免許がない!

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免許がない!
監督 明石知幸
脚本 森田芳光
製作 鈴木光
和田仁宏
武井英彦
製作総指揮 鈴木光
出演者 舘ひろし
墨田ユキ
西岡徳馬
片岡鶴太郎
江守徹
中条静夫
秋野太作
五十嵐淳子
音楽 大谷幸
主題歌 舘ひろし
「夜を駆ける想い 〜THE ONLY ONE〜」
撮影 仙元誠三
編集 川島章正
製作会社 光和インターナショナル
日本テレビ放送網
配給 東宝
公開 日本の旗 1994年2月11日
上映時間 102分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
配給収入 4億円[1]
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免許がない!』(めんきょがない)は、1994年2月11日公開の日本映画。製作・光和インターナショナル日本テレビ放送網。配給・東宝

概要[編集]

自動車運転免許を持っていない映画スターがふとしたきっかけで免許取得するまでの道のりを描く、自動車教習所を舞台にしたコメディ。この作品を撮影するにあたり、主演の舘ひろしは実際は運転免許を所持しているのだが、教習所に入りたての頃の下手な運転ぶりを演技することに一番苦労したようで、プライベートでの運転まで下手になってしまったと後に語っている[2]片岡鶴太郎は実際には免許証を所持していないが教習所指導員を演じた。ちなみに脚本の森田芳光は、40歳のときに初めて運転免許取得に挑戦し見事に実現している。

撮影に使用された教習所は、栃木県宇都宮市のトーブモータースクールでおこなわれ、路上検定を撮影した場所は神奈川県横浜市青葉区すみよし台・秦野市本町・秦野市栄町・秦野市寿町付近である。最後に筆記試験を行った講堂の撮影場所は埼玉県飯能市駿河台大学であり、本作と『愛という名のもとに』を機に、駿河台大学のキャンパスが映画やドラマのロケ地として使われていくことが多くなった。

ストーリー[編集]

南条弘は不惑の人気絶頂アクションスター。二枚目で演技も上手く役者として完璧なのだが、ただ一つコンプレックスがあった。それは運転免許を持っていないこと。テレビ映画では高級車をカッコよく乗り回しているシーンがあるのだが、実際はスタッフが運転するレッカー車により南条が乗る車が牽引されて、彼は運転しているフリをしているだけというものであった。ある日、映画のロケ地にて共演の美人女優・夕顔ルリ子から「トイレに連れてってほしい」と頼まれる。トイレは車でないと行くことが出来ない距離らしい。免許を持っていないことを悟られたくない南条は、ルリ子を撮影で使っている車の助手席に乗せ、その動かし方をろくに知らないまま運転席に乗り込むのだが、案の定エンストさせてしまい、周囲のスタッフを慌てさせてしまう。結局、免許を持っていないことがルリ子にバレてしまい、バカにされてしまったのだった。南条は、マネージャー大政一美を呼び出しこう叫んだ。「死ぬほど免許が取りてぇんだ…頼む!取らせてくれ!!」南条の必死の願いに、大政は映画会社の岡山社長に掛け合い、映画の公開に間に合わせるために3週間という期限を条件に撮影を中断して、合宿免許取得コースに入ることを渋々許可してもらうことになった。

いよいよ教習所入所となった南条。その合宿免許コースは、宿泊するところはオンボロの下宿で、そこから教習所への送迎バスに乗って通うかたちのものであった。自らの身分を隠し、本名である「南すすむ」を名乗って教習生となった南条は、同じ教習生の若者たちからは一人浮いた存在となって、その若者の一人からはぞんざいに扱われてしまう。南条は初めての技能教習で、前車の追い越しをやってのけ、教官の室田にこっぴどく叱責されてしまう。ある時はセクシーな女性教官・宇貝京子の脚線美とその外見に似合わない厳しい教習に翻弄され、またある時は曰くつきの教官暴田豪のいびりに遭い、カースタントばりの暴走を引き起こしてしまう。3週間という短い期限から焦った南条は、技能もろくに身についていないにもかかわらず教官に便宜を迫ったりとあまりの無茶苦茶ぶりに教官たちからは呆れられ、下宿に帰っても若者たちからぞんざいに扱われることに我慢ならなくなり、ついに自らの身分を明かす。それからというものの教習所は大騒ぎとなり、他の教習生からキャーキャー言われるようになる始末。そのことを利用して、南条を手っ取り早く卒業させたいと考える大政は、教習所の所長・永池進に賄賂を贈ろうとするも失敗する。他にも南条の関係者が送り込んだのか定かでは無いが、ボディコンの女性3人組を教習生として入学させ、教官にセクハラを行わせて所長の永池を脅し、南条を卒業させようともしたが、あまりにも露骨すぎたためこれも失敗した。

教習所での教習以外に、映画の撮影スタッフの力を借りて夜遅くまで運転の練習をしていた南条。運転技術もメキメキと上達し、そしてついに修了検定の日がやって来た。これまで習ったことを発揮すれば良かったのだが、検定員の堅物教官・照屋権三の常にボールペンをノックする癖が気になってしまい運転に集中できず、方向転換ではポールにぶつけ、坂道発進で後退、踏切でエンストなど、いつもならありえないミスを連発させてしまい、結局検定は不合格となってしまった。「もう教習所なんか辞めてやる!!」と自棄になった南条。だが「お前の運転練習を全力で支えて、なおかつお前一人のために撮影を待たされている俺らの身にもなってみろ」と撮影スタッフから殴りつけられ、南条はそれまでのわがままな自分を省み、教習に戻ることを決意する。南条の努力と撮影スタッフのサポートもあって、2度目の修了検定は無事通過して仮運転免許を取得。その後の路上教習ではいろいろと危ない目に遭いながらも運転経験を積み重ねていった南条。雨の日も風の日も、教習所の教習が終わってからも撮影スタッフとともに夜遅くまで毎日練習を続けていったのだった。

いよいよ卒業検定の日。撮影スタッフの「演出」で、検定コースにあたる商店街に普段の雑踏はなく、南条のコンプレックスであった自動車の広告看板は挿げ替えられ、微妙なタイミングに悩まされた信号機は不自然に青に変わった。検定員の照屋は、スタッフの協力に感謝してこれからもがんばるように、と激励しつつ合格の判を押す。筆記試験を終えていよいよ合格発表。電光掲示板に南条の教習生番号が表示され、南条はガッツポーズで喜びに打ち震えた。

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 「1994年日本映画フリーブッキング作品配給収入」、『キネマ旬報1995年平成7年)2月下旬号、キネマ旬報社1995年、 155頁。
  2. ^ 1994年放送の日本テレビ系「金曜ロードショー」での舘ひろしのインタビューより。

外部リンク[編集]