今津駅 (兵庫県)
今津駅 | |
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阪神本線高架。写真右側が阪神今津駅
左下奥が阪急今津駅と連絡通路 |
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いまづ Imazu |
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所属事業者 | 阪神電気鉄道(駅詳細) 阪急電鉄(駅詳細) |
今津駅(いまづえき)は、兵庫県西宮市にある、阪神電気鉄道・阪急電鉄の駅。駅番号は阪急がHK-21、阪神がHS 16。阪神本線と阪急今津線(通称・今津南線)が接続し、このうち今津線は当駅を始発駅とする[1]。
西宮市道今津西線を横断する阪神線踏切の廃止を主目的として2001年に完全高架化された[2]。
目次
歴史[編集]
今津線の西宮北口駅 - 今津駅間延伸に伴い、阪神と阪急の接続駅として双方ほぼ同時に開設された駅である。なお、当駅の開業前は隣駅の久寿川駅が今津駅を名乗っていた。
開業以来地上駅であったが、平成に入ってから阪急、阪神の駅ともに高架化された[1][2]。
- 1926年(大正15年)
- 1928年(昭和3年)4月1日 - 阪急今津駅が仮駅舎より移転[1]。
- 1949年(昭和24年)12月13日 - 阪急今津線暴走事故発生。今津線の電車が暴走して当駅から阪神本線の上り線に侵入。上り線を約700メートル驀進し、隣駅の久寿川駅ホームに接触して停止した。
- 1993年(平成5年)5月23日 - 阪急今津駅、200メートル北側の仮設ホーム(現在の高架駅舎の1階部分)[1]。頭端式)へ移設。
- 1995年(平成7年)
- 1998年(平成10年)5月30日 - 阪神今津駅、下り線のみ高架駅へ切替[6]。
- 2001年(平成13年)
- 2009年(平成21年)
- 2013年(平成25年)12月21日 - 阪急今津駅に駅番号導入[8][9]。
- 2014年(平成26年)4月1日 - 阪神今津駅に駅番号導入[10][11]。
駅構造[編集]
阪急と阪神の駅はペデストリアンデッキで結ばれている[2]。この連絡通路にはエレベーターも2か所設置されており、バリアフリーにも配慮されている。
阪神電気鉄道[編集]
阪神 今津駅 | |
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いまづ Imazu |
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◄HS 15 久寿川 (0.6km)
(1.3km) 西宮 HS 17►
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所在地 | 兵庫県西宮市今津曙町1番1号 |
駅番号 | ○HS 16 |
所属事業者 | ![]() |
所属路線 | 本線 |
キロ程 | 15.4km(梅田起点) |
駅構造 | 高架駅[2] |
ホーム | 2面2線[2] |
乗車人員 -統計年次- |
16,686人/日(降車客含まず) -2016年- |
開業年月日 | 1926年(大正15年)12月19日 |
相対式ホーム2面2線を有する高架駅[2]。分岐器や絶対信号機を持たないため、停留所に分類される。改札口・コンコースは2階にあり、1か所のみ[2]。ホームは3階にある[2]。ホームは高架化時に延伸され、有効長は19m級車両6両編成分(約120m)から8両編成分(約160m)となった。近畿日本鉄道の21m級車両6両編成の停車も可能となっている。
コンコースはエキーマ今津(後述)2階部分と直結している[2]。また、終電前後には若者がダンスの練習をしている光景がよく見受けられる。
区間特急・急行停車駅であり[2]、土曜・休日は快速急行も停車する。
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2001年に高架化された阪神今津駅
ホーム | 路線 | 方向 | 行先 |
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1 | ■■■本線 | 上り | 尼崎・大阪(梅田)・難波・奈良方面 |
2 | 下り | 神戸(三宮)・明石・姫路方面 |
- 魚崎駅・武庫川駅と同形式のLED式案内表示装置が両ホームとも2か所ずつ階段付近に設置され、2008年11月28日から本格的に使用を開始している。同時に自動放送も固定音声から詳細放送に変更された。
- 従来は駅構内に上記の番線標は存在しなかったが、ホームの案内表示装置には大阪方面が (1) 、神戸方面が (2) と、それぞれ表記(正確には丸付き数字)されている。ただし2009年9月時点ではその番号は自動放送に反映されていない(芦屋駅と同じ形式)。
- ホームへの案内表示装置設置に合わせ、2階改札口付近にも、大阪方面・神戸方面それぞれ直近の停車列車2本を表記するLED式案内表示装置が同時に設置された。
← 梅田方面 |
![]() |
→ 三宮・元町方面 |
凡例 出典:[12] |
阪急電鉄[編集]
阪急 今津駅 | |
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いまづ Imazu |
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◄HK-22 阪神国道 (0.7km)
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所在地 | 兵庫県西宮市津門呉羽町1番37号[13] |
駅番号 | ○HK-21 |
所属事業者 | 阪急電鉄 |
所属路線 | ■今津線 |
キロ程 | 9.3km(宝塚起点) 西宮北口から1.6km |
駅構造 | 高架駅[1] |
ホーム | 1面2線[1] |
乗車人員 -統計年次- |
(全日)14,546人/日 (通年平均)12,109人/日(降車客含まず) -2016年- |
乗降人員 -統計年次- |
(通年平均)24,198人/日 -2016年- |
開業年月日 | 1926年(大正15年)12月18日 |
島式ホーム1面2線を有する高架駅[1]。改札口は2階にあり、阪神線寄りに1か所のみ[1]。ホームは3階にあり、有効長は4両編成対応となっている。
阪神線との連絡通路には売店(ラガールショップ)があったが閉店している。その向かいにはかつてほっかほっか亭が営業していたが閉店し、その後は金券ショップ → マッサージ店 → 理髪店へと変わるなど、入れ替わりが激しい。
阪神国道駅との駅間距離は700メートル強しかない。これは阪急電鉄で最も短い駅間距離であり、直線でもあるため互いの駅同士が肉眼で確認できる(電車の動きもよく分かる)。駅高架化の際に駅間距離が短縮され、その影響で甲東園駅までが初乗り区間(大人150円)となるなど一部の駅で当駅までの運賃が値下げされた。
のりば[編集]
今津駅(阪急) 配線図 |
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ホーム | 路線 | 行先 |
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1 | ■今津線 | 西宮北口・大阪・神戸・京都・宝塚方面 |
2 | 西宮北口・大阪・神戸・京都・宝塚方面(主にこちらから発着) |
通常は2号線(画像参照)に発着するが、初発である5:00発と今津行き最終(今津駅到着後は回送として折り返す)は1号線を使用する。
地上駅時代[編集]

阪急今津線が当駅まで延伸した当時は現在とほぼ同じ位置に駅があり、阪神線とはL字接続であった。後に阪急今津駅は編成増強などもあり、約200メートル南へ移転し、現在ある阪神今津駅北側のロータリーのあたりでほぼ直角の単線急カーブとなりながら阪神線とほぼ平行になるよう延伸された[1]。
阪急線の線路は、戦時中に軍需物資輸送を目的として阪神線と繋げられた[1][13]が、戦後に阪急車両が久寿川駅まで暴走した[14](阪急今津線暴走事故を参照)こともあって分断され、高架化されるまで続いた。この当時有効長6両編成分のホームがあったが、1984年に西宮北口駅で今津線が分断されて以降は3両編成しか発着しなくなったため、ホーム中央部には柵が設けられ、東側の3両編成分には立ち入りできなくなった。また、阪急ホームの北側には阪神の保線車、事業用車などが留置される線路が伸びていたが、これらは堀切信号場に移設されている。
高架化される直前までは、北側に阪急線の降車ホームと乗車ホームが阪急の線路を挟んで並び、金網を挟んで南側に阪神線の上りホームと下りホームが阪神の上下線線路を挟んで並ぶという構造であった。また阪急線の降車ホームと乗車ホームとは改札口が完全に別になっていた。阪急線、阪神線ともにいずれのホームも神戸方面端部にのみ改札口があった。また、阪神線ホームには構内地下道が設けられていた。
阪急線と阪神線下りホーム相互の乗り換えは、改札口外にあった地下道(現在は廃止)か、改札口西側の踏切を横断しての連絡であった。
利用状況[編集]
- 阪急電鉄
- 阪神電気鉄道
- 2016年次の1日平均乗車人員は16,686人である。
近年の1日平均乗降・乗車人員の推移は下記の通り。
年次 | 阪急電鉄 | 阪神電鉄 | ||||
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平日限定 乗降人員 |
通年平均 乗降人員 |
乗車人員 | 乗車人員 | |||
平日+土休日 | 平日限定 | 通年平均 | ||||
2005年(平成17年) | 9,865 | 10,879 | ||||
2006年(平成18年) | 10,128 | 11,148 | ||||
2007年(平成19年) | 20,354 | 10,792 | 10,192 | 11,594 | ||
2008年(平成20年) | 21,387 | 10,972 | 10,702 | 11,849 | ||
2009年(平成21年) | 22,303 | 11,194 | 11,182 | 12,644 | ||
2010年(平成22年) | 23,213 | 11,797 | 11,634 | 13,660 | ||
2011年(平成23年) | 24,067 | 12,334 | 12,058 | 13,945 | ||
2012年(平成24年) | 24,736 | 12,921 | 12,384 | 14,647 | ||
2013年(平成25年) | 25,008 | 13,589 | 12,521 | 15,323 | ||
2014年(平成26年) | 25,385 | 14,255 | 12,717 | 15,901 | ||
2015年(平成27年) | 25,598 | 14,438 | 12,802 | 16,342 | ||
2016年(平成28年) | 24,198 | 14,546 | 12,109 | 16,686 |
備考[編集]
- 今津駅を基点として、阪急線・阪神線それぞれの初乗り区間相互を利用する際は乗り継ぎ割引制度が適用され、それぞれの合算運賃から大人20円・子供10円が割引される(ただし、連絡乗車券が購入できる駅に限られる)。
- 梅田駅 - 三宮駅間を含む、阪急または阪神の定期券を所持している場合、他方にも乗車することができるというルールがあるが、当駅での乗り継ぎは不可となっている。
駅周辺[編集]
パチンコ店、居酒屋、カラオケ店、ラブホテルなどがある歓楽街である。以前は、TOHOシネマズ西宮OSができるまで西宮市内で最後の映画館となっていた「今津文化」があった。同館はピンク映画のみ上映していたが、阪神・淡路大震災後の一時期は、通常の映画を上映していた。
- エキーマ今津(阪神今津駅高架下・南隣)- 2008年3月13日開業。
この他、やや離れた臨港線沿道には多数のロードサイド店舗が集まっている。
- ヤマダ電機テックランド西宮甲子園店
- エディオン西宮南店
- 関西スーパー浜松原店
- 山陽マルナカ西宮店(近畿事業部を併設)
- コーナン西宮今津店(久寿川駅からもアクセス可)
- ジョーシン西宮今津店(久寿川駅からもアクセス可)
- ユニクロ西宮今津店
バス[編集]
北側阪急駅舎の横に阪神今津駅前停留所があり、阪神バスの路線が乗り入れる。
- 西宮尼崎線 阪神西宮駅/甲子園駅・尼崎駅方面 - 2011年6月現在、阪神西宮 - 阪神甲子園間は1日8往復、阪神甲子園経由阪神尼崎発着は土日祝のみ1日1往復。
- 通称・臨港線。以前は今津駅と津門西口の間は駅南口から国道43号を東に行き、阪神久寿川より津門小学校を経由していた。この他、阪神西宮始発で今津駅南口から久寿川、今津港、今津出在家町、浜松原町を経て阪神西宮へ向かう循環系統も存在した。
隣の駅[編集]
- 阪神電気鉄道
- 本線
- 阪急電鉄
- ■今津線(今津南線)
-
- 阪神国道駅 (HK-22) - 今津駅 (HK-21)
-
脚注[編集]
- ^ a b c d e f g h i j k 『兵庫の鉄道全駅』 65頁
- ^ a b c d e f g h i j 『兵庫の鉄道全駅』 43頁
- ^ a b c 曽根悟(監修) 『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 大手私鉄』11号 阪急電鉄 1、朝日新聞出版分冊百科編集部(編集)、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年10月、14-17頁。ISBN 978-4-02-340141-9。
- ^ a b c 曽根悟(監修) 『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 大手私鉄』12号 阪神電気鉄道 阪急電鉄 2、朝日新聞出版分冊百科編集部(編集)、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年10月、10-13頁。ISBN 978-4-02-340142-6。
- ^ 『鉄道ジャーナル』第30巻第4号、鉄道ジャーナル社、1996年4月、 99頁。
- ^ 『鉄道ジャーナル』第32巻第8号、鉄道ジャーナル社、1998年8月、 91頁。
- ^ “阪神本線・久寿川駅-芦屋市境3.6キロ きょう始発から高架上の運転”. 読売新聞(大阪朝刊) (大阪讀賣新聞社): p. 35. (2001年3月3日)
- ^ “「西山天王山」駅開業にあわせて、「三宮」「服部」「中山」「松尾」4駅の駅名を変更し、全駅で駅ナンバリングを導入します” (PDFlink) (プレスリリース), 阪急電鉄株式会社, (2013年4月30日), オリジナルの2013年12月15日時点によるアーカイブ。 2016年4月8日閲覧。
- ^ “阪急電鉄:21日から駅名変更 宝塚線、中山駅→中山観音駅 神戸線、三宮駅→神戸三宮駅 京都線新駅開業に合わせ”. 毎日新聞(朝刊) (毎日新聞社): p. (地方版/兵庫)p.24. (2013年12月19日)
- ^ “阪神「三宮」を「神戸三宮」に駅名変更、駅ナンバリングを導入し、すべてのお客さまに分かりやすい駅を目指します” (PDFlink) (プレスリリース), 阪神電気鉄道株式会社, (2013年4月30日), オリジナルの2016年4月8日時点によるアーカイブ。 2016年4月8日閲覧。
- ^ “[アラカルト]3月20日=兵庫 ◆駅ナンバリング、神鉄が導入”. 読売新聞(大阪朝刊) (読売新聞大阪本社): p. p.32. (2014年3月20日)
- ^ 『東海道ライン 全線・全駅・全配線 第7巻 大阪エリア-神戸駅』 川島令三 編著、講談社〈図説 日本の鉄道〉、2009年。ISBN 978-4-06-270017-7。 28頁
- ^ a b 『阪急ステーション』 阪急電鉄株式会社コミュニケーション事業部〈阪急ワールド全集 4〉、2001年、74頁。ISBN 4-89485-051-6。
- ^ 高架の阪神国道駅から地上の今津駅への下り勾配を走行中にブレーキが故障し、地上に下りるまでに加速した結果、今津駅からの地上区間を惰性で走行し、当時阪急よりも車両限界が狭かった阪神の久寿川駅のホームに衝突して停止した、との記録がある。
- ^ 阪急電鉄 鉄道情報ホームページ 駅別乗降人員(上位50位)
- ^ 西宮市統計書
参考文献[編集]
- 『兵庫の鉄道全駅 私鉄・公営鉄道』 神戸新聞総合出版センター、2012年12月10日。ISBN 9784343006745。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
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