人民のために尽くす

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
山東省滕州市市庁舎内。毛沢東による揮毫。(2011年)

「人民のために尽くす」(じんみんのためにつくす、中国語簡体字为人民服务 / 繁体字為人民服務 / 拼音wèi rénmín fúwù)とは、中華人民共和国の政治スローガンのひとつ。

概要[編集]

1944年9月8日毛沢東の演説から生まれたスローガンである。この演説は、文化大革命の時期に、『ベチューンを記念する』『愚公山を移す』とともに、老三篇中国語版とまとめられてパンフレットにされ、大々的に普及された。日本でも、当時、初級中国語教材として用いられた。

「服務」は日本語から中国語に流入した言葉、いわゆる日本語借用語である[1]

日本語訳としては他に「人民に奉仕する」「人民のために服務する」などがある。

使用場面[編集]

中国人民解放軍の兵士たちが自動車オープンカー)に立って閲兵する指導者(中国共産党中央軍事委員会主席)を迎える際に用いられる。1984年軍事パレードの時には鄧小平に対し、1999年の軍事パレードの時には江沢民に対し用いられた。2009年10月1日の軍事パレードでも胡錦濤に対し用いられた[2]2015年の軍事パレードでは習近平に対し用いられた。

具体的には

指導者:「同志達、こんにちは!」(同志们好!)
兵士達:「こんにちは、指導者!」(首长好!)
指導者:「同志達、ご苦労様!」(同志们辛苦了!)
兵士達:「人民のために尽くす!」(为人民服务!

という風に用いる。

中国共産党本部のある中南海の正門である新華門外から内側を覗くと、為人民服務と赤地に金文字で大書された影壁中国語版(仕切り壁)のみを窺うことができる。この繁体字の揮毫は毛沢東によるものである。

党規約や憲法やメディアでも頻繁に用いられている語である[3]毛沢東思想とともに1960年代から70年代にかけて世界的にも伝播され、アフリカ系アメリカ人による左翼民兵組織ブラックパンサー党でも英訳の"Serve the people"がスローガンとして用いられた。 また北朝鮮でも日本語訳に近い訳語で人民の為に服務する"인민을 위하여 복무함"として用いられている。

脚注[編集]

関連項目[編集]