助数詞

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助数詞(じょすうし)は、を表す語の後ろに付けてどのような事物の数量であるかを表す語要素である。数詞を作る接尾辞の一群。類別詞の一種である。

日本語のほか、中国語韓国語など東アジア東南アジアの多くの言語、またアメリカ大陸先住民の言語などにある。

日本語の助数詞[編集]

日本語の助数詞はバラエティに富んでおり、一説には約500種類もの数が存在するが、助数詞間で使用頻度に差が大きく、「個」、「匹」(動物)、「本」(細長いもの)、「枚」(平たいもの、厚みのないもの)など高頻度で多くの語に用いられる助数詞、「巻」「門」「艘」のような、相当程度使うが対象が限定的な助数詞、「口」「闋」「合」のような、低頻度で日常的にはほぼ現れない助数詞が連続的に存在している。一つの語に対して二,三種の助数詞が可能な場合もあるが、一方で特に助数詞が決まっていない語もあり、雑然とした状態にある。

数詞との組み合わせと語形変化[編集]

助数詞には漢語(音読み)のものも和語(訓読み)のものもあるが、原則として数詞もそれに合わせる。つまり、漢語の助数詞の前では漢語の数詞である「いち」「に」「さん」〜を使い、和語の助数詞の前では和語の数詞である「ひと」「ふた」「み」〜を使う。しかし、例外もあり、たとえば鳥を数える「羽(わ)」は和語だが、常に漢語の数詞と組み合わせる。逆に「晩(ばん)・鉢(はち)・幕(まく)・役(やく)・椀(わん)」などは漢語だが和語の数詞と組み合わせる。「1組」は通常「ひとくみ」だが、「3年1組」というときは助数詞ではなく序数詞(一番目の組という意味なので)「いちくみ」になる。

漢語の場合、原則として「4」は「よん」(「よ」もあるが少数)、「7」は「なな」と和語を用いる。また、「9」は漢音の「きゅう」になり、呉音の「く」はごく一部の助数詞との組み合わせでのみ出現する。

現代語では多くの場合和語の数詞が使えるのは1からせいぜい4までで、それ以上は漢語の助数詞を使うか、または漢語の数詞を和語の助数詞に組み合わせる。

助数詞が外来語の場合は漢語の数詞を使うことが多い。原語の数詞を使うこともあるが、この場合も少ない数でしか使えない。「クラス・シーズン」など、和語数詞と組み合わせることのできる助数詞も少数ある。

例:

  • 1枚(いちまい)・2枚(にまい)・3枚(さんまい)
  • 1皿(ひとさら)・2皿(ふたさら)・3皿(みさら)。6皿(ろくさら)は「むさら」とは言わない。
  • 1セット(いちセット/ワンセット)・2セット(にセット/ツーセット)・3セット(さんセット/スリーセット)

漢語においては音便化や連濁も多い(例: 1匹=いっぴき、2匹=にひき、3匹=さんびき)。おおまかな規則としては、

  • 助数詞が無声子音(か行・さ行・た行・は行)で始まるときは、「1・6・8・10・100」が促音便を起こす(「8」は促音便を起こさないこともある)。このとき、助数詞が「は行」で始まっている場合は「ぱ行」に変化する。
  • 数詞が「ん」で終わる漢語の場合(「3・1,000・10,000・半」)、少数の助数詞が連濁を起こす。「は行」で始まっている助数詞は、連濁を起こさない場合「ぱ行」になる。

と言える。「3回」(さんかい)と「3階」(さんがい・さんかい)、「3杯」(さんばい)と「3敗」(さんぱい)、「4本」(よんほん)と「4発」(よんぱつ・よんはつ)の例のように、規則性を捉えることが難しく、日本語学習者泣かせの点のひとつである。

数が1または2のときだけ、数のかわりに専用の語を用いることがある(長男・次男、初段、初校・再校など)。

とくに不規則なものを以下にあげる。

  • つ: 1から9までのものに対してつける。10は「とお」で「つ」をつけない。11以上は助数詞「個」などを使う。
  • 日: 1日は、日付の場合は「ついたち」と和語で言うことができるが、日数の場合は漢語を使う。2日から10日までと20日は「か」で終わる専用の和語を用いる。それ以外は漢語のみを使うが、14日は和語の助数詞を使って「じゅうよっか」と言うことがあり、しばしば「正しい日本語かどうか」の議論の種になる。
  • 月: 月名は漢語「がつ」のみを使う。4月・7月・9月はそれぞれ「しがつ・しちがつ・くがつ」になる。月数は和語「つき」か、漢語「箇月」(かげつ)を使うが、慣用表現を除くと前者は四月までしか使えない。
  • 年: 漢語を使うが、4年・7年は「よねん・しちねん」(「よんねん・ななねん」ではない)。9年は「くねん・きゅうねん」の両方がある。
  • 年齢: 漢語の「歳」を使うほか、1から10までは「つ」と同様に言うことができる。また20を「はたち」、30を「みそじ」と言うことがある。
  • 人: 現代語では「ひとり・ふたり」のみを和語でいい、漢語は使わない。それ以外は漢語の「にん」を使う。「4人・7人」は「よにん・しちにん」になる(「よんにん・ななにん」にはならない)。9人は「くにん・きゅうにん」の両方がある。
  • 時(じ)・時間(じかん): 「4時・7時・9時」はそれぞれ「よじ・しちじ・くじ」になる。
  • 羽(わ): 「わ」は和語であるが、漢語の数詞と組み合わせる。3羽・1,000羽は「さんば・せんば」になる。

文法[編集]

文法的には通常、数を表す語要素から助数詞までが合わせて統語上1つのとみなされ、名詞または副詞と同様にあつかわれる。

メートルなどの計量単位を表す語も、文法的には助数詞と同じ働きをする。そのため、助数詞に含めるか、「助数詞・単位」のように一括して論ずることが多い。

「三兄弟」「二十四の瞳」(≠「24の瞳」)、「三百六十五歩のマーチ」(≠「365歩のマーチ」)のように、ではなく「漢数字」を用いた名詞や「作品名」(漫画、小説などのタイトル)を修飾することもあり、作品名で装飾されている「漢数字」を「アラビア数字」に直すのは正確でなく、「漢数字」と「アラビア数字」の取り違えによる表記ゆれ誤植の原因になりうる(例として、「3月のライオン」(漫画・アニメ)と「三月のライオン」(映画)とでは、全く別の作品になる)。

名詞的用法[編集]

数詞+助数詞+の+名詞(「3人の男」)または名詞+数詞+助数詞(「男3人」)の形であとに格助詞をともなう。あるいは「3人の男だ」のように、助動詞を伴い述語となる。「3人が来る」のように、修飾する名詞がなくともよい。
「個」は、「3個師団」のようにある種の名詞に前置してかつ「の」なしで修飾できるが、これは中国語の「箇(个)」に由来する用法である。「3ヶ月・3ヶ所・3ヶ国」などの「ヶ」(箇)も成り立ちは同じであるが、現在の日本語では「箇」だけで助数詞であるという意識は失われていてヶ+○で一つの助数詞をなす。

副詞的用法(数量詞の遊離)[編集]

「3人いる」のように、格助詞をともわず修飾語となる。被修飾語は原則として動詞だが、「倍」など度合いを表す助数詞に限り、「3倍明るい」のように形容詞形容動詞を修飾できる。

名詞的用法と副詞的用法は修飾する対象が異なるために、同じ数量でも文意に差が出ることがある。たとえば「腐った3個のみかんを捨てた」は、腐っていたみかんは3個であることを含意するが、「腐ったみかんを3個捨てた」は、捨てた数が3個という意味であって、腐っていたみかんの数は3個以上のこともありうる。また、「3個のみかんをください」は構文としては正しくても不自然であり、「みかんを3個ください」のほうが自然である。これはたくさんあるみかんからいくつかを抜き出すという行為が暗黙に意識され、抜き出された数はみかんではなく行為の属性であるとみなされることによる。

助数詞の一覧[編集]

  • 掬(きく):両手の手のひらを上に向け、手の小指のがわを接触させ、手を小指がわに少し斜めにした状態で水などを取る行為の回数、またはその手に入っている水などの量を数える。使用頻度は非常に低い。
  • 局(きょく)(1)「~局」とつく名詞で表されるものを数えるのに用いる。(2)囲碁将棋などの試合を数えるのに用いる。「番」と競合する。「トランプで一局ひまつぶしをする」のように、ボードゲームに全般的に使えるかどうかはあいまいなところである。テニスなどスポーツの試合に用いるのはきわどいものの不可である。
  • 件(けん) 文章で内容が示され単位化されたできごとに用いる。事故、通報、通知、契約、企画、訴訟など比較的限られた名詞に用いられるが、それを加味すると使用頻度は相当高い。手紙、留守番電話は通知の一種であり、その内容に焦点がある場合は「件」を取ることが可能だが、物質的な面に焦点があるときは不可で「通」による。中国語では衣服など一部は物体にも用いるが、日本語にはない。
  • 作(さく) 人の作った器物、芸術品、文章に用いる。大量生産の工業製品には用いない。「個」「編」「首」「躯」などと競合する。使用頻度は高い部類である。「作」は作るという行為を暗示するはたらきがあり、「映画5作/5編の紹介」のような場合は差はないが、「彼はこの1作/1編に疲れきった」のような場合には多少差が出てくる。「作」は古典的な助数詞ではないため、古語による文章や衒学的な文章では「作」以外の助数詞が適する。
  • 冊(さつ):本を数える。一部「部」「巻」と競合する。通常は本の個数をさすのに用いるが、序数的用法もある。すなわち辞典など複数の本が一くみになっている場合に、その一くみの中で特定の順位を持つ本をさす。その場合「巻」と競合し、「第~冊」とも言う。「冊」には一定程度の厚みがあることが条件に含まれている。たとえば標準的な紙100ぺージからなる本は1冊と呼べるが、その本と同じ内容を、面積が100倍の巨大な1枚の紙に書いて1ページの本にした場合は1冊と呼ぶことはできない。電子書籍については、電子書籍端末を「冊」で数えるのか、データを「冊」で数えるのか、厚みの条件はどうなるのかなど、適用の規則は決まっていない。
  • 首(しゅ)短い詩に用いる。漢詩と和歌に用いることが多いが、それ以外の詩でも可。「首」は語源的には頭の意味であるが、助数詞としての「首」と「頭」はまったく競合していない。
  • 膳(ぜん)食事の際に各人にふりわけた食器を数えるのに用いる。食事から離れて食器を単なる物体として見る場合は、一般的な助数詞(個(碗、盆)、本(箸、匙、ナイフ、フォーク、串)、枚(皿、葉)、杯(コップ、グラス)、把(杓))をそれぞれ用いる。ただし膳が使える場合でも一般的な助数詞のほうが用いられることもよくあり、あいまいなところである。箸は2つの棒を同時に用いるため、箸1膳というとかならず2本1くみをさす。箸1本というと1くみになっている2本をさすのかそれとも1くみの片方をさすのか決まっていない。
  • 足(そく) (1)くつ、くつした、義足など、足に身につけるものに用いる。蹄鉄、ギプス、レッグガードなどにも使えるが、足との連想上の結びつきが弱いため、ほかの助数詞でもよい。「着」と一部競合する。 (2)動物の足の数を数える。「羊4頭」を「羊16足」のようにして個体の数を足で代用することはできない。
  • 台(だい)(1) テレビ、冷蔵庫、洗濯機、旋盤、ベルトコンベアーなど、通常は持ち運んで使用しない(大型の)機器に用いる。電話、テレビ、パソコンは、1990年代には回線の都合ですえおきであったため台を用いたが、のちに持ち運べる小型のものが一般化した。これらに限っては旧時の延長で「台」を用いるか、持ち運ぶ以上「台」から外れて「個」なのか、あいまいになってきている。(2)車に用いる。「両」と競合する。(3) 大型のものを乗せる台を数えるのに用いる。使用頻度は低い。
  • 着(ちゃく):衣服を数える。くつしたの場合は「足」と競合する。靴は日本人の感覚では衣服に入らないので「ブーツ1着」のようにはできない。同様に、身体に接触するが衣服とはいいがたいものは「着」以外を用いる。たとえばメガネ、イヤリング、カツラなどは「個」、鎧は「具」か「領」、ターバンは「枚」のようにする。
  • 尾(び) 漁獲して殺したあとの、体が大部分残っている食材としての魚、大きめのエビを数える。切り身や乾物など、加工がなされていて原形がないものは不可。「魚を3匹買ってきて食べる」は、家でしばらく飼ってから食べるという意味になるが、この使い分けによらない「尾」と「匹」の省略的な混同もときおり見られる。「尾」は日常的に用いるが、対象が非常に限定されているため使用頻度は低い。
  • 名(めい)(1) 雇用された労働者、学生、競技の参加者、選挙などの候補者、入院患者、予約客、受賞者、同一の事故の被害者など、名前が登録されている人の集団に用いる。使用頻度は高い。「人」と部分的に競合する。乞食、通行人、観衆など、話し手から見て名前が不明な人や、「1万人の難民」のように、個々の名前が捨象されるほど多数の人には用いることができない。商品や動物園の動物など、固有の名を与えられているものでも、人でない場合には使えない。やや文語的で、くだけた会話では「名」が使える場合でも「人」ですませることが多い。(2)「南京の別称は何名あるのですか?」のように、同一のものの持つ複数の名前を数えるときに用いる。「個」と競合する。使用頻度は低い。
  • 門(もん):(1)大砲を数える。(2)生物の分類に用いる階級の単位の一つ「門」を数える。(3)複雑な構造の建物についてその出入り口の数を数える。使用頻度は低い。
  • 羽(わ、ぱ、ば) 鳥に用いる。ダチョウ、エミューなど大型かつ飛ばないものに限って「頭」も可。語源的には羽であるものの、羽を持っていても昆虫とコウモリには使えず「匹」を取り、体の部位としての羽をさすのにも使えない。和語助数詞であるがつねに漢数詞とくむ。

名詞から使用する助数詞を引く[編集]

以下に名詞に対応する助数詞の一覧を示す(漢字表記は助数詞に「一」を付けたものとし、読みは括弧内に標準的な助数詞の読みのみを記す。必ずしも「一」を付けた時の読みとは一致しない)。なお、外来語が起源の助数詞(単位)には、一般的にアラビア数字を用いて表記する。(例:1バイト)

  • あ行
    • 灯り - 1灯(とう)
    • アリ - 1頭(とう)
    • 安打 - 1本(ほん)
    • 行燈 - 1張(はり)
    • - 1戸(こ)、1軒(けん)、1棟(むね、とう)
    • イカ - 食品の場合は1杯(はい)、生物の場合は1匹(ひき)
    • - 1枚(まい)
    • 衣桁 - 1架(か)
    • 遺骨 - 1体(たい)、1柱(はしら)
    • 囲碁の対局 - 1局(きょく)、1番(ばん)
    • 椅子 - 1脚(きゃく)
    • 井戸 - 1本(ほん)、1基(き)
    • 衣類 - 1着(ちゃく)
    • 印籠 - 1具(ぐ)
    • ウサギ - 1羽(わ)
    • - 1頭(とう)
    • - 1席(せき)、1献(こん)
    • 団扇 - 1柄(へい)
    • うどん - 麺を指す場合は1玉(たま)。1杯(はい)
    • 映画 - 1巻(かん)、1齣(こま/シーン)、1本(ほん)
    • - 1枝(えだ)
    • エビ - 1頭(かしら)、1尾(び)
    • 烏帽子 - 1頭(かしら)
    • - 1掛(かけ)
    • 演能 - 1番(ばん)
    • お年玉 - 1封(ふう)
    • - 1匹・疋(ひき)
    • - 1挺(ちょう)
    • - 1筋(すじ)、1条(じょう)
  • か行
    • - 1頭(とう)
    • - 1面(めん)
    • 掛け軸 - 1幅(ふく)、双幅の場合には1対(つい)
    • 駕籠 - 1挺(ちょう)
    • - 1本(ほん)、和傘は1張(はり)
    • 株式 - 1株(かぶ)
    • - 1刎(はね)
    • - 1柱(はしら)
    • (特定の場所に祀られている)神 - 1座(ざ)
    • 蚊帳 - 1張(はり、ちょう)
    • 乾麺 - 1把(わ)、
    • 騎馬騎兵 - 1騎(き)
    • (文章の) - 1行(ぎょう、くだり)
    • 銀行 - 1行(こう)
    • - 1錠(じょう)、1カプセル、1服(ふく)、1包(ほう)、薬に包んだ散薬は1貼(ちょう)
    • 果物 - 1果(か)、1菓(か)、果実は1顆(か)
    • - 1足(そく/左右1組で)
    • 袈裟 - 1領(りょう)
    • 原動機 - 1発(はつ)、1基(き)
    • 航空機 - 1機(き)
    • こてアイロン) - 1丁(ちょう)
    • - 1面(めん)、1張(はり、ちょう)
    • 子供 -1人(ひとり)
    • 米俵 - 1俵(ひょう)、1輿(こし)
    • ご飯 - 1膳(ぜん)、1杯(はい)
  • さ行
    • - 1匹(ひき)、1尾(び)、1喉(こん)
    • - 1献(こん)
    • 砂糖 - 1斤(きん)、1叺(かます)、1貫(ぬき)
    • - 1篇(へん)
    • 地蔵 - 1尊(そん)
    • 三味線 - 1棹(さお)、1挺(ちょう)
    • 車両 - 1台(だい/自動車)、1両(りょう/鉄道車両など、ただし公営交通事業ではバスも路面電車などを運用していた、または今も運用している時に用いる)
    • - 1挺(ちょう)
    • 数珠 - 1連(れん)
    • 将棋の対局 - 1局(きょく)、1番(ばん)
    • 食パン - 1斤(きん)
    • 書類 - 1部(ぶ/同じ書類を作る場合)、1葉(よう)、1頁(ページ)
    • 真空管 - 1球(きゅう)
    • 新聞 - 1部(ぶ)
    • 握り寿司 - 1貫(かん/二個で1貫説、1個で1貫説あり)、1個(こ)
    • - 1挺(ちょう)
    • 戦車 - 1両(りょう)
    • 相撲 - 1番(ばん/取組)、1枚(まい/番付の地位)
    • 川柳 - 1句(く)
    • 算盤 - 1面(めん)、1挺(ちょう)
  • た行
    • - 1枚(まい)、1面(めん)
    • 大砲 - 1門(もん)
    • タコ - 食品の場合は1杯(はい)、生物の場合は1匹(ひき)
    • 戦い - 1戦(せん)
    • - 1畳(じょう)
    • - 1柱(はしら)
    • 弾丸 - 1発(はつ、ぱつ)
    • 箪笥 - 1棹(さお)
    • 反物 - 1反(たん)、1匹・疋(ひき、むら)
    • - 1頭(とう)
    • 鳥類 - 1羽(わ)
    • 提灯 - 1張(はり、ちょう)、1帳(ちょう)
    • - 1脚(きゃく)、1台(だい)、1卓(たく)
    • - 1張(はり、ちょう)、1丁(ちょう)
    • - 1口(く、こう)、1壺(こ、つぼ)
    • テープ(音響用、データ用) - 1巻(かん)
    • 手紙(書簡) - 1通(つう)、1封(ふう)、1本(ほん)
    • テント - 1張(はり、ちょう)
    • 刀剣 - 1振(ふり)、1腰(こし)、1口(くち)、1剣(けん)、1刀(とう)
    • 塔婆 - 1基(き)
    • 投票用紙 - 1票(ひょう)
    • 豆腐 - 1丁(ちょう)
    • 灯籠 - 1基(き)
  • な行
    • 海苔 - 1帖(じょう)10枚
  • は行
  • ま行 - わ行
    • - 1張(はり、ちょう)
    • 神輿 - 1基(き)
    • 美濃紙 - 1帖(じょう)48枚
    • - 1匹(ひき)
    • - 1手(て)(矢二本で1手)、1条(じょう)、1本(ほん)
    • - 1本(ほん)、1筋(すじ)、1条(じょう)、
    • - 1張(はり、ちょう)
    • 羊羹 - 1棹(さお)、1本(ほん)、1切れ(きれ)
    • 料理 - 1品(しな、ひん)、1人前(にんまえ)
    • 類人猿 - 1頭(とう)、1人(にん・たり)
    • - 1柱(はしら)、1位(い)
    • 和歌 - 1首(しゅ)

中国語の助数詞[編集]

中国語では量詞(リヤンツー liàngcí)というのが普通であり、日本の中国語学でもそのまま量詞と呼ぶことが多い。ただし、必ずしも「量」を表さないので、類別詞などと呼ぶ場合もある。

中国語の場合、「個」・「張」などのように、名詞を修飾するものは「名量詞」、「回」・「次」などのように、動詞を修飾するものは「動量詞」と呼んでいる。

現代の中国語(普通話)では、量詞は200種前後が用いられており、量詞に近い使い方をする単位も含めると350種以上になる。

最も常用される代表的なものは「個(箇・个)」であり、近年ますます多用されるようになってきている。日本語と共通する漢字を用いるものでも、使える対象が異なる場合がある。例えば、「匹」はもっぱらウマロバラクダに用いる他、反物にも用いるが、他の動物は「隻(只)」や「頭」を用いるなどの違いがある。

中国語の量詞の用法は日本語とは大きく異なる。量詞とそれが修飾する名詞の間には日本語の「の」にあたる「的」を入れてはならない。また、指示詞(この・その・どの)や「毎」なども名詞を直接修飾することはなく、間に量詞を入れて「這個人」(この人)、「毎個人」のように言わなければならない。

数(とくに「一」・「幾」)と量詞の組み合わせは、それが修飾する名詞が不定であることを示すために使われる。とくに存在や出現を表す「存現文」では量詞を必要とすることが多い。

「一」+量詞を重ねると、「……ずつ」のような意味になる。

名詞の後に量詞を付けて、総体を指すのに使う造語法がある。例えば、名詞の「人」を数えるのに用いるのは「個」や「口」であるが、「人口」というと人をまとめてその数を指す。名詞の「馬」と量詞の「匹」を合わせて「馬匹」というとさまざまな馬の総体を指す。

中国語でも、方言では対応する量詞が異なったり、使用範囲が違ったりする。例えば、椅子は、北京語や普通話では「把」を用いるが、広東語では「張」を用いる。この例では、椅子のどの部分(背もたれか座る部分か)に着目するかという違いによっているが、一般的に、標準的な形状や大きさに地域差があるものなどは、量詞にも違いが出やすい。また、他の例としてはは北京語や広東語では「把」を使い、閩南語では「枝/支」を使うのがある。

広東語や潮州語などでは、名詞の前に数詞を伴わない量詞を付けて、英語の定冠詞のように、全体の中のひとつを指す、特定化に用いる例もある。例えば、「一架車」は英語の「a car」のように、ある1台の車というイメージであるが、「架車」とすると英語の「the car」のように、話者が特定の1台の車を指していう言い方に変わる。

広東語や潮州語では形容詞の後に量詞を付けて、性状と形状を同時にいう例もある。

すでに甲骨文字において容器を用いて量をいう表現が記されているが、先秦では通常は数詞を直接名詞につなげており、量詞を使った表現は「馬十乗」(論語、「乗」は四頭にあたる)など少数である。容器を用いない助数詞が普通にみられるようになるのは代からで、魏晋以降は多用される。また、上記「馬十乗」に見られるように、古くは「名詞・数詞・量詞」の順の方が普通だったが、現在は原則として名詞は後に来る。

ベトナム語の助数詞[編集]

ベトナム語をはじめとする東南アジアの言語では、語族にかかわらず助数詞を多用する言語が多い。

ベトナム語の助数詞の使い方は中国語とよく似ている。語順も似ているが、指示詞(この・その・あの・どの)は名詞の後ろにつく。

日本語と同様にベトナム語にも中国語から借用した数詞と固有語の数詞があるが、前者は特定の語でしか用いられず、たとえ助数詞が漢語に由来するものであっても、固有語の数詞とともに使用する。例:「bốn (4) quyển (冊) sách (本) này (この)」。bốn は固有語、quyển は漢語「巻」。

特によく使われる助数詞として、動かない物一般に使う cái と、動く物(動物など)一般に使う con がある。

ベトナム語で助数詞のつかない名詞は「……というもの」のような一般的な意味になることが多く、具体的なもの・特定のものを表すには助数詞をつける。

英語の助数詞[編集]

英語には単位や容器を使って数える場合を除いて通常助数詞は必要なく、数詞は直接名詞を修飾することができる。しかし、これには例外があり、以下の場合には直接数詞をつけることができないため、助数詞に似た表現を利用する。

  • 不可算名詞を数えるとき
    • a sheet of paper (紙一枚)
    • a piece of chalk (チョーク一本)
  • 常に複数形で使う名詞や集合名詞を数えるとき
    • two pairs of pants (ズボン二着)
    • four head of cattle (牛四頭)なお、この場合は heads にならない。

関連項目[編集]

関連書籍[編集]

外部リンク[編集]