京都マル秘指令 ザ新選組

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本来の表記は「京都指令 ザ新選組」です。この記事に付けられた題名は、技術的な制限により、記事名の制約から不正確なものとなっています。

京都指令 ザ新選組』(きょうとまるひしれい ザしんせんぐみ)は、1984年2月17日から5月18日まで、テレビ朝日系列ほかで放送された朝日放送松竹製作のアクション・テレビドラマである。放送時間は、毎週金曜21:00 - 21:54(JST)。全13回。

製作概要[編集]

現代の京都を舞台に、近藤局長・土方・沖田ら新選組の隊士になぞった現代の新選組が、金閣寺、日本一の芸妓など古都京都の文化財を狙う悪人たち=京都マフィアと戦う姿を毎回1話完結で描く。

必殺』シリーズと全く同じスタッフで作られているのが特徴。また、『必殺仕事人V』の組紐屋の竜役で人気を得た京本政樹がその前年にレギュラー出演していたことで一部には有名なカルトドラマとなっている。

ストーリー[編集]

京都にある国立大学医学部の有能な講師・土方は、日頃から折り合いが悪い欲にまみれた上司の教授に、義憤の鉄拳をいきおい振りかざして大学医学部を辞めてしまった。清々晴れて第二の人生を模索していると、土方の人一倍強い正義感と誰よりも優しい心根につけ込んだトラブルが続出して、生活の頼りの医師免許は剥奪され、全財産も無くなり、とうとう行き場を失ってしまう。途方に暮れる土方の前に、件のトラブルを引き起こした連中が現れた。怒り心頭の土方に、彼らは詫びも早々に突飛な頼み事を懇願してくる――「その有能さ、正義感、優しい心根で我々のリーダーとなって一緒に京都を悪の手から守って欲しい! 申し遅れたが、我々は“ザ・新選組”!」。

キャスト[編集]

土方一也(古谷一行
元は京都にある国立大学医学部の有能な講師。「副長」だがザ新選組の実質リーダー。名前のモデルは土方歳三
沖田信介(京本政樹
素性不明の美青年。抜群の運動神経の持ち主で、なかでもカンフーが得意。普段は京都の繁華街の片隅で露天のアクセサリー売りをしている。名前のモデルは沖田総司
永倉岩夫(ガッツ石松
禅宗の修行僧(僧名は日渓)、それでいて無類の女好き。元ボクサーで強靱な腕力を誇る。名前のモデルは永倉新八
斉藤一子(甲斐智枝美
祇園の芸妓(芸名は一福)。お座敷などほかのメンバーが踏み入れられない場所での情報収集が得意。名前のモデルは斎藤一
斉藤美雪(春川ますみ
一子の母、炉端焼「壬生屯所」の女将。影の大物、“御前”とザ新選組との唯一のパイプ役。
山田勇(横山ノック
西利の大店の旦那だったが、手形詐欺にあって以来、いまはしがない剣道場主。しかし、京都を愛する心は誰にも負けない。年の功を買われてザ新選組の「局長」に収まった。名前のモデルは新選組局長の近藤勇ではあるが、同時に、演ずる横山の本名をそのまま拝借した形にもなっている。
松平(池部良
表の顔は書画骨董の蒐集家。その正体は、ザ新選組の支援元で陰謀壊滅の指令を出す「御前」。名前のモデルは松平容保

スタッフ[編集]

放送リスト[編集]

放送日 サブタイトル 脚本 監督 ゲスト
第1話 1984年2月17日 脅迫 1 24億円の仏像をもらうぞ! 吉田剛 井上梅次 原口剛芝本正山口幸生須永克彦伴勇太郎
第2話 1984年2月24日 脅迫 2 ナンバーワン芸者の強姦裏ビデオを作るぞ! 吉田剛 井上梅次 小田かおる雪代敬子前田五郎嵐市太郎木谷邦臣和田昌也
第3話 1984年3月2日 脅迫 3 苔之寺石けん水で洗うぞ! 吉田剛 田中徳三 下元勉南城竜也田中幸四郎有川正治
第4話 1984年3月9日 脅迫 4 金閣寺を赤ペンキで塗りあげるぞ! 篠崎好 田中徳三 堺左千夫大竹修造井上ユカリ武村明浜伸二森下鉄朗
第5話 1984年3月16日 脅迫 5 女子高生を丸坊主にするぞ! 鴨井達比古 貞永方久 森田理恵出水憲司秋山俊勝大橋壮多笠間一寿美
第6話 1984年3月23日 脅迫 6 娘を人間大文字焼きにするぞ! 吉田剛 井上梅次 草薙幸二郎山本みどり友直子岩尾正隆広瀬義宣
第7話 1984年4月6日 脅迫 7 山林王の未亡人から遺産28億円を奪うぞ! 鶉野昭彦 井上梅次 磯野洋子野口貴史、ジョン・デュービル、ダニー・テハリ、宮本鞠子
第8話 1984年4月13日 脅迫 8 日本一の学者をサハラ砂漠へ放り出すぞ! 柏原寛司 松野宏軌 荒木茂豊田真子坂口徹郎野上哲矢千葉敏郎
第9話 1984年4月20日 脅迫 9 名を釜ゆでにするぞ! 保利吉紀 津島勝 天草四郎早川雄三牧冬吉阿波地大輔沢亜樹南条好輝
第10話 1984年4月27日 脅迫10 茶道宗家を色仕掛けで乗っとるぞ! 鴨井達比古 田中徳三 上村香子赤塚歩高峰圭二永野辰弥田畑猛雄徳田興人
第11話 1984年5月4日 脅迫11 人間国宝のニセ作を造らぬと恋人を犯すぞ! 鴨井達比古 田中徳三 松本誠一桂川京子紅萬子岩田直二五味龍太郎白川浩二郎
第12話 1984年5月11日 脅迫12 女子マラソン猛獣が襲うぞ! 大野武雄 井上梅次 一ノ瀬康子北村英三西園寺章雄
第13話 1984年5月18日 脅迫13 鴨の河原で新選組を皆殺しにするぞ! 吉田剛 井上梅次 竹井みどり西山辰夫山田雅人山本一郎柳原久仁夫

ソフト・再放送情報[編集]

新選組の逸話との親和性[編集]

舞台が京都なのと、キャストの役名に新選組隊士の名をもじっている以外にもこのドラマには幾つもの新選組に関連した逸話を投影させている。京都の文化財を悪人たちから守る昭和の新選組ことザ新選組は、松平なる謎の人物からの命令と情報を受けて行動に当たる。そして、そのザ新選組が作戦を打ち合わせる炉端焼きの店の名が、その名も壬生屯所(みぶとんしょ)。局長・山田勇の世を忍ぶ仮の姿は、街で剣道を教えている道場主。もちろん流派は天然理心流である。ある放映回では、その局長は不意を突かれて左肩を怪我させられ、また不治の病を持つ設定の沖田も、黒猫と出会うなどモデルとなった隊士の逸話をそっくりそのまま持ってきた。

キャスティング[編集]

  • 主演の古谷一行は、1977年にTBS系で放映された『新選組始末記』でも、土方役を演じている。また、このドラマが撮影・放映された1983年から1984年にかけて、『金曜日の妻たちへ』(TBS系)、『オレゴンから愛』(フジテレビ系)など、各局で話題のドラマにも主演をこなしていた。
  • 京本政樹は、ファンであった『必殺』シリーズへの出演を熱望していたが、同じスタッフらの制作でも現代劇ということで、当初は出演依頼を固辞しようとしていた。しかし、プロデューサーらにドラマ終了後には必殺シリーズへの出演を約束されたため出演を果たす。それから後に彼をモデルにした沖田総司フィギュアが話題になったが実はテレビドラマでは演じたことがない。強いていえば本作の沖田信介役のみである(オープニング場面では幕末期の新選組を演じていて髷姿に羽織袴の隊服を着ている)。
  • 横山ノックは、議員になってからのタレント活動においてドラマは拘束時間がかかるために出演しなくなったが、本作品のテレビ局側プロデューサーである旧知の奥田哲雄に絆され、タレント活動をしている拠点の関西で撮影し、ファンであった井上梅次監督によるアクション作品ならばと快諾した。なお、近藤勇にひっかけた劇中の役名・山田勇とは、ノックの本名でもある(ただし、本名の読みが「いさむ」であるのに対し、役名の読みは「いさみ」である)。1986年にもこのスタッフらの制作で井上梅次監督による「土曜ワイド劇場」放映の『養子探偵団』にも出演している。
  • 当初、甲斐智枝美が演じた斉藤一子役には倉田まり子がキャスティングされており、テレビ情報誌の先取り情報には、他のレギュラー陣とともに名前も発表されていた。しかし、所属事務所とこのドラマ出演時以降の契約を結ばなかったために撮影前に降板し、替わって甲斐智枝美が起用された。
  • ガッツ石松と甲斐智枝美は同時期に制作されてオンエアされていたテレビ時代劇『新大江戸捜査網』(テレビ東京、1984年4月から9月まで全26回)では夫婦役として共演。
  • オープニングでのナレーションは『新ハングマン』のレギュラーだった山城新伍が担当。幕末の新選組に纏わる講談から新選組の説明的な語り口調になる構成である。また説明内で新選組を「メルヘン」「おとぎ話」と例えているが、後に『ザ・ハングマン6』『必殺剣劇人』でも同様の説明がなされている。

放映ネット局[編集]