再現性

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再現性(さいげんせい)とは、事象再現すること。対立概念は、事象が再現しないことであり、「一回性」「再現不可能性」などと呼ばれる。

概説[編集]

再現性とは、ある事象がテーマとなった時に、それを成り立たせていると考えられる要素要因還元したときに、同じ要素や要因を条件として整えた時に、再びまったく同じ事象が起こる性質をそなえていること。

これを備えている時は、再現可能な実験内容と手順に従って、異なった実験から同じ結果が得られるのなら、実験結果は妥当なものとされ、その事象は科学的再現性があるとされる。

再現性と科学文書のスタイル[編集]

科学的方法の再現性への依存は、科学論文など科学に関わる文書の書き方にも強い影響をおよぼしている、とも言われる。

つまり、一般読者を想定して「読んだ人がわからなければしょうがないでしょう」という尺度がもたれる一般的文書とは異なり、科学的文書では研究者の実験で得られた結果を伝えやすくするために、余すところなく引用されることを選択して冗長さや過度の詳細を取り除く傾向にある。

たとえば身近な例として、料理のレシピというものは、科学的文書という見方からすれば一種のアルゴリズムであるが、そこに書かれる「塩 少々」といった表現には、いちいち「とは固体塩化ナトリウム(NaCl)の粉末である」とか「少々とは5g程度の分量である」とか書かれない。「それがわからないなら、それを詳しく述べているものに立ち返ってくれ」という筆者の暗黙の要請がなりたっている。

同じように、科学に関わる文書では、すでに他で証明や説明がなされている物事に関してはできるだけ引用に頼り、その文書そのものが長くならないようにしているのである、とも言われる。

しかし、このような傾向が、科学をますます専門化・細分化し、畑のちがう人々の手の届かないところへ追いやっている、という批判も聞かれるようになってきている。

今後の行方[編集]

再現性は、事象(できごと)を要素に分解して考えることから、要素還元主義という概念とも密接につながる。

近年は、複雑系を初めとして、これまでの近代科学の根底でもあった要素還元主義を否定・修正すると結論づけるような研究も多数発表され、また近代科学の分野とみなされなかった漢方医学などによる実績は、再現性、反復性、疑似科学などいずれで評価するべきかといった問題も広く提唱されてきている。

また他方では、近代科学の一端から派生した精神分析臨床心理学が再現性と相容れないところで発達を遂げてきた側面もあり、科学の在り方自体が根本から問い直されている。

そのため、科学的再現性という概念も、かつて「非科学的だ」「オカルト的だ」などと批判されてきたものの再評価とともに、今後どのように扱われていくかは多分に未知数であると言わなくてはならない。

脚注[編集]

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参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]