伊澤一葉

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伊澤一葉
出生名 伊澤啓太郎
生誕 (1976-07-04) 1976年7月4日(41歳)
出身地 日本の旗 日本岡山県倉敷市
学歴 岡山県立倉敷青陵高等学校卒業
国立音楽大学作曲科中退
ジャンル ロックジャズ[1]
職業 ピアニストキーボーディスト
歌手
作詞家作曲家編曲家
音楽プロデューサー
担当楽器 ピアノ
キーボード
ギター
活動期間 2005年11月[注 1] - 現在
共同作業者 NAM(1998年 - 2003年)
あっぱ(2004年 - )
東京事変(2005年 - 2012年)
the HIATUS(2009年 - )
katsina session(2016年 - )
公式サイト IZAWORKS 伊澤一葉公式サイト

伊澤 一葉(いざわ いちよう、本名・伊澤 啓太郎(いざわ けいたろう)、1976年7月4日 - )は、日本ピアニストキーボーディストボーカリスト作詞家作曲家編曲家音楽プロデューサー

バンドあっぱ」のピアノ&ボーカル、「the HIATUS」のキーボーディストで、2012年に解散した「東京事変」では鍵盤楽器ギター、ボーカルを担当していた。

人物[編集]

ロック、ジャズを核としたアプローチから生み出す多角的な楽曲と独特の世界観を持つリリックセンスを特長とする[1]

自身が中心となって結成したあっぱでは本名の「伊澤啓太郎」、それ以外では東京事変加入時に名乗ることになった「伊澤一葉」の名義で活動する。愛称は「わっち」。

父親は岡山県を中心にチェーン展開する文具OA機器卸売り企業クラブン株式会社の社長である伊澤正信[2]。「伊澤一葉」という芸名は樋口一葉からではなく、その父の会社の社訓である『一陽来福』からとったもの。また当時、小学校へ提供した楽曲『木の葉のお金使えます』の制作中だったということもあり、表記は「一葉」となった。椎名林檎からは「心十(しんじゅう)」など複数の名前を提案されたものの、それらを拒否して自ら名付けた。

略歴[編集]

1976年、岡山県倉敷市にて誕生。4歳からピアノを弾き始める[1]。中学2年生の頃からギターを始めると共にバンド活動を開始、高校時代からはボーカルも務めるようになる[3]

1996年、一浪の後に国立音楽大学作曲科に合格。入学と同時に上京し、新たなバンドと共に作曲活動も行う[3]。しかし、"勉強して作曲できる"ということに疑問を持ち始め、2年で大学を中退。大学を辞めた後、PE'Zヒイズミマサユ機とバンドを組むが、3ヶ月ほどで解散。当時は僧侶のような坊主頭で、赤い照明だけの深紅に染まった部屋でグランドピアノと共に生活していた。

1998年
  • 伊澤の呼びかけによりバンド「NAM」を結成。メンバーの脱退と加入を繰り返しつつも定期的にライブ活動を行う。
2003年
  • 「NAM」活動休止。ソロ活動に入る。その後もバンド名・ソロ名義を頻繁に変えながらも音楽活動に専念。
2004年
  • 12月、全曲の作詞・作曲を手がける3ピースバンド「あっぱ」を結成し[注 2]、ピアノボーカルを担当する[3]
2005年
  • 初夏、友人のヒイズミマサユ機の紹介で顔見知りだった椎名林檎に誘われ、ヒイズミの後任として椎名率いる「東京事変」にキーボード担当として加入[注 3][3]。本格参加は2ndアルバム『大人(アダルト)』のレコーディングからで、すぐに楽曲提供や編曲を行う[注 4]。しかし初めてメンバー全員が揃う日の前日に腱鞘炎が悪化したため同時録音に参加できず、一カ月遅れで一人で演奏したものをあとから音源に重ねている。
2007年
  • 椎名林檎×斎藤ネコのアルバム『平成風俗』に参加。収録曲『ギャンブル(M1)』でピアノを演奏している。
2009年
2011年
  • 12月31日、東京事変として「第62回NHK紅白歌合戦」に出場する椎名林檎のバックバンドを務める。
2012年
  • 2月29日(閏日)、所属していた東京事変が解散。
  • 10-12月、大橋トリオのカルテット編成ツアー「ohashiTrip」に、元東京事変のバンドメンバーだった長岡亮介(浮雲)とともにサポートで参加[6]
2013年
  • 前任のキーボーディスト・堀江博久のグループ離脱に伴ってthe HIATUSの正式メンバーとなり、楽曲制作にも参加するようになる。
  • 3-4月、Charaのレコ発ツアー「Chara Live Tour2013 "Cocoon"」にバックバンドのオーロラバンドのメンバーとして参加[注 5][8]
2014年
  • 3-5月、大橋トリオの全国ツアー「ohashiTrio HALL TOUR 2014」にサポートで参加。
  • 9月13-14日、音楽プロデューサー矢野博康の企画によるライブイベント「YANO MUSIC FESTIVAL 2014」で、ステージの演奏を務める「矢野フェスバンド」に参加[注 6]
  • 12月20日、土岐麻子のソロ10周年公演「TOKI ASAKO 10th ODYSSEY ソロデビュー10周年 感謝祭!! どこにも省略なんてなかった3952days」にサポートで参加。
2015年
  • 5月、吉澤嘉代子の全国ワンマンツアー「吉澤嘉代子 箒星ツアー'15」にサポートで参加。
  • 7月13日、震災復興ライブイベント「Journey back Home『こころの旅』2015」に参加[注 7]
2016年
  • 1月、バンド「katsina session(カチナセッション)」始動。
  • 1月30日、大学時代からの付き合いの渡辺シュンスケ(Schroeder-Headz)の主催する渡辺シュンスケ生誕祭「シンシュンシュンチャンショー2016」に出演[11]
  • 4-6月、大橋トリオの全国ツアー「ohashiTrio 2016 TOUR 〜10 TEN〜」に再び長岡亮介とともにサポートで参加。
  • 5月28日、ロック・フェスティバルVIVA LA ROCK 2016」にさまざまなボーカリストを迎えて日本のロックアンセムをセッションするスペシャルバンド「VIVA LA J-ROCK ANTHEMS」のメンバーとして参加[注 8]
  • 8月29日、Salyuの自主企画ライブ「Salyu Live 2016 Sonorous Waves」の対バン企画で、Salyuとゲストの片平里菜のどちらともツアーでの共演経験があることから、両方のサポートを務める[13]
  • 9月24日、野外ライブイベント「GAMA ROCK FES 2016」に「Journey back Home『こころの旅』in GAMA ROCK」として出演[注 9]
  • 12月4日・12日、柴咲コウのアコースティックライブ「Ko Shibasaki billboard Acoustic Night」に出演。
  • 12月31日、第67回NHK紅白歌合戦に出場する椎名林檎のバックバンドのメンバーを務める。
2017年
  • 3月5日、片平里菜初のホールワンマンツアー「片平里菜 ホールツアー2017」にバンドメンバーとして参加。
  • 3月16日、「倉敷市」50周年記念「第31回倉敷音楽祭 由紀さおり&伊澤一葉 コラボレーションin倉敷」を開催。
  • 4月-9月、aikoライブハウスツアー「Love Like Rock vol.8」に佐藤達哉とのダブル鍵盤で参加。
  • 6月10日、SOIL&"PIMP"SESSIONSのライブに怪我の丈青に代わってサポートアクトとして参加[15]

音楽活動[編集]

バンド[編集]

NAM

あっぱを結成する前に率いていたバンド。東京事変の「手紙」(アルバム『大人 (アダルト)』収録)と「生きる」(アルバム『スポーツ』収録)は、それぞれNAM活動の頃に作曲された楽曲「umareku」と「フリーター」が原曲である。

あっぱ

バンドの大黒柱的存在であり、ピアノ・ボーカルを務めるほか、楽曲の作詞作曲も行う。本名の伊澤啓太郎として活動。

東京事変

前任の鍵盤奏者H是都Mの脱退に伴い、2005年にギタリストの浮雲と共に加入した。ピアノやキーボードなどの鍵盤楽器全般を担当するほか、ギター、バッキングボーカルと一部の曲ではリードボーカルも務める。楽曲制作では作曲編曲の他、一部の曲では作詞も行い、アルバム『大人 (アダルト)』以降のバンドの大きな一翼を担う[1]。伊澤一葉名義で活動。

the HIATUS

当初はツアーメンバーとして一部のライブにのみ参加し、レコーディングや普段のライブは堀江博久が担当していた。しかし2012年の堀江の脱退に伴い、翌2013年よりレコーディングメンバーとしての活動も開始、楽曲制作にも加わるようになる。曲作りではボーカルの細美武士ドラム柏倉隆史との3人で中心となる部分を作り、残りのメンバーを含めた5人でアレンジするという形をとっている[16]

katsina session(カチナセッション)

伊澤(ピアノ)以外のメンバーは、タブゾンビ(トランペットSOIL&"PIMP"SESSIONS)、日向秀和(ベース、ストレイテナーNothing's Carved In Stoneなど)、柏倉隆史(ドラム、the HIATUStoe)。

サポート[編集]

レコーディング
ライブサポート

楽曲提供・編曲・プロデュース[編集]

  • 大橋トリオ - 編曲
  • 岡本愛梨(元MAGIC PARTY) - プロデュース
  • 倖田來未 - 編曲
  • 土岐麻子 - 作・編曲
  • ともさかりえ - 作詞作曲
  • 南波志帆 - 作・編曲
  • 吉澤嘉代子 - 作曲

演奏スタイル[編集]

ピアノ・キーボード[編集]

ミスタッチがほとんどない繊細かつ的確な演奏スタイルゆえ高い演奏能力を持つ。演奏には多くの楽曲でグランド・ピアノを始めとするアコースティック系の鍵盤楽器を用いることが多いが、東京事変の4thアルバム「スポーツ」の制作においては、シンセサイザーなどのデジタル系サウンドを多く取り入れるなど音作りにも意識的に臨み、キーボーディストとしてのスキルの幅を広めている。

楽曲においてはロックやジャズ、ポップス系のサウンドアプローチを多く取り入れている[1]。ジャズ系アプローチについては、音楽大学自主退学後に、ジャズ・ピアニストの南博から教授を受けている。

ギター[編集]

東京事変では、2006年のライブツアー「"DOMESTIC!" Just can't help it.」においてギター演奏を初披露[注 10]。その後もレコーディングやライブでたびたびギターを演奏し[注 11]、リードギターを担当したりギターソロを弾いたりすることもある[注 12]

ボーカル[編集]

NAMやあっぱなどの自分のバンドやソロ活動では自身でリードボーカルを務める。東京事変では多くの楽曲でコーラスを担当するほか、「某都民」「SSAW」(アルバム『娯楽 (バラエティ)』収録)では椎名林檎とのデュエットや椎名と浮雲との三重唱でメインボーカルを務めている。「怪ホラーダスト」(ミニアルバム『color bars』収録)では初めてソロでリードボーカルをとった。

その他[編集]

  • 前述の通り、PE'Zのヒイズミマサユ機とは友人で、東京事変加入はヒイズミの紹介によるもの。
  • 髪型が頻繁に変わる。1000円の床屋でモヒカンにしてもらった。
  • BONNIE PINKのベストアルバムを購入した。
  • 2006年夏にはイタリアへ旅行。多くの写真をHP上で公開した。
  • 2ちゃんねらーである(自らの小言で公表)。
  • 腱鞘炎が持病であり、第一回林檎班大会ではピアノが演奏できず、パーカションとして参加した。
  • 満島ひかりのファンであることを自身のツィッターでつぶやいた。
  • 伊澤本人が作曲した楽曲でサンバ調になる時は、ファンから「伊澤タイム」と親しまれてる。
  • ライブツアー「“DOMESTIC!” Just can't help it.」のMCでは、イナバウアーにちなんだ「イザバウアー」を披露した。
  • 事変メンバーでは特に刄田綴色と仲が良い。(浮雲曰く「(刄田の)父親」)
  • 椎名曰く「お腹が空くと物凄く不機嫌」になり、「お肉を食べると物凄くエロくなる」らしい。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ プロとして。
  2. ^ その前身は、それまで1年ほどライブ活動を続けていた伊澤の個人ユニット「桜カッパяイズボルト」[4][5]
  3. ^ 加入までには紆余曲折があったが、ベース亀田誠治の「早く一緒にやろうよ。」という言葉が決め手になった。
  4. ^ メンバーたちに先駆けて一人でスタジオ入りしてアレンジ作業を進めていたが、あとから参加した椎名林檎とその方向性に対する意見の違いから対立した。
  5. ^ メンバーは伊澤(Key, Cho)の他、名越由貴夫(G)、Curly Giraffe(B, Cho)、白根賢一(Dr, Cho/ GREAT3)、権藤知彦(Manipulator, Flugelhorn, Syn)、加藤哉子(Cho, Per, Syn)[7]
  6. ^ メンバーは伊澤(Key)の他、松江潤(G)、須藤優(B/ ARDBECK、U&DESIGN)、小松シゲル(Dr/ NONA REEVES[9]
  7. ^ アナウンサーとしても知られるレイチェル・チャンが朗読する谷川俊太郎の詩を中心に展開されるパフォーマンスで、亀田誠治(ベース)、ATSUSHI(ダンスDragon Ash)、Salyuボーカル)、四家卯大(チェロ)、柴田雅人三味線)とともにピアノ演奏を披露[10]
  8. ^ バンドメンバーは伊澤(Key)のほか、亀田誠治(B)、加藤隆志(G、東京スカパラダイスオーケストラ)、津野米咲(G、赤い公園)、ピエール中野(Dr、凛として時雨[12]
  9. ^ メンバーはレイチェル・チャン、坂本美雨、四家卯大、柴田雅人[14]
  10. ^ BARBEE BOYSのカバー曲「C'm'on Let's go!」と「喧嘩上等」の2曲で、「C'm'on Let's go!」ではリードギターを務め、ギターソロも弾いた。
  11. ^ ロックフェスティバルCOUNTDOWN JAPAN 06/07」(「群青日和」)。アルバム『娯楽 (バラエティ)』(「復讐」)、『スポーツ』(「閃光少女」)、『大発見』(「絶対値対相対値」「新しい文明開化」「空が鳴っている」「風に肖って行け」)。ライブツアー「Spa & Treatment」(「復讐」「群青日和」「閃光少女」)、「ウルトラC」(「閃光少女」)、「discovery」(「空が鳴っている」「風に肖って行け」「絶対値対相対値」「閃光少女」「群青日和」「新しい文明開化」)。
  12. ^ 「閃光少女」、「空が鳴っている」。

出典[編集]

  1. ^ a b c d e PROFILE”. IZAWORKS 伊澤一葉公式サイト. 2016年12月6日閲覧。
  2. ^ 倉敷のクラブンが60周年 ジョージ伊澤が語る「信を積む」とは”. 文具流通マガジン (2011年5月26日). 2017年3月31日閲覧。
  3. ^ a b c d 伊澤一葉”. SR猫柳本線、黒猫堂. 2016年12月17日閲覧。
  4. ^ あっぱ (2012年9月1日). INTERVIEW:あっぱ. インタビュアー:渡辺裕也. OTOTOY.. http://ototoy.jp/feature/index.php/20120901 2017年3月31日閲覧。 
  5. ^ 元・東京事変の伊澤一葉バンドあっぱ、4年ぶり2ndアルバム”. 音楽ナタリー (2012年8月29日). 2017年3月31日閲覧。
  6. ^ 大橋トリオ、ニューアルバム『plugged』収録のLIVE映像をダイジェストで公開!”. CDジャーナル (2013年3月12日). 2016年12月6日閲覧。
  7. ^ Chara @ 渋谷公会堂”. rockinon.com(ロッキング・オン ドットコム) (2013年4月13日). 2017年7月2日閲覧。
  8. ^ Chara、満員渋公で「Cocoon」再現&懐かしの名曲熱演”. 音楽ナタリー (2013年4月15日). 2016年12月6日閲覧。
  9. ^ 矢野フェス今年は2DAYS!真綾、トーフ、Negicco初参加”. 音楽ナタリー (2014年5月29日). 2016年12月6日閲覧。
  10. ^ 震災復興イベント「こころの旅」に亀田誠治、DA・ATSUSHI、Salyuら”. 音楽ナタリー (2015年6月4日). 2016年12月6日閲覧。
  11. ^ 渡辺シュンスケ生誕祭「シンシュンシュンチャンショー2016」レポ”. Real Sound (2016年2月6日). 2017年2月14日閲覧。
  12. ^ 「VIVA LA ROCK」タイムテーブル&アンセムバンド参加者発表”. 音楽ナタリー (2016年4月15日). 2016年12月6日閲覧。
  13. ^ Salyu「仲間のありがたさを感じた」対バン企画東京編で片平里菜と競演”. 音楽ナタリー (2016年8月31日). 2016年12月6日閲覧。
  14. ^ 「GAMA ROCK」第4弾で金子家族×木下航志ユニット、伊澤一葉と柴田雅人も”. 音楽ナタリー (2016年9月11日). 2016年12月6日閲覧。
  15. ^ J.A.M、丈青(Piano)怪我療養のためツアー中止。SOILのライブサポートは伊澤一葉”. rockinon.com(ロッキング・オン ドットコム) (2017年5月19日). 2017年7月2日閲覧。
  16. ^ MONOEYES 激ロック インタビュー”. 激ロック (2015年7月23日). 2015年11月22日閲覧。

外部リンク[編集]