劇場版 どうぶつの森

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劇場版 どうぶつの森
監督 志村錠児
脚本 松井亜弥
製作総指揮 亀井康輝
出演者 堀江由衣
折笠富美子
福圓美里
小林ゆう
緒方賢一
たてかべ和也
滝口順平
特別出演
三池崇史志願出演
木村祐一
小栗旬
乙葉
金子貴俊
音楽 戸高一生
撮影 OLM Digital team3D
編集 JAY FILM(辺見俊夫)
製作会社 OLM TEAM KAMEI
配給 東宝
公開 日本の旗 2006年12月16日
上映時間 129分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
興行収入 17億円
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劇場版 どうぶつの森』(げきじょうばん どうぶつのもり)とは、任天堂より発売のゲームソフトシリーズ『どうぶつの森』の第4作『おいでよ どうぶつの森』を原作とするアニメーション映画作品。2006年12月16日より東宝系で公開された。

興行収入は17億円で[1]、日本国内の興行成績としては『エラゴン 遺志を継ぐ者』、『犬神家の一族』などの大作を抑え初登場第2位を記録している。

前売券には、「金のつりざお」をはじめとする「金の○○[2]」といった、ゲーム内では入手が難しいアイテムのデータがもらえる引き換え券が付属していた。

あらすじ[編集]

ここは人間と動物が一緒に暮らせる「どうぶつ村」。この村に「夢」を探している人間の女の子「あい」が引っ越してきた。彼女は村で出逢った様々な住人、また出来事と共にその「夢」を見つけていく。

ある日、あいは海岸にメッセージボトルを見つける。そこには「針葉樹を植えよ 雪祭りの夜に奇跡は起きる」という言葉が記されていた。

あいの1年間のどうぶつ村での成長の物語である。

登場キャラクター[編集]

あい
声:堀江由衣
本作の主人公である人間の少女。一人でどうぶつ村に引っ越してきた。天真爛漫な性格で、「夢」を探している。
名前の「あい」は英語で「私」を意味する「I」に由来し、観客自身もまた『どうぶつの森』の主人公であることを意味している[3]
母親を「はは様(ははさま)」と呼び、手紙を書いている。
劇中、村の洞窟セイスモサウルス化石を発見する。
サリー(Margie)
声:折笠富美子
ゾウ・女。
あいの親友で、彼女とは村の仕立て屋「エイブルシスターズ」で初めて出会う。見た目は大きく力持ちだが、極めて少女的な優しい性格で、デザイナーになるのが夢。
劇中、あいだけに何も言わず村を去ってしまう。
ブーケ(Rosie)
声:福圓美里
ネコ・女。
あいの親友。少し気が強くはっきりとものを言う性格で、噂話なども好む。サリーとあいがお互い口にしている言葉「チェリーパイ」を気にしている。口癖は「チェキ」。
ゆう
声:小林ゆう
どうぶつ村の隣村に住んでいる人間の少年で、忍者海賊などに扮するコスプレイヤー昆虫類化石の蒐集が趣味。セイスモサウルスの化石の頭の上にあったUFOの部品を一人でとりに行くなどの勇敢な性格。
名前は演者の小林ゆうと同じだが、小林本人は「偶然」で嬉しいと語っている[4]
アルベルト(Alfonso)
声:金子貴俊
ワニ・男。
よくゆうと一緒に行動している。いたずら好きだが気はあまり強くない。口癖は「〜だワニ」。
アポロ(Apollo)
声:てらそままさき
ワシ・男。
冷静沈着な性格で、ビアンカが好きな青いバラを自分の家の庭で育てている。そのバラを(故意ではないにしろ)あいに荒らされてしまい、あいはそのことを喫茶店「ハトの巣」で謝罪するが、彼は無言で喫茶店を後にしてしまう。変わり者と言われている。
ビアンカ(Whitney)
声:日野由利加
オオカミ・女。
一見すると冷たい性格だが、あいを励ますなど優しい一面も見せている。村一番の美人と評判で、以前はアポロと交際していた。
さるお(Champ)
声:高戸靖広
サル・男。
いつも筋トレを欠かさず、ジョニーのUFOの部品を探す時さえも怠らなかった。
アラン(Cesar)
声:たてかべ和也
ゴリラ・男。
特技は演歌。さくらじまと仲がよい。
さくらじま(Cyrano)
声:うえだゆうじ
アリクイ・男。
特技はシャンソン。アランと仲がよい。
ダルマン(Hopper)
声:江川央生
ペンギン・男。
趣味は釣りで、劇中では常に釣りをしている。序盤では一向に魚が釣れなかったが、日に日に釣れる物は大きくなっていく。
たぬきち(Tom Nook)
声:龍田直樹
タヌキ・男。
村で商店を経営しており、引っ越して来たばかりのあいに対して強制的にアルバイトを課してくる。
まめきち(Timmy)
声:こやまきみこ
タヌキ・男。
つぶきちと共に、たぬきちの商店の手伝いをしている。
つぶきち(Tommy)
声:並木のり子
タヌキ・男。
まめきちと共に、たぬきちの商店の手伝いをしている。
コトブキ(Tortimer)
声:緒方賢一
カメ・男。
どうぶつ村の村長。次期村長選挙も当選を望んでおり、そのことばかり気にしている[5]
ぺりお(Pete)
声:陶山章央
ペリカン・男。
手紙の配達員。劇中ではサリーからの手紙をあいへ届ける。
ぺりこ(Pelly)
声:乙葉
ペリカン・女。
役場の職員。日中の役場の業務を担当しており、ぺりみの妹。引っ越して来たばかりのあいに親切な応対を行ったり、村長の為に通路の障害物を移動したりする優しい性格。
ぺりみ(Phyllis)
声:水谷優子
ペリカン・女。
村役場の職員。夜間の役場の業務を担当している。ぺりこの姉で、ぺりことは対照的に毒舌家
フータ(Blathers)
声:山口勝平
フクロウ・男。
博物館の館長。恐竜に対しては熱弁を振るい、セイスモサウルスの化石を村の博物館にかざるのが夢。
フーコ(Celeste)
声:かないみか
フクロウ・女。
フータの妹で、兄と同じく博物館に勤務している。劇中では、あいにのことを教えていた。
マスター(Brewster)
声:土師孝也
ハト・男。
博物館地下にある喫茶店「ハトの巣」のマスター。無口だが、彼の入れるコーヒーは村の住民達に人気。
とたけけ(K.K. Slider)
声:小栗旬
イヌ・男。
ストリートミュージシャンで、夏祭りの会場でライブを披露した[6]
キャラクターモデルは、この作品や原作ゲームの音楽を担当した戸高一生[7]
リセットさん(Mr. Resetti)
声:木村祐一
モグラ・男。
正義感が強く、悪事を行った者は絶対に見逃さない。雪祭りの準備の際には、村のイルミネーション係も担っていた。
セイイチ(Wendell)
声:滝口順平
セイウチ・男。
放浪の画家で、行き倒れていた所をあいに助けてもらう。その後「お腹が空いていることは悲しいこと」と言い残し去ってしまうが、あいはこの出来事で彼に勇気づけられた。
あさみ(Sable)
声:安達まり
ハリネズミ・女。
妹のきぬよと共に仕立て屋「エイブルシスターズ」を経営している。
きぬよ(Mabel)
声:服部紗織
ハリネズミ・女。
あさみの妹で、彼女と共に仕立て屋「エイブルシスターズ」を経営している。
つねきち(Crazy Redd)
声:坂口哲夫
キツネ・男。
不定期に村を訪れて店を開く露天商。
ラコスケ(Pascal)
声:三池崇史志願出演
ラッコ・男。
コトブキが偶然彼を岬で見かけるが、不可解なセリフを言い残し去ってしまう。その際、コトブキは自身を知らない村人がいたことに落ち込んでしまう。
ジョニー(Gulliver)
声:高木渉
カモメ・男。
本人曰く宇宙飛行士で、雪祭りの日にUFOと共に墜落し、村の住民に部品を探すことを頼んで来た。
カッペイ(Kapp'n)
声:岩田光央
カッパ・男。
タクシーの運転手。冒頭であいを村まで案内した。
ローラン(Saharah)
ラクダ・男。
作中でのセリフは無し。
ししょー(Dr. Shrunk)
アホロートル・男。
作中でのセリフは無し。
まいこちゃん(Katie)
ネコ・女。
作中でのセリフは無し。
おかあさん(Kaitlin)
ネコ・女。まいこちゃんの母親である。
作中でのセリフは無し。
ホンマさん(Lyle)
カワウソ・男。
作中でのセリフは無し。

スタッフ[編集]

劇場版「どうぶつの森」製作委員会[編集]

主題歌[編集]

主題歌『森へ行こう』[8]
歌:大貫妙子、作詞:吉井省一、作曲:戸高一生、編曲:長谷川智樹
挿入歌『けけボッサ』
作詞・作曲・編曲:任天堂株式会社
クレジット上は上記のようであるが、実際の作曲者は戸高一生。また、詞は手塚卓志、江口勝也、野上恒、戸高一生の共作による[7](編曲者は不明)。

以上の2曲は、2006年12月13日発売の『劇場版「どうぶつの森」オリジナルサウンドトラック』(Clay RECORDS/バップ、VPCG-84854)に収録されている。

テレビ放送[編集]

放送日 放送時間(JST 放送局 視聴率 備考 出典
2020年7月29日 水曜19:00 - 20:45 BS12 トゥエルビ 字幕の色 あい:黄色 サリー:水色 ブーケ:緑色 その他:

付記[編集]


脚注[編集]

  1. ^ 過去興行収入上位作品 一般社団法人日本映画製作者連盟”. www.eiren.org. 2023年3月14日閲覧。
  2. ^ 金のバラを除く
  3. ^ 劇中での彼女は「『あいうえお』のあい」と、村の住民達に自己紹介をしている。
  4. ^ 小学館スペシャル2007年1月号増刊『劇場版「どうぶつの森」オフィシャルファンブック』40頁。
  5. ^ 雪祭りの日が選挙当日となっている。
  6. ^ その際の曲にはけけボッサの口笛の部分を短くしたものが使用された。
  7. ^ a b 小学館スペシャル2007年1月号増刊『劇場版「どうぶつの森」オフィシャルファンブック』57頁。
  8. ^ エンディングテーマとして使用された。
  9. ^ 服部紗織の友人のツイッター(2020年4月14日)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]