北川草子

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北川 草子(きたがわ そうこ、1970年1月20日 - 2000年4月10日)は、岐阜県出身の歌人。本名、村瀬直美[1]

概要[編集]

岐阜県立岐阜北高等学校早稲田大学第一文学部西洋史学科卒業[2]。大学卒業後は第一勧銀情報システムに入社。

早稲田短歌会を経て「かばん」に入会。早大児童文学研究会にも所属し、「北川想子」の名前で童話の執筆もしていた。

1991年、童話『秋の日のサリちゃん物語』において、毎日新聞主催第8回小さな童話大賞工藤直子賞を受賞。

1994年、『人魚』で第9回短歌現代新人賞佳作。

2000年に病気により急逝。2001年、歌集『シチュー鍋の天使』が遺歌集として、高柳蕗子を代表とした有志の手によって刊行された。

2003年、童話『天使のジョン』が 白泉社から出版されている[3]

作風は現代的な口語短歌であり、ファンタジックで童話的なモチーフを好む傾向にある。没後も根強い人気があり、文月悠光は『冬の本』(夏葉社、2012年)で『シチュー鍋の天使』を紹介している。

代表歌[編集]

  • シチュー鍋に背中を向けた瞬間に白い巻き毛の天使がこぼれる
  • きみのいない朝のしづけさ まなうらに人魚の失くした尾がひるがえる

脚注[編集]

  1. ^ Soko Kitagawa profile - ウェイバックマシン(2002年9月3日アーカイブ分)
  2. ^ 『シチュー鍋の天使』沖積舎、2001年3月1日。 
  3. ^ 『天使のジョン』白泉社、2003年1月。