再放送

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再放送(さいほうそう)とは、

1.放送事業者(ケーブルテレビ事業者など)が他の放送事業者の放送を受信して送信することである。(放送法の改正前は再送信と呼ばれていた)

2.テレビラジオなどで一度放送(オンエア)された番組を再度放送することである。テレビで多い。対語は「本放送」「初回放送」「初放送」である。(この項で扱う)

狭義においては、かつて自局で放送した番組を再度放送することを指し、この場合は番組表に再放送を示すマークがつくのが通例であり、第1回放送でも新番組と特記されない。広義には同一エリアの自局以外でかつて放送され、自局では放送されたことのない番組を放送することをも指すが、この場合、新たに放映する局にとっては本来は本放送である(番組表において、再放送マークはつかない)。しかし視聴者にとっては事実上の再放送といえるため、「再放送」と称されることが多い。

再放送される番組の種類、及び時間

日本国内のテレビ放送で再放送されることが多い番組は、主にゴールデンタイムで放送されたテレビドラマバラエティ番組などである。番組対抗クイズ企画番組などの特別番組が再放送されることもある。その一方、深夜番組の再放送は少ない。再放送はキー局などの制作のいわゆる全国ネット番組・各局自社制作のいわゆるローカル番組のいずれも対象になっている。日本ではゴールデンタイムに再放送することは少ないが、NHK教育テレビでは19:00~22:00の時間帯に過去に放送した番組の再放送が定期的に行われている。アメリカでは、ゴールデンタイムやプライムタイムにドラマなどの再放送が行われている。

再放送の際には、番組視聴者プレゼントコーナーにおける応募受付終了に関する注記(例:"現在は応募を受け付けておりませんのでご了承ください"など)や、本放送時に他の時間帯にその局で放送される番組の番組宣伝や、クイズの問題など、本放送時を想定していた内容などで、本放送時にはなかったテロップ(例:"この番組は再放送です"、"この番組は○年○月に放送されたものです" など)が付与するケースが多い。連続ドラマでは次回予告がカットされていることがある。これは編成上の都合(放送時間が短いためやCM時間を確保するため)もあるが、番組公式サイトのアドレスが表記されていることもある(2000年代から表記されているが、その頃の番組サイトはすでに閉鎖されていることが多い。このため、予告時にはアドレス部分をぼかし処理または別のテロップを上乗せするか、再放送を理由に次回予告そのものをカットして●●(番組名)『終』を表示させるなどしていることがある)。また、連続ドラマではかつてエンディング後にブルーバックで「この作品はフィクションです」といった一枚画が次回予告内に表記されることがあり、フジテレビ系のドラマ作品では本放送にはなかった一枚画(またはそれを含めたエンドカード)も新たに作られることが多い。またABCテレビ瀬戸内海放送などでは一部連続ドラマの再放送でエンディング時にテロップで「この作品はフィクションです」というテロップを差し込んでいる(再放送ではカットされる次回予告でそのテロップが差し込まれているため)。

ドラマやアニメがゴールデンタイムに再放送される場合は、『~総集編』や『~完全版』、『~アンコールスペシャル』『ドラマレジェンド~』などと題して番組の解説や新たなシーン、原作者、出演者のトーク、関連作品の新作ドラマまたは劇場版の予告宣伝などを加えた上で放送されることがある。また、バラエティ番組は名場面集などとして過去に放送したコントやトークなどを放送することがある。ゴールデンタイムの場合は特別企画として放送するため番組表に再放送のマークはつかない。提供クレジットによるスポンサーの表示は、地上波放送・BS放送CS放送のいずれにおいても行われない場合が多い。

キー局等で放送された番組が地方局で遅れネットされることを「再放送」と誤用している者もいるが、受信環境によっては事実上の再放送となりうることもある。

業務悪化による経費削減の影響で2009年以降再放送枠が増加傾向である。2012年現在、TBS系列テレビ朝日系列の大半の局は平日14:00頃~16:53の3時間程度を再放送枠等に使っている。


その一方、日本テレビ系列では大半の地域で13:55~15:50に『情報ライブ ミヤネ屋』を放送しているため、再放送枠は16時台のみと言う場合が多い。また地方局の中では夕方ワイド番組を16時台の放送している局もあり、この場合、その時間には再放送枠は存在しないことになる(午前中の10:25~11:25や土日午後に再放送枠としている場合もある)。

フジテレビでは土曜日13:30~17:30、テレビ朝日は9:55~17:30にニュースミニ番組をまたいで再放送枠を設けている。

2000年代以降に制作されたドラマで、本放送時に字幕放送された作品では再放送でも字幕放送対応になっている。ただし大都市圏に多く、地方圏では未対応の局が多い。

現在、15時55分のようにフライングスタートを実施していたり、本放送より5~6分長く放送していたりする。

再放送される大まかな理由

再放送は、「経費削減」「過去のドラマのリメイク版を行う場合の宣伝」「新番組の前作を放送」「昼間の空白の穴埋め」「強力な裏番組への回避」などといった理由が主なものであるが、視聴者からの希望により再放送される番組もある。[1][2] 「再放送は視聴機会を多くするため」とし、本放送と再放送との区別すらナンセンス視する人もいる。

また、本放送が番組途中で報道特別番組スポーツ中継などに急遽差し替えられ、日を改めて最後まで放送する事も再放送と呼ばれることがある。この場合、次の放送日に放送される場合が多いが、特番の場合や放送スケジュールの都合などから別の時間帯に放送された例もある。

関東ではテレビ東京を除くすべてのチャンネルが再放送をしている午後4時台は、主婦高齢者が夕食の買い物や散歩などで世帯内の在宅率がもっとも低くなっている[要出典]

ゴールデンタイムの番組も再放送される場合がある。それらは「番組の急な打ち切り」「その放送分の内容に問題があり自主的に放送を取りやめる」「出演者や声優の都合」「大震災などの大規模災害で番組の制作が間に合わなかった場合」などの理由により、つなぎ番組として再放送する場合である。また、例外的に『サザエさん』は1975年4月1日から1997年11月18日までゴールデンタイムの火曜日19:00~19:30に再放送していた(OP、EDは新規に制作したもの)。また、『ポケットモンスター』も1999年から2002年まで『ポケットモンスターアンコール』として副音声英語放送を追加して放送していた。2009年にも『ヒカルの碁』が月曜19時30分から放送された。

また、放送倫理上問題のあるものなどは、本編に差支えがない程度に編集されることもしばしばある。逆に「現在では好ましくない表現が含まれますが、作品のオリジナルを尊重してそのまま放送します、ご了承ください。」などのテロップを表示した上で放送することもある。同じ番組を繰り返し放送することもある。民放キー局系のCS放送チャンネル(TBSチャンネルフジテレビTWOテレ朝チャンネルなど)の再放送ではCMカットで放送したり、ドラマ番組の全話一挙放送が行われている。また、権利上の関係 (主題歌に洋楽が使われているなど)でDVDなどのソフト化が困難な作品も再放送されるケースが多い。ドラマの場合、エンディング場面をカットして「END」となる場合もあり、主題歌を聴いたりできない場合もある。

はいすくーる落書スケバン刑事シリーズ、とんぼヤヌスの鏡など、現在では青少年に悪影響を及ぼす恐れがあるということを理由に再放送できない番組もある。[要出典]

ドラマなどの場合は、系列局で放送する際、再放送についても契約の中に含まれるという。

傾向など

1980年代前半までは主なキー局で夕方の時間帯を独占していたアニメの再放送は、キー局での本放送減少、塾や部活などによる在宅率の減少、ゲームなどの遊びの多様化などもあって1990年代以降では大幅に減少している(テレビ東京系アニメNHK教育テレビなどでは現在でも放送している。いわゆるローカル局ではほとんどの局でTXN新作アニメ放送枠となっている)。

近年ではアニメに代わってドラマの再放送や夕方ワイド番組が増えてきている。

ドラマの再放送枠でも2010年頃から韓国ドラマにされるところが出てきている。

地域による違い

  • たとえば関西地区(特にテレビ大阪サンテレビ)では現在でも朝8時台や深夜帯を中心にアニメの再放送が比較的多く行われている。
  • またテレビ神奈川のように、2000年代になって深夜の再放送がきっかけでアニメの再放送に力を入れるようになったケースもある。他にも深夜にアニメの再放送が行われるケースや、TXN各局では空いたアニメ枠の穴埋めに再放送が行われるケースも見られる。
  • 岡山県・香川県では2009年になって午後帯に瀬戸内海放送山陽放送テレビせとうちの3局が2時間サスペンスの再放送を行うようになり、そのうち前者2局では14時 - 15時台というほぼ同時間帯に放送されている。
  • 東海テレビは自社制作の昼ドラを再放送する事が多い。2010年2月現在では深夜2 - 4時台に再放送を行っている。過去にドラマ30枠などで昼の連続ドラマを制作していたCBCでは『キッズ・ウォー』シリーズなどを除くとほとんど自社制作作品の再放送していなかったが、2009年頃よりドラマ30などの再放送を始め、独自の枠として、土曜倶楽部(視聴注意テロップが出る。)。

アニメの場合

テレビ局がアニメの制作として加わった場合には局側の権利として2年間で2回の放映権があり、本放送に加えて再放送が1回出来ることになっている[3]。その後はテレビ局が製作会社と改めて放送契約を結んで再放送することになり、その内容は2年間で何回も放送できるものだという[4]

そのため、旧作のアニメが本放送とは異なる放送局で放送されるケースもある。たとえばフジテレビ系(FNN)で放送されていた『うる星やつら』が後に東京MXテレビチバテレビなどの独立U局やNHK BS-2で放送されたケースなど。フジテレビで放送した『タッチ』は日本テレビに再放送された。自社系列外のテレビ局がクレジットされる部分を消すこともある。[5]

また『金田一少年の事件簿』・『銀魂』(『よりぬき銀魂さん』)など1年以上の長期作品の場合には途中までの放送となったり、「傑作選」・「ベストセレクション」などと題して特に選んだ話を数話放送するだけということもある。

本放送では低視聴率などで打ち切りになった作品が再放送によって人気が再燃し、続編が作られたりリメイクが行われることもしばしばある。例としては『ルパン三世』・『宇宙戦艦ヤマト』・『機動戦士ガンダム』などである。中にはテレビ東京が日本テレビ系列で放送された『元祖天才バカボン』を再放送して高視聴率を挙げ、フジテレビで『平成天才バカボン』が制作されるという例もある。

再放送にあたっては制作会社から日本脚本家連盟に所属する脚本家日本俳優連合所属の声優に使用料が支払われる。声優の場合は最初に再放送込みの出演料が支払われているため、放送から7年以上経過した作品からになる[要追加記述][6]

2000年代に深夜などによく放送されている新作のUHFアニメ深夜アニメ)の場合、再放送はCS放送を中心に行われるという都合もあって地上波では1回限りの放送となることが多く、地上波で再放送されたことのある番組は『陸上防衛隊まおちゃん』など一部作品のみである。例外的に東京MXでは2000年代以降に放送された深夜アニメやWOWOWアニメなどの再放送が行われている。また、2008年からは一部の新作アニメで本放送とリピート放送で2回ずつ放送する番組もある。2000年代後半以降になってからは、映像ソフトのブルーレイ版の発売に合わせ、その宣伝も兼ねて再放送が行われるケースも見られる。

テレビ東京系列(TXN)では全国同時ネットでのアニメ再放送が行われることも多い。例としてはアニメ530[7]で長らく放送された『NARUTO -ナルト- 少年篇』や土曜朝の『遊☆戯☆王シリーズ』などが挙げられる。作品によっては本放送時とは異なる新規のOPEDが制作されるケースも散見される。

ゴールデン枠で再放送された作品

NHK教育テレビ再放送枠

ラジオの場合

ラジオでは固定枠で再放送されないことが多いが、NHKラジオ第2NHK-FMSTVラジオ栃木放送デジタルラジオなどでは再放送が行われることがある。また、開局記念番組や番組のスペシャルとして一部引用のような形で放送される場合がある。

最近では適切に権利処理された部分のみ配信の形で放送局サイトにアップロードされていることも多く、再放送要望に対する一つの選択肢となっている。

CS放送の場合

また、CS放送などのニューチャンネルと呼ばれる放送局は、「繰り返し放送」(リピート放送)と銘打って本放送よりも再放送やリピート放送を行うことを重視した局が圧倒的に多い。

これは途中から加入した視聴者でも最初から視聴できるようにするのと、既存の視聴者からもう一回見たいと要望があること(いわゆる「キャッチアップ」の類)、また用事があって見逃したり、衛星放送の性質上豪雨雷雨大雪などの悪天候で受信しづらくなった場合でもまた見られるようにとの配慮などの理由からきている[8][9]

かつてはBSデジタルの番組では再放送がほとんど行われていなかったが、最近は多くなっている。

その他の場合

地方局では空白枠の穴埋めの例が最も多い。自主制作番組(中にはKBS京都の『ぽじポジたまご』のように生ワイドの再放送を行なうところもある)を再放送することがあるが、これはCS放送のリピート放送と同意である。

東京MXテレビの『TOKYO MX NEWS』は平日の18時 - 18時25分に放送したものを同日の21時30分から22時に再放送している(重大なニュースが入った時には生放送に差し替える)。同局では開局した頃にも22時からのニュースの再放送を、26時から45分間のみ行っていた。日本海テレビではかつて「NKTピックアップTHE DAY」という番組が放送されていたが、この番組は夕方のワイドニュースのうちストレートニュース部分について、アナウンサーが顔出しするリード部分をブルーバックの小見出し表示にして再放送したものである。CS放送以外の地上波でニュース番組を定期的に再放送するのは珍しいケースである。ラジオにおいては、1980年代にラジオたんぱ(現・ラジオNIKKEI)が放送していた『ニュース・オールナイト』(最初の1時間分のみ生放送で、以降は突発的なニュースが入らない限り同じ放送をリピートする)のような類似例がある。

1990年代から本放送中であるにもかかわらず(最終回を待たずに)夕刻や深夜、また昼間帯にその時までの既放送分を再放送すること(CS放送では「キャッチアップ放送」という場合がある)も行われ始めた[10]

例を挙げればTBS系が深夜枠を休止してドラマの第1回を再放送していたケースがあり、フジテレビ系が平日・土日昼枠での追っかけ再放送をしていたり、2010年現在では日本テレビでも本放送の5 - 7日後に再放送を行っていたりする。

これは、ドラマや一部の新作アニメの視聴率の数字を上げるために、初回・第2回…を見なかった視聴者を本放送に引き戻そうとするもの(番組宣伝の一種の行動)である。一般的には、1995年に放送された『星の金貨』(日本テレビ)において、ドラマ完結前に既放送分の再放送を行ったところ視聴率が大きく上昇した例が契機とされている(詳しくは星の金貨#補足を参照)。青春出版社発行の「大人の裏ネタ大全集」(2007年 ISBN 4413009118)によるとTBS宣伝部は「効果は計算どおりだった」とコメントしており、その効果があったという放送関係者もいる。しかし視聴が分散され、本放送の視聴率減少の要因とされる上「番組を不良在庫のように投売りしている」とその効果を疑問視する向きもある[要出典]

特異な事例

  • テレビアニメの再放送は基本的に別時間帯で放送されることが多いが、例外として『名探偵コナン』は本放送の枠で「アンコールスペシャル」「デジタルリマスター限定版」等と銘打って過去に放送した回を不定期特番として年に数回放送している。これは、放送されている枠の視聴率低迷や、長期放送作品に多い原作不足などが主な理由である[要出典]
  • 涼宮ハルヒの憂鬱』は、2009年4月からの放送を再放送ではなく「あらためて放送」として、以前に放送したストーリーをDVD収録順にして放送していたが、一部に新作ストーリーを放送した。
  • 1997年12月に『ポケットモンスター』がポケモンショックの影響で無期限の放送休止(5ヵ月後に再開)となった。この影響でアニメ本編だけでなく年末に放送予定だった再放送の特番や他番組の特集などポケモン関連の企画自体の放送が自粛された為、『ポケモン』と同じテレビ東京の朝に放送中の「おはスタ」内で当時放送されていた『学級王ヤマザキ』の放送済みの回[11]を穴埋めとして再放送し、遅れネット局でも同じように『ヤマザキ』を放送した。
  • 上記のようにゴールデンタイムでは番組の急な放送中止による代替番組として再放送が行なわれる場合が多いが、逆に「特番を放送するかもしれない」と言う理由で再放送を予定する場合もある。これは、オリンピックなどのスポーツの国際大会の日本代表戦など、明確な放送日時が定まっていない時に再放送を予定し、予想された日にその試合が行なわれた場合は再放送を中止して試合を生中継したり、行なわれた試合をダイジェスト版として特集する番組を行なう場合がある(この場合、新聞などのテレビ番組表では休止の可能性がある事が明記される)。
    • ただし、特番が予想される場合は通常放送されている番組の放送内容のみを生放送などに変更したり、代替番組に近い単発特番を編成する場合が多い為、特番が予想される際に再放送を編成する事はあまり多くない。
  • またプロ野球中継などの延長により放送時間が数時間単位で繰り下げ放送(詳しくはプロ野球中継の項を参照)されたり、津波警報等により画面の一部が隠された状態で放送された場合など、放送自体はされたものの視聴者からの苦情により後日改めて再放送された例もある。

脚注

  1. ^ service2007_2-1.pdf(NHK) (PDF)
  2. ^ 再放送が多いのはなぜか|NHKよくある質問集
  3. ^ 日経産業新聞』1992年5月25日号、フジテレビ重村一編成局次長(当時)
  4. ^ 多田信『これがアニメビジネスだ』(廣済堂出版、2002年、71頁) ISBN 4331508676
  5. ^ 再放送でOP/EDが改変されるのは何故?(TVアニメ資料館)
  6. ^ 日本動画協会 (2009年1月26日). “声優の期限外利用料を定めた昭和56年締結の協定書が終了”. 2011年5月27日閲覧。
  7. ^ 近年の同枠(特に前半枠)では再放送作品が半数以上を占めることも少なくない。
  8. ^ アニマックスよくある質問
  9. ^ チャンネルネコFAQ
  10. ^ そのまま1回分放送する場合と、ダイジェストで短くまとめて放送する場合がある。
  11. ^ 「おはスタ」での『学級王ヤマザキ』は1話を月曜から金曜日までの5回分に分けて放送していた為、正確には30分放送に再編集した上で放送された。

関連項目