予備予選

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予備予選(よびよせん)とは、サッカーの大会において予選より更に前のステージで、予選への出場権を賭けた戦いである。

サッカーの国際大会における予備予選[編集]

サッカーにおいては、アジアオセアニアでは強豪国と弱小国の差が大きく、大差試合が多い。このような大差試合は強豪国にとってチームの強化に繋がらないため、大きな悩みの種となっていた。

オセアニア[編集]

オセアニアでは、オセアニアサッカー連盟(OFC)加盟国・地域が参加するOFCネイションズカップにおいて優勝経験があるのはオーストラリア代表ニュージーランド代表のみであり、またFIFAワールドカップ本大会に出場経験があるのもこの2ヶ国のみと、実力が他と比べ突出していた。

オセアニアにおける予備予選導入の大きな転機となったのは、2001年に行われた、2002 FIFAワールドカップ・オセアニア予選である。この予選では、オーストラリア代表が、トンガ代表に22-0で、アメリカ領サモア代表に31-0という大差で勝利した。このアメリカ領サモア戦はFIFAにおける国際試合の最多得点および最大得点差試合となった(試合詳細)が、この試合は予選形式についての大きな議論を巻き起こし、オーストラリア代表監督やこの試合で13得点を決めたアーチー・トンプソンも予備予選の導入について提言。その結果、2006 FIFAワールドカップ・オセアニア予選からの予備予選導入が決定した。

アジア[編集]

アジアでは、AFCアジアカップ中国大会(2004年)の予選から採用された。まず参加41チームのうちFIFAランキング下位20か国を2~3か国ずつ7組に分けて集中開催方式(2か国のグループだけホーム・アンド・アウェー方式)のリーグ戦を行い、1位7チームが予選進出。その7チームと予備予選免除の21か国(FIFAランキング上位21か国)の28か国で予選を行った。

FIFAワールドカップ・ドイツ大会予選では参加39か国のうちFIFAランキング下位14チームが2チームずつホーム・アンド・アウェーで対戦し、勝者7か国と予備予選免除25か国の32か国で予選を行った。

関連項目[編集]