京都大学原子炉実験所

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京都大学原子炉実験所
正式名称 京都大学原子炉実験所
英語名称 Kyoto University Research Reactor Institute
略称 KURRI
組織形態 大学附置研究所
共同利用・共同研究拠点
所在地 日本の旗 日本
590-0494
大阪府泉南郡熊取町朝代西2丁目
北緯34度23分16.7秒
東経135度20分49.2秒
所長 川端祐司
設立年月日 1963年4月
上位組織 京都大学
保有装置 研究用原子炉 (KUR) など
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京都大学原子炉実験所(きょうとだいがくげんしろじっけんしょ、英称:Kyoto University Research Reactor Institute、略称:KURRI)は、「原子炉による実験及びこれに関連する研究」を行うことを目的に、日本の研究者の共同利用研究所として京都大学に附置された研究所である。大阪府泉南郡熊取町に所在する。

概要[編集]

1963年に設立された原子力に関する京都大学の共同利用・共同研究拠点全国共同利用型附置研究所)であり、設置以来一貫して原子力と放射線の利用に関する研究教育活動が行われている。

中性子捕捉療法(BNCT)の臨床研究においては、研究炉を用いた臨床研究で世界最多の実施件数を誇っており[1]、30MeVサイクロトロン加速器を用いて世界初となる加速器中性子源によるBNCTの治験を開始する[2][3]など、世界をリードしている。

現在では、立教大炉、武蔵工大(現東京都市大学)炉、東大原子炉「弥生」の運転が終了したため、大学が有する原子炉施設として近畿大学のUTR-KINKIとともに貴重な存在となっている。

沿革[編集]

  • 1963年4月 全国大学等の共同利用研究所として設置。
  • 1964年
    • 6月 研究用原子炉 (KUR) が初臨界到達。
    • 8月 KURが定格出力1000kWに到達。
  • 1968年7月 KURが定格出力5,000kWに到達(定格出力上昇)。
  • 1974年8月 臨界集合体 (KUCA) が初臨界到達。
  • 2006年2月 KURで高濃縮ウラン燃料を用いた運転を終了。
  • 2010年4月 KUR低濃縮ウラン炉心が初臨界到達。
  • 2014年9月 KUR及びKUCA新規制基準に係る適合性の審査の申請。
  • 2016年
    • 5月 KUCAが新規制基準適合性に係る審査に合格(設置変更の承認)[4][5]
    • 9月 KURが新規制基準適合性に係る審査に合格(設置変更の承認)[6][7]

組織[編集]

  • 原子力基礎科学研究本部
    • 原子力基礎工学研究部門
    • 附属安全原子力システム研究センター
  • 粒子線物質科学研究本部
    • 粒子線基礎物性研究部門
  • 放射線生命医科学研究本部
    • 放射線生命科学研究部門
    • 附属粒子線腫瘍学研究センター

教育[編集]

大学院理学研究科医学研究科工学研究科農学研究科エネルギー科学研究科における協力講座として講義や研究指導を行っている。また、全学共通科目等の提供や、全国の原子力系大学院生を対象にKUCAを用いて夏期1週間の炉物理実験を実施している。

毎年4月に実験所の一般公開を行っている。

施設[編集]

濃縮ウラン軽水炉(スイミングプールタンク型)、最大熱出力5000kW
固体減速架台2基(A、B架台)、軽水減速架台1基(C架台)、最大熱出力100W

歴代所長[編集]

氏名 在任時期 備考
初代 木村毅一 1963年4月01日 - 1968年3月31日 京都帝国大学理学博士
第2代 岡村誠三 1968年4月01日 - 1972年3月31日 工学博士
第3代 柴田俊一 1972年4月01日 - 1980年3月31日 工学博士
第4代 林竹男 1980年4月01日 - 1983年4月01日 理学博士
第5代 岡本朴 1983年4月02日 - 1989年4月01日 京都大学工学博士
第6代 西原英晃 1989年4月02日 - 1995年4月01日 ミシガン大学Ph.D.、京都大学工学博士
第7代 前田豊 1995年4月02日 - 1999年3月31日 京都大学理学博士
第8代 井上信 1999年4月01日 - 2003年3月31日 理学博士
第9代 代谷誠治 2003年4月01日 - 2009年3月31日 工学博士、元原子力安全委員会委員
第10代 森山裕丈 2009年4月01日 - 2015年3月31日 京都大学工学博士
第11代 川端祐司 2015年4月01日 - 現職 京都大学工学博士

[8]

所員[編集]

著名教員(元職)[編集]

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/22976/00000000/20140528_gidai01.pdf ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)の現状
  2. ^ http://www.stella-pharma.co.jp/images/business/20120906pressrelease.pdf 世界初の加速器B N C Tによる治験開始について
  3. ^ http://www.shi.co.jp/info/2012/6kgpsq0000001f10-att/6kgpsq0000001f1i.pdf 世界初の加速器B N C T(ホウ素中性子捕捉療法)による治験開始について
  4. ^ 近大、京大の研究炉に「合格証」 規制委が審査書を正式決定” (2016年5月11日). 2017年3月4日閲覧。
  5. ^ 京大と近大の原子炉2基、正式に「合格」” (2016年5月11日). 2017年3月4日閲覧。
  6. ^ 福井・高浜原発 3、4号機のテロ対策施設「合格」” (2016年9月22日). 2017年3月4日閲覧。
  7. ^ 新規制基準審査で高浜3、4号の特定重大事故等対処施設に初の「合格」、京大「KUR」も” (2016年9月21日). 2017年3月4日閲覧。
  8. ^ 沿革京都大学原子炉実験所

外部リンク[編集]