前刀禎明
前刀 禎明(さきとう よしあき、1958年8月5日 - )は、日本の実業家。株式会社リアルディア代表取締役社長、モーションビート株式会社 元取締役会長。
ソニー、ベイン・アンド・カンパニー、ウォルト・ディズニー・ジャパン、AOLジャパンなどを経て、2004年にApple米国本社マーケティング担当バイス・プレジデント(副社長)兼日本法人代表取締役に就任。
独自のマーケティング手法で「iPod mini」を大ヒットに導き、スティーブ・ジョブズ氏に託された日本市場でAppleを復活させた。Apple退社後、2007年にリアルディアを設立。さまざまな企業ともコラボレーションしながら、人々のセルフ・イノベーションを促す事業を展開している[1]。
略歴・人物
[編集]愛知県犬山市出身。滝中学校・高等学校[2]、慶應義塾大学工学部管理工学科卒業[3]。慶應義塾大学大学院理工学研究科管理工学専攻修士課程修了[3]。
ソニー、ベイン・アンド・カンパニー、ウォルト・ディズニー・ジャパン、AOLジャパン バイスプレジデントを経て、1999年に無料ISPを展開する株式会社ライブドアを創業、代表取締役社長に就任(後に会長)。2002年にライブドアは民事再生法を申請し倒産。事業を堀江貴文率いるオン・ザ・エッヂ(後のライブドア→ライブドアホールディングス→LDH)に譲渡した。2003年に社名をライブドアからヴ・ナロードに変更後しばらく経て解散した。2004年3月、米Apple Computer(現Apple)のマーケティング担当バイス・プレジデントに就任。Apple Computerの携帯音楽プレーヤー「iPod mini(アイポッドミニ)」を2004年の大ヒット商品へと仕掛けた。同年後半には兼任で同社日本法人の代表取締役を務めていたが2006年7月11日両役職ともに退任後、現職。
「エッジが旧ライブドアを買収した」のではなく、あくまで事業の譲渡であり、吸収合併されたというわけではない。しかもその実態は企業名の譲渡である。また、「(あの)ライブドアの創業者」と未だに呼ばれる事が多いが、現在のライブドアホールディングスとは別会社であるので、これはやや正確さを欠く表現である。
本人は後に「まさか、堀江さんの会社(オン・ザ・エッヂ)がライブドアに社名変更するとは思わなかった」と語っている。
ちなみに、Apple入社面接の際、スティーブ・ジョブズCEOにVAIOの薄型ノートパソコン「PCG-X505/SP」[4]を出し、「日本でMacを売るためにはこのような製品が必要だ」と述べたものの、スティーブ・ジョブズは真っ向から否定したという。だが2008年、Appleは薄型軽量のノートパソコンMacBook Airを発売し[5]ジョブズは発表の場でVAIO TZとの比較プレゼンテーションを行った。
2012年4月からフジテレビ『めざましテレビ』のコメンテーターを務めている。
2012年10月、モーションビート株式会社の取締役会長を退任。
著書
[編集]- 『学び続ける知性 ワンダーラーニングでいこう』(日経BP 2021/6/4)
- 『アップルは終わったのか?』(ゴマブックス 2017/4/28)
- 『とらわれない発想法 あなたの中に眠っているアイデアが目を覚ます』(日本実業出版社 2016/12/22)
- 『5年先のことなど考えるな』PHPビジネス新書(PHP研究所 2015/12/18)
- 『心が動く伝え方』(KADOKAWA 2015/6/12)
- 『人を感動させる仕事 僕がソニー、ディズニー、アップルで学んだこと』(大和書房 2013/9/20)
- 『僕は、だれの真似もしない』(アスコム 2012/7/24)
脚注
[編集]- ^ 『学び続ける知性 ワンダーラーニングでいこう』日経BP、2021年6月4日。
- ^ “前刀禎明氏講演会「未来を創るセルフ・イノベーション」 - 滝学園同窓会オフィシャルサイト” (2019年7月10日). 2023年3月11日閲覧。
- ^ a b “[第177回]前刀 禎明 | 慶應義塾大学理工学部”. www.st.keio.ac.jp. 2023年3月11日閲覧。
- ^ ソニー製品情報 | VAIO | バイオノート505
- ^ 動画リポート:MacBook Airの秘密に迫る (3/3) - ITmedia +D PC USER
外部リンク
[編集]- リアルディア
- クリエイティブ・プレゼンテーション講座
- monopro(事業パートナー)
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