北九州・福岡大都市圏

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福岡・北九州大都市圏
(総務省定義/1.5%都市圏
のデータ
日本の旗 日本
面積 5,731 km²
総人口 5,515,427
1.5%都市圏)(2010年国勢調査
人口密度 962人/km²
(2010年国勢調査)
外観
福岡ドームとその周辺(東側より空撮)
福岡
皿倉山から撮影した小倉市街
北九州

北九州・福岡大都市圏(きたきゅうしゅう・ふくおかだいとしけん)とは、北九州市福岡市の2つの政令指定都市を中心とした都市圏のこと。両市を合わせて福北(ふくほく)と略称されることもある(後述)。

「北九州・福岡大都市圏」という名称は国勢調査における統計上の地域区分(都市圏 (総務省)を参照)を主に指すが、この項においては、名称や定義が異なるものの北九州市と福岡市の二市を中心としている様々な地域区分についても述べる。

国勢調査記載の都市圏としては、当都市圏は日本において三大都市圏に次ぐ規模を誇っている。

概要[編集]

福岡市の都心天神)と北九州市の都心(小倉)は約 70 km 離れており、それぞれが独自の都市圏を形成してきた。一般的な都市圏設定で用いる 5% 都市圏、10% 都市圏(通勤通学圏)で見ても、福岡市を中心市とする福岡都市圏、および、北九州市を中心市とする北九州都市圏(あるいは北九州市と下関市の2市を中心市とする関門都市圏)の両者の絶対都市圏が重なるのは、両市の間にある宗像市福津市宮若市遠賀郡の一部に限られている。

名称・定義[編集]

当都市圏の定義がはっきりしているのは、国勢調査における統計上の地域区分としての「北九州・福岡大都市圏」(都市圏 (総務省)を参照)に限られる。その他の名称が用いられる時はいずれも定義域が漠然としているが、その多くは単に「福岡都市圏+北九州都市圏」という意味合いで用いられている。

北九州・福岡大都市圏[編集]

総務省統計局が国勢調査において統計上の地域区分として定義されているもの。福岡・北九州の両市を中心市とし、両市への15歳以上の通勤・通学者数の合算が、当該市町村の常住人口の 1.5% 以上を占める地域[1][2]を指す。 定義域ははっきりしているものの、定義の性質上、福岡市または北九州市のうち一方に対しては通勤・通学客が僅少な市町村も含まれるほか、大牟田都市圏など国土交通省が定義した都市圏を分断する線引きとなっている[3]。なお、中心市の一つである福岡市はもう一つの中心市である北九州市の 1.5% 都市圏には含まれない。

範囲[編集]

自治体
(2005年)
2005年 2010年 自治体
(現在)
福岡県 吉富町 北九州・福岡 都市圏
559 0378人
北九州・福岡 都市圏
551 5427人
吉富町
新吉富村 上毛町
大平村
豊前市 豊前市
椎田町 築上町
築城町
犀川町 みやこ町
勝山町
豊津町
行橋市 行橋市
苅田町 苅田町
北九州市 北九州市
中間市 中間市
水巻町 水巻町
芦屋町 芦屋町
遠賀町 遠賀町
岡垣町 岡垣町
直方市 直方市
鞍手町 鞍手町
宮田町 宮若市
若宮町
小竹町 小竹町
金田町 福智町
赤池町
方城町
香春町 香春町
糸田町 糸田町
田川市 田川市
大任町 大任町
赤村 赤村
川崎町 川崎町
添田町 添田町
山田市 嘉麻市
稲築町
碓井町
嘉穂町
桂川町 桂川町
飯塚市 飯塚市
筑穂町
穂波町
庄内町
頴田町
宗像市 宗像市
福津市 福津市
古賀市 古賀市
新宮町 新宮町
久山町 久山町
篠栗町 篠栗町
須恵町 須恵町
宇美町 宇美町
粕屋町 粕屋町
志免町 志免町
福岡市 福岡市
前原市 糸島市
二丈町
志摩町
大野城市 大野城市
春日市 春日市
太宰府市 太宰府市
筑紫野市 筑紫野市
那珂川町 那珂川町
小郡市 小郡市
筑前町 筑前町
甘木市 朝倉市
朝倉町
杷木町
東峰村 - - 東峰村
大刀洗町 北九州・福岡 都市圏
559 0378人
北九州・福岡 都市圏
551 5427人
大刀洗町
久留米市 久留米市
うきは市 - うきは市
八女市 - 八女市
上陽町 -
黒木町 -
立花町 -
矢部村 -
星野村 -
広川町 北九州・福岡 都市圏
559 0378人
北九州・福岡 都市圏
551 5427人
広川町
大川市 大川市
大木町 大木町
筑後市 筑後市
柳川市 柳川市
瀬高町 みやま市
山川町
高田町
大牟田市 大牟田市
佐賀県 唐津市 唐津市
七山村
鳥栖市 鳥栖市
神埼町 - 神埼市
千代田町 -
脊振村 -
基山町 北九州・福岡 都市圏
559 0378人
北九州・福岡 都市圏
551 5427人
基山町
三田川町 吉野ヶ里町
東脊振村
上峰町 上峰町
みやき町 みやき町
山口県 下関市 下関市

福岡・北九州大都市圏[編集]

名称としての使用例[4][5]は多くみられる。

福北大都市圏[編集]

名称としての使用例は最も多い。福岡市[6]・北九州市[7]・宗像市[8]・アジアス九州[9]などの公的機関や、公的資料[10][11]、新聞社[12]などで広く用いられている。

北部九州大都市圏、北部九州都市圏、北部九州圏[編集]

これら3つの名称の使用例[13]を合わせると、「福北大都市圏」と並んで多い。

福北連携[編集]

かつて福岡市と北九州市は犬猿の仲とされ、政財界は1995年まで断交状態だった。福北連携は1995年4月、福岡地所の榎本一彦とゼンリン大迫忍が、「両市の経営者を集めた梅鶯会(ばいおう会)を立ち上げ、経済面での両市の連携を唱えた」(松下政経塾)ことに起こる。

榎本と大迫の主張は「経済のグローバル化の影響を受ける現在、200万人規模の経済圏では太刀打ちできない、福岡と北九州を合わせて香港シンガポールと同規模の400万 - 500万人規模の経済圏になって初めてアジアの諸都市と競争できる」(同上)。

1998年5月からは政治的な動きが始まり、半年に1回のペースで福岡・北九州両市長の定期会談が開始された。両市長は、福北連携の理念をまとめ、企画・財政・保健福祉・環境・情報管理・国際交流の7分野で研究会が発足し、1つの都市圏あるいは経済圏と見なして、日本国内のみならずアジアに対しても競争力のある地域となれるよう試みられている。2005年以降は両市長による会談は2年に1回となっている[14]

このような両市の政治・経済の動きと呼応して、民間レベルでも両市の連携や交流が進んできている。

成果[編集]

現状[編集]

  • 福岡都市圏と関門(北九州)都市圏の重複地域では人口増が鈍化、福津市などが人口減に。(2005年国勢調査速報)
  • 通勤通学人口の減少。福岡→北九州 微増、北九州→福岡 減少。(2000年国勢調査)
  • 転出入人口の減少。福岡→北九州 減少、北九州→福岡(出超) 減少。(2002年 - 2004年調査)

生活圏間流動[編集]

以下は、福岡あるいは北九州の各生活圏を目的地・旅行先とする流動(年間・全機関)。福岡へ向かう大きな人の流動の中に北九州周辺生活圏が浮かんでいる形となっている。

  • 207地域生活圏 (PDF) (2006年3月末現在)
  • 単位:万人/年
  • 目的地・旅行先として多い方の生活圏を「」「」で示す。
出発地→目的地[15]
出発地 福岡 北九州
広島 広島 62.3 26.8
山口 岩国 3.6 4.0
徳山 15.5 11.8
山口 30.4 39.9
宇部 24.0 52.0
7.8 16.3
下関 84.1 359.2
大分 周防灘 60.5 588.6
大分 264.7 182.6
日田・玖珠 292.6 36.8
佐伯 9.7 5.9
佐賀 佐賀 690.1 54.5
唐津 183.7 14.1
伊万里・北松 28.9 2.5
長崎 伊万里・北松 15.3 2.9
佐世保 94.2 12.5
長崎 196.3 24.7
対馬 13.7 1.0
壱岐 19.2 0.8
五島 4.7 0.5
熊本 熊本 571.0 94.5
八代・芦北 35.5 8.0
天草 18.5 3.2
球磨 13.6 1.2
宮崎 延岡 39.2 11.2
宮崎 64.1 9.2
小林・西諸県 6.0 2.7
都城・北諸県 12.7 2.0
日南 4.6 1.2
鹿児島 鹿児島 111.0 14.8
川北薩・串木野 16.9 2.9
大隅 7.2 0.7
南薩 3.5 1.0
居住地→旅行先[16]
出発地 福岡 北九州
広島 広島 32.8 13.5
山口 岩国 2.1 1.3
徳山 11.7 3.2
山口 20.4 17.1
宇部 12.2 10.0
1.6 5.0
下関 42.0 100.8
大分 周防灘 21.9 275.1
大分 83.4 61.0
日田・玖珠 204.2 4.7
佐伯 6.3 0.7
佐賀 佐賀 423.0 13.3
唐津 93.8 3.9
伊万里・北松 24.2 0.1
長崎 伊万里・北松 5.5 0.1
佐世保 46.1 2.3
長崎 112.3 7.9
対馬 15.1 1.1
壱岐 22.3 0.3
五島 5.0 0.4
熊本 熊本 173.6 12.8
八代・芦北 8.8 2.1
天草 8.0 0.7
球磨 3.0  
宮崎 延岡 22.3 7.4
宮崎 36.5 2.5
小林・西諸県 0.6 0.3
都城・北諸県 4.1 1.1
日南 5.0 0.1
鹿児島 鹿児島 67.2 6.5
川北薩・串木野 11.5 3.0
大隅 4.3 0.2
南薩 2.4 1.2

脚注[編集]

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  1. ^ 「人口変動から見たわが国大都市圏の変容過程」 (PDF)日本政策投資銀行)10ページ目などに北九州福岡大都市圏の地図が記載されている。
  2. ^ 平成22年国勢調査統計表, http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001032945&cycode=0 
  3. ^ 平成17年国勢調査 従業地・通学地集計による人口その1(40福岡県)内各表より
  4. ^ 国際化施策計画本文 (PDF) (福岡市)
  5. ^ 麻生太郎オフィシャルサイト
  6. ^ 政策目標18 福岡都市圏や九州各地域との広域的連携を強化する - 福岡市新基本計画(2003年)(福岡市、2012年2月28日閲覧)
  7. ^ 新基本構想における北九州市の空間的な位置づけ (PDF) (北九州市、2012年2月28日閲覧)
  8. ^ 企業立地ガイド(宗像市)
  9. ^ むなかたリサーチパークの概要(アジアス九州)
  10. ^ 第21回福岡県総合計画審議会 会議録(福岡県)
  11. ^ 第9回 福岡市・北九州市両市長会談資料(福北交流ホームページ)
  12. ^ 北九州・下関から夢つかむ一歩を踏み出そう(西日本新聞)
  13. ^ 第7回福北両市長会談 コメント - 福北交流ホームページ(2002年11月25日時点のアーカイブ
  14. ^ 福北トップ会談の開催状況(北九州市、2012年2月28日閲覧)
  15. ^ 207生活圏間流動データ表(出発地から目的地 - 年間)(全交通機関、平日・休日データ利用、2005年)
  16. ^ 207生活圏間流動データ表(居住地から旅行先 - 年間)(全交通機関、平日・休日データ利用、2005年)

関連項目[編集]