児島地区

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
児島稗田町から転送)
児島地区
こじま
日章旗 日本
地方 中国地方山陽地方
都道府県 岡山県
自治体 倉敷市
旧自治体 児島郡児島町
面積
11.4km²
世帯数
7,631世帯
総人口
18,818
住民基本台帳、2012年3月30日現在)
人口密度
1,650.7人/km²
テンプレートを表示

児島地区(こじまちく)は、岡山県倉敷市児島地域にある地区である。旧児島郡児島町、現在の児島中学校区にあたる。

概要[編集]

倉敷市児島(旧児島市)のほぼ中央部にあたり、小田川流域の地区である。瀬戸内海沿岸部の埋立地を除き、多くが丘陵である。その丘陵の一部には新興住宅地が多く造成され人口が増加した[1]

小田川沿いに市道が走り、その沿線に市街地が形成されている[1]。公的機関が多いため、隣接する味野地区が児島の経済(商業)の中心であるのに対し、当地区は行政の中心の様相を呈している[1]

産業としては、当地区には繊維・縫製・被服関連、特に学生服や作業服の工場が密集しているのが特徴である[1]

地域[編集]

小川[編集]

小田川中下流域東岸の丘陵部を含む一帯および河口部の瀬戸内海沿岸にあたる南北に長い地区。児島町以前の小田村小川(おがわ)に相当する[2]

海岸沿いの地区は古くは塩田業が盛んであったが現代では衰退し、埋め立てられて東西に国道430号が通り、周囲に新市街地が形成された。この地区には現在は商店の他に倉敷市役所児島支所や裁判所・検察庁・公共職業安定所・下水処理場・消防署などの官公庁・公的機関が多く立地している[2]

柳田[編集]

地区中部にあたり、小田川中流域西岸となる。小田川沿岸以外は丘陵地となっている[2]

江戸時代には、岡山藩の社会施設であった育麦蔵があった。また、天保年間には名主汲五平という人物が、児島郡福田村(現在の水島東部)沖の水島灘において干拓による新田開発を実施したが、難問題山積により成功に至らなかった[2]

また、当地にある吉塔寺という寺院にいた円明という住職が、天保10年に児島八十八ヶ所霊場を定め、「児島大師巡り」と称した。大正期までは数万の遍路が巡礼し賑わった[2]

稗田[編集]

地区北部、小田川の城領域にあたり、福南山の南麓に位置する。周囲は丘陵が多い[2]

古来は農村であったが、現代になり雲斎織の盛んな機業地となった。現在は雲斎織は衰退し、学生服などの被服業が盛んである[2]

丘陵地に新興住宅地が多いため、人口が増加、新たに緑丘小学校が新設された。また、地区内には倉敷市立短期大学も立地している。

人口・世帯数[編集]

平成24年9月末現在[3]

児島地区の人口・世帯数
町字 世帯数 男性人口 女性人口 総人口 備考
児島稗田町 2152 2483 2730 5213
児島柳田町 1834 2204 2319 4523
児島小川町 496 760 723 1483
児島小川1丁目 128 130 109 239
児島小川2丁目 170 200 209 409
児島小川3丁目 228 244 272 516
児島小川4丁目 635 877 862 1739
児島小川5丁目 144 162 162 324
児島小川6丁目 243 279 277 556
児島小川7丁目 227 246 281 527
児島小川8丁目 78 94 90 184
児島小川9丁目 694 929 993 1922
児島小川10丁目 781 661 813 1474
合計 7810 9269 9840 19109

郵便番号[編集]

  • 児島稗田町 - 711-0937
  • 児島柳田町 - 711-0936
  • 児島小川町 - 711-0912
  • 児島小川 - 711-0911

学区[編集]

小学校区

柳田町の内1-100番地、小川町の内10丁目、稗田町の内の中津山地区を除く全域が倉敷市立緑丘小学校区。柳田町の残る全域、小川町の1-9丁目、稗田町の内の中津山地区は倉敷市立児島小学校区。

中学校区

全域が倉敷市立児島中学校区。

地勢[編集]

河川
  • 小田川
山岳
  • 福南山
  • 正面山
  • 高山
  • 神山
  • 石鉄山
  • 大山

産業・特産品[編集]

  • 学生服・作業服・デニム製品

主要施設[編集]

行政
教育・保育
金融
  • 児島小川郵便局
  • 児島稗田郵便局
企業
  • 難波プレス工業
  • 堀江染工
商業

名所・史跡[編集]

  • 小川八幡宮

交通[編集]

道路[編集]

鉄道[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d 岡山県大百科事典編集委員会編集『岡山県大百科事典』(1979年)山陽新聞社
  2. ^ a b c d e f g 巌津政右衛門 『岡山地名事典』(1974年)日本文教出版社
  3. ^ 人口月報|倉敷市

参考文献[編集]

  • 巌津政右衛門『岡山地名事典』(1974年)日本文教出版社
  • 岡山県大百科事典編集委員会『岡山地名事典』(1979年)山陽新聞社
  • 渡辺光・中野尊正・山口恵一郎・式正英『日本地名大辞典2 中国・四国』(1968年)朝倉書店
  • 下中直也『日本地名大系第三四巻 岡山県の地名』(1988年)平凡社
  • 黒田茂夫『県別マップル33 岡山県広域・詳細道路地図』(2010年)昭文社

外部リンク[編集]