らず、テレビ朝日でも90年に新たな時間枠『火曜ミステリー劇場』を開始し、高橋英樹が主役として十津川警部を演じる「十津川警部の挑戦」(1990年)、「十津川警部の対決」(1991年)、「十津川警部の反撃」(1991年/以上3作での亀井刑事はいかりや長介)の3作を放送したが、第3作は「火曜ミステリー劇場」の最終作となっている。

新たな長期のシリーズとなったのは、1992年に渡瀬恒彦の十津川警部と伊東四朗の亀井刑事で第1作「札幌駅殺人事件」が放映されたTBS系「月曜ドラマスペシャル」(1989年放映開始・現:「月曜ゴールデン」)での「西村京太郎サスペンス・十津川警部シリーズ」である。TBS版は原作の設定年齢に比較的近い配役と、渡瀬主演で十津川が中心となって事件を解決する原作通りのスタイルで、以後順調に新作を放映して軌道に乗り、第2の長期シリーズとして定着した。1997年の第14作「海を渡った愛と殺意」ではかたせ梨乃演じるキャサリンと競演、海外捜査にも乗り出している。

1999年、三橋が自身34作目の「秋田新幹線こまち殺人事件」(三橋は当時76歳)を最後に、テレビでの当たり役ともなった十津川警部役をついに降板。先述のように十津川を演じた経験をもつ高橋英樹が十津川役を引き継ぎ、シリーズは転機を迎える。2000年の東映製作シリーズ第34作「津軽陸中殺人ルート」より、「土ワイ」版は愛川主演から高橋主演となり、十津川が事件捜査の中心となる、原作またTBS版シリーズに近い構成へと移行していく。シリーズ開始25年目にあたる2003年は、「土ワイ」でのシリーズ初の海外捜査作品「オリエント急行殺人事件」(東映版第38作)など最多の年間4作が放送され、このシリーズの根強い人気が浮き彫りになった。

TBS版も『月曜ミステリー劇場』(後に『月曜ゴールデン』)に改称された同枠の看板シリーズのひとつとして親しまれ続け、2005年の第35作「金沢加賀殺意の旅」で渡瀬は三橋の34作を追い抜いて、テレビで最も多く十津川を演じた俳優となった。このシリーズでは、渡瀬・伊東コンビは一度も交代していなかったが、同枠が『月曜ゴールデン』を経て、2016年4月に『月曜名作劇場』に改称されてからはシリーズの制作が途絶えた状態となり、渡瀬・伊東コンビのシリーズは事実上終了する形となった。そして、同枠では2017年1月23日放送分から「新・十津川警部シリーズ」のタイトルでキャスティング・スタッフ・制作プロダクションなどを大幅に入れ替え、その第1作となる「伊豆・下田殺人ルート」から、十津川役は内藤剛志、亀井役は石丸謙二郎がそれぞれ演じ、十津川の妻役には池上季実子が起用されるなど、キャスティングを大幅に入れ替え、制作会社もこれまでのテレパックからオスカープロモーションに変更された。

2003年、テレビ東京系の新しい2時間ドラマ枠『女と愛とミステリー』(現・『水曜ミステリー9』)で、小林稔侍演じる亀井刑事主演の「日本一周『旅号』殺人事件」が放映される。十津川警部は助演で萩原健一。翌年の第2作「寝台特急「はやぶさ」の女」と第3作「寝台特急八分停車」では十津川警部は神田正輝が演じたが、この3作で当シリーズは終了となる。

2009年、フジテレビ系2時間ドラマ枠『金曜プレステージ』で、十津川が捜査主任だった頃の奮闘を描いた「十津川刑事の肖像・人捜しゲーム」が放送された。十津川は高嶋政伸、亀井刑事は古谷一行で、以後「十津川刑事の肖像」シリーズとして毎年新作を放映、テレビ朝日系・TBS系両シリーズより若い時代の十津川の奮闘を描く、新たな特色を備えた第3のシリーズとなった。その後シリーズ名は2013年6月放映の第7作から「十津川捜査班」に変更、2016年7月の「十津川警部『悪女』」でシリーズは10作に到達している。

2012年には、テレ朝版「西村京太郎トラベルミステリー」で30年・57作にわたって活躍してきた亀井刑事役・愛川欽也が遂に降板。同シリーズは高田純次を新たに亀井役に迎えて、高橋とのコンビで継続されている。2013年9月にはTBS版が「消えたタンカー」で第50作目を迎え、シリーズ50作到達記念として、分冊百科「西村京太郎サスペンス 十津川警部シリーズ DVDコレクション」(発行:東京ニュース通信社)の発行が開始、シリーズのDVD化は初めてで、2015年7月で全50巻が完結。その後2018年現在、TBS版シリーズは第54作まで放映されている(ただし、第51作〜第54作のDVD化は予定されていない)。

漫画化作品[編集]

宗美智子の作画による漫画『十津川警部の事件簿』が『サスペリアミステリー』(秋田書店)に連載されていた。

脚注[編集]

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  1. ^ 現実の警視庁捜査一課長はノンキャリアの専用ポストなので、この設定は現実には有り得ない。
  2. ^ 「上からの圧力をガードしてくれるからこそ、安心して捜査出来る」と公言している。
  3. ^ 一部の作品やドラマでは「功(いさお)」という名前になっている。
  4. ^ 一部の作品では、年齢が28歳となっていたり、32歳となっている場合もある。
  5. ^ 一部の作品では西本と同じく「功(いさお)」という名前になっている。
  6. ^ 一部作品では「宏(ひろし)」という名前になっている。