コンテンツにスキップ

前田健 (タレント)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
前田 健
ニックネーム まえけん
生年月日 (1971-06-14) 1971年6月14日
没年月日 (2016-04-26) 2016年4月26日(44歳没)
出身地 東京都杉並区
血液型 O型
身長 174 cm
言語 日本語
方言 標準語
最終学歴 東京都立農芸高等学校卒業
芸風 ものまね
事務所 ケイダッシュステージ(最終所属)
活動時期 1994年 - 2016年
テンプレートを表示

前田 健(まえだ けん、1971年〈昭和46年〉6月14日 - 2016年〈平成28年〉4月26日)は、日本お笑いタレントものまねタレント俳優振付師

東京都杉並区出身。最終所属はケイダッシュステージ。身長174 cm、体重80 kg(公称)、血液型O型[1]。愛称は「まえけん」。東京都立農芸高等学校卒業。原田泰造は同校の先輩にあたる。

来歴

[編集]

デビュー前

[編集]

農芸高校卒業後に米国に行き、マンハッタンに4年間在住。ブロードウェイダンスセンターで3年10か月間、ダンスと歌の個人レッスンを受ける。1994年に日本に帰国する。

タレント

[編集]

その後タレント活動を開始し、一人芝居が話題となる。『ものまねバトル』で渡辺真知子の歌まねから火が付き、女性のものまねでもキーを変えないシンガーをメインにしたものまねでブレイク。とりわけ松浦亜弥のものまねでは松浦本人からも似ていると認められて評判となった。松浦とはセガのゲームソフト『ぷよぷよフィーバー』の広告で共演したこともある。だが、はるな愛が松浦のマネをするようになってからは逆転されているほか、原日出子は「前田のモノマネを見てから松浦の出演番組を真剣に観るようになった」と語り、「似てるはずないのにどうして似るの?」と評し、ヒロミは「松浦本人が偽者に見えてきたと」評してる。

2004年10月、『完売劇場』のレギュラーに抜擢された。

2005年8月、『まえけん♂トランス.pj』の名義にて、『恋のマイアヒ』、『チワワ』、MISAの『バンザイ』をトランスバージョンにアレンジした1stシングル『恋のブチアゲ♂天国』をリリースし、オリコン初登場12位、その後ロングセールスを記録する。

2005年11月、恋愛指南本「前田健の恋キャラ診断」を発売すると共に、自身がゲイであることをカミングアウトした[2]

2006年、テレビアニメデジモンセイバーズ』にて声優に初挑戦。Vジャンプによると、アフレコ中も松浦亜弥の格好をしていた。さらに2009年放送の『フレッシュプリキュア!』でも準レギュラーとして出演、同作から『スマイルプリキュア!』までのプリキュアシリーズ4作品のEDテーマのダンスの振付を担当した。そして晩年では俳優としても活動していた[3]

2011年5月、自身が書き下ろした処女小説「それでも花は咲いていく」を映画化。監督と脚本も自ら手掛けた。

急逝

[編集]

2016年4月24日に栃木県で行われたテレビ番組『金曜★ロンドンハーツ』の収録で[4]、午前は50メートル走と走り高跳びに、昼食休憩を経て午後は腕相撲とリレーに、それぞれに参加した[5]。収録後に新宿の飲食店で食事を済ませ[6][7]、店を出た後の午後7時10分頃に、東京都新宿区新宿3丁目の路上で突然嘔吐して倒れた。その後意識を失い、心肺停止状態で病院へ搬送された[8]。25日に蘇生したが[9]、26日午前1時36分、虚血性心不全のため搬送先の病院で死去[10][11]。44歳没。生涯独身だった。晩年は持病の不整脈で通院も多く「心臓が悪い」と語っていたほか[12][13]、炭水化物と糖分を抜くダイエットを試みるもステーキラーメンをよく食すなど、食生活の栄養バランスの悪さを気にしていた。『金曜★ロンドンハーツ』の収録中に体調不良を訴えて医師の診察を受けていたことや[14]、5月に不整脈の手術を受けることを友人のはなわに話していたことなどが後日明らかになった[15][注 1]

前田の突然の訃報は、芸能やお笑い界隈で大きく話題となった。松浦亜弥は「あややの思い出をありがとうございました」と所属事務所「アップフロントプロモーション」を通じてコメントした。前田と同じ松浦のものまねで人気を博したはるな愛は、ブログに「これからももっと一緒に仕事をしたかった」と記した。所属した芸能事務所で後輩のオードリー若林正恭は、前田の死後最初のオールナイトニッポンで前田との思い出を語った。サンドウィッチマン伊達みきおは、ブログに2016年の正月に前田やハチミツ二郎らと鍋料理を楽しんだことを記して「残念です。早すぎる」と悼んだ。テレビドラマ『怨み屋本舗』などで共演した木下あゆ美は、ブログに「当たり前のように、どこかでまた共演出来る、またお会い出来る、そんな風に思っていました……。(中略)とても、とても、悲しいです」と記した。所属事務所で先輩の高橋克典と後輩のスザンヌ、お笑い仲間の雨上がり決死隊宮迫博之青木さやか、映画で共演して前田が監督した映画に出演した佐藤二朗、『フレッシュプリキュア!』で共演した沖佳苗小松由佳らプリキュアシリーズの関係者など、多数の芸能人らが追悼のコメントを述べた[16]

持ちネタ

[編集]

ものまねレパートリー

[編集]

一人芝居

[編集]
  • 初級英語講座
  • 中級英語講座
  • 本音しか言わないホンネちゃんシリーズ
  • 愛すべきモチダくんシリーズ
  • しずかちゃん
  • わかめちゃん
  • 振り付け師 ピエール
  • ぬくもりを売るお婆さん
  • 板前しんじ
  • 下町のクリーニング屋
  • 人間観察コントシリーズ(『エヴァにはまるオタク女』など)etc…

出演

[編集]

バラエティ

[編集]

テレビドラマ

[編集]

テレビアニメ

[編集]

広告

[編集]
  • サントリー『ビタミンウォーター』(2007年)
  • TSUCHZAKI BC(パチンコ店)『ハッピーキュートな気分で、楽しくあそぼ。』篇(秋田ローカル、2007年)

映画

[編集]

Vシネマ

[編集]
  • 半グレvsやくざ1,2(2013年,2014年) - みきお(バーのマスター)

劇場版アニメ

[編集]

舞台

[編集]

CD

[編集]
まえけん♂トランス.pj

DVD

[編集]
  • フリフリSong Book BEST Selection DVD Vol.1(2008年4月16日、フジテレビ映像企画部)
    • フリフリSong Book BEST Selection DVD Vol.1(2008年4月16日、フジテレビ映像企画部)

振付

[編集]

楽曲振付

[編集]

テレビドラマ

[編集]

映画

[編集]

テレビアニメ

[編集]

舞台

[編集]
  • 劇団ダンダンブエノ 七味公演「ハイ!ミラクルズ」(2008年)

広告

[編集]
  • 雪国もやし「雪国もやしの歌〜マンボ〜」プロモーション映像(2006年)
  • 飲み友(2009年)
  • クロネコヤマト引っ越しセンター(2009年)

テレビその他

[編集]

監督・脚本

[編集]

映画

[編集]

著書

[編集]

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 収録は一時中止され『金曜★ロンドンハーツ』は代役を立てて検討中。
  2. ^ 本名は橘薫(たちばな かおる)と言う。
  3. ^ YouTubeOHKのOH!くん公式チャンネル(ユーザー名:ohkunstuff) にて、同曲の振り付け動画 が公開されている。

出典

[編集]
  1. ^ “前田健のプロフィール”. ORICON NEWS (oricon ME). https://www.oricon.co.jp/prof/365785/ 2024年2月10日閲覧。 
  2. ^ “前田健さんが死去…44歳、24日に路上で倒れ救急搬送 あややモノマネで人気”. スポーツ報知. (2016年4月26日). オリジナルの2016年4月26日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20160426075458/http://www.hochi.co.jp/entertainment/20160426-OHT1T50034.html 2016年4月26日閲覧。 
  3. ^ “お笑いタレント前田健 心肺停止で救急搬送…直前に食事か”. スポーツニッポン. (2016年4月25日). https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2016/04/25/kiji/K20160425012468330.html 2016年4月26日閲覧。 
  4. ^ 【前田健さん死去】 「ロンドンハーツ」収録したその日に… テレ朝社長「非常に残念」 産経ニュース 2016年4月26日
  5. ^ テレ朝 前田健さんの不整脈把握できず デイリー、2016.04.27
  6. ^ 本人のTwitter 2016年4月24日 18:45
  7. ^ 前田健さん、周囲に「心臓悪い」 食事前には“オネエ運動バトル”収録 スポーツニッポン 2016年4月26日
  8. ^ “ピン芸人の前田健さん路上で倒れ心肺停止 現在も治療中”. ORICON STYLE. (2016年4月25日). https://www.oricon.co.jp/news/2070680/full/ 2016年4月25日閲覧。 
  9. ^ “前田健 心肺停止で搬送から蘇生”. デイリースポーツ. (2016年4月26日). https://www.daily.co.jp/gossip/2016/04/26/0009024936.shtml 2016年4月26日閲覧。 
  10. ^ “【訃報】ものまねタレントの前田健さん死去”. 日テレNEWS24. (2016年4月26日). https://news.ntv.co.jp/category/society/328658 2016年4月26日閲覧。 
  11. ^ “前田健さんの死因は虚血性心不全…26日午前1時36分に帰らぬ人に”. スポーツ報知. (2016年4月26日). オリジナルの2016年4月26日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20160426080942/http://www.hochi.co.jp/entertainment/20160426-OHT1T50080.html 2016年4月26日閲覧。 
  12. ^ “前田健 心肺停止で救急搬送…“オネエ運動バトル”収録、食事後に”. スポニチアネックス. (2016年4月26日). https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2016/04/26/kiji/K20160426012470430.html?feature=related 
  13. ^ “前田健さん急死…44歳 路上で倒れ緊急搬送 あややモノマネで人気”. スポーツニッポン. (2016年4月26日). https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2016/04/26/kiji/K20160426012473320.html 
  14. ^ “前田健さん死去 「ロンハー」で体調不良も診察受け収録続けていた”. スポニチアネックス. (2016年4月27日). https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2016/04/27/kiji/K20160427012476040.html 
  15. ^ “急死の前田健さん 来月に不整脈の手術受ける予定だった”. スポニチアネックス. (2016年4月27日). https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2016/04/27/kiji/K20160427012479880.html 
  16. ^ 前田健さん訃報に追悼続々 芸人、俳優、振付師、映画監督などマルチに活躍,ORICON STYLE,2016年4月26日

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]