人民民主主義
政治シリーズ記事からの派生 |
民主主義 |
---|
ウィキポータル政治学 |
政治シリーズ記事からの派生 |
政治体制 |
---|
政治体制の分類と対立軸 |
ウィキポータル政治学 |
共産主義 |
---|
![]() |
国際組織 共産主義者同盟 (1847年) 第一インターナショナル 第二インターナショナル コミンテルン (第三インターナショナル) 第四インターナショナル 第五インターナショナル コミンフォルム 共産党・労働者党国際会議(IMCWP) |
![]() |
関連項目 啓蒙思想 · 自由主義 · 平等主義 近代化 · 資本主義 · ブルジョワ 独占資本 · 国家独占資本主義 帝国主義 · 植民地 · 大恐慌 社会改良主義 · 唯物史観 · 階級闘争 プロレタリア独裁 · 前衛党 · 民主集中制 · 人民民主主義 労働運動 · 労働組合 · コミューン 労働価値説 · 搾取 · 社会保障 国有化 · 計画経済 · 大きな政府 · 混合経済 · 集産主義 · 社会的富の公平分配 国際主義 · 世界革命論 一国社会主義 · 社会主義国 国家資本主義 · 制限主権論 社会愛国主義 · 反資本主義 · 反帝平和主義 · 反共主義 · マルクス主義批判 · 反レーニン主義 · 反スターリン主義 · 社会主義市場経済 反グローバリゼーション 赤旗 · インターナショナル (歌) プロレタリア文学 社会主義リアリズム 左翼 · 極左 · 改良主義 · 急進主義 · 進歩主義 |
人民民主主義(じんみんみんしゅしゅぎ、People's Democracy)とは、単一のマルクス・レーニン主義政党の領導(指導)のもとに、一定の諸政党の存在と政権参画を許す体制。ソ連型社会主義におけるプロレタリア独裁に代わるものとして導入された。
概要[編集]
マルクスによると資本主義社会から共産主義社会への移行期間には労働者階級によるプロレタリア独裁が必要となり、更にレーニンによると労働者階級の利益は単一の前衛党により代表されるものであるため、ソビエト連邦は共産党による一党独裁制を敷き他政党の存在を認めなかった。
一方で戦間期から第二次世界大戦後にかけて、資本主義諸国や植民地諸国における共産党は、人民戦線や民族解放戦線といった反ファシズムや反帝国主義の大義に基づいた共同戦線(統一戦線)を共産党以外の勢力と結成するケースが多くなった。人民民主主義体制はこの枠組みに基づいた、前衛的労働者階級のみならず広範な人民の利益を代表せんとする政体である。よって人民民主主義体制では、共産党以外の民族主義政党、農民政党、社会民主主義政党、宗教政党、さらにはブルジョア政党なども、共同戦線のもとに議会の議席などを認められていることが多い。
ただし実態としては、いずれの国でも憲法に共産主義の政権政党が国家を指導することが明記されているため、各政党は指導政党の強力な統制下に置かれた衛星政党と化しており、自主性はほぼ失っている。例えば旧東ドイツでは議会の選挙は予め議席の配分が決まったリスト(当然支配政党の議席が最大)に賛成か反対かを問うものでしかなく、これでは議会での議席の変動などが起こるはずもなかった。
人民民主主義国[編集]
中華人民共和国 1949年-
- 「新民主主義論」も参照
- 中華人民共和国憲法第1条では「中華人民共和国は労働者階級の指導による労農同盟を基礎とした、人民民主独裁の社会主義国家である」(中华人民共和国是工人阶级领导的、以工农联盟为基础的人民民主专政的社会主义国家)[1]と規定。
- 建国当初の中華人民共和国は中国共産党と民主諸党派の参加する全国政治協商会議を最高決議機関としていた。その後、共産党員と中国人民解放軍軍人で占められる全国人民代表大会が最高決議機関とされ、政協会議は諮問機関に位置づけられる。当初は百花斉放期をピークとして民主諸党派の活発な言論活動が見られたものの、反右派闘争以降の民主諸党派の活動は低調である。現在、民主諸党派の主要幹部は共産党との二重党籍を有する。
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮) 1948年-
ラオス人民民主共和国 1975年-
過去[編集]
東ヨーロッパに存在した人民民主主義国家の議会選挙では、指導政党と諸政党が統一名簿を作成し、統一名簿に対する信任投票が行われた。
チェコスロバキア共和国 1948年-1960年
ドイツ民主共和国 1949年-1990年
ハンガリー人民共和国 1949年-1989年
ブルガリア人民共和国 1944年-1990年
ベトナム民主共和国 1945年-1976年
ポーランド人民共和国 1952年-1989年
ユーゴスラビア連邦人民共和国 1945年-1963年
ルーマニア人民共和国 1947年-1965年
脚注[編集]
- ^ 中華人民共和国憲法(中華人民共和国国務院 中国語)
- ^ ラオス人民民主共和国憲法(日本語訳)(PDF 法務省 ICD NEWS 第13号)
関連項目[編集]
|