乾いた花 (映画)

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乾いた花』(かわいたはな)は、篠田正浩監督、池部良主演による1964年3月1日公開の日本映画

白黒ワイド、96分。製作は文芸プロダクションにんじんくらぶ[1]、配給は松竹。原作は石原慎太郎の短編小説である。公開前に配給会社側から難解という理由で8ヶ月間お蔵入りとなった後、反社会的という理由で成人映画に指定された。

2011年5月17日に英題"Pale Flower"としてDVDとブルーレイがクライテリオン・コレクションから全米発売。

ストーリー[編集]

ヤクザの村木は三年の刑期を終えて世間へと戻ってきた。しかし彼を待っていたのは退屈な暮らしだった。組事務所も、昔の女も、とくに何も変わらないが、そのことがむしろ面白くなかった。しかも抗争の中で手を汚したにもかかわらず、争いはすでに手打ちとなっており、いまは手柄にすら数えられていない。 そんな空虚な思いを抱いたまま顔を出した賭場で、村木は見慣れない若い女、冴子の姿を見つける。場にそぐわない雰囲気の美しい女で、素性も誰の伝手なのかも分からないという。

関心をいだいた村木は彼女に声をかけ、危険な賭博に惹かれている冴子の心の中にも、晴らすことの出来ない退屈と、破滅願望が巣食っていることを知る。身なりもよく、高級なスポーツカーを乗り回し、豊かな暮らしを思わす人々に囲まれている冴子だったが、けっして満たされているようには見えず、心の中は自分と通じるものがあるのではないかと村木は感じていた。

より大きな賭けがしたいと望む冴子を連れ、よその組が仕切る賭場で勝負に挑む二人だったが、そこで危険な匂いを漂わす葉(よう)という男と出会う。聞けば香港帰りのはぐれ者で、殺しや麻薬などの危ない噂に事欠かない男であるという。しかしあろうことか冴子はその男へと近づいていき、麻薬にも手を出し、村木のもとから離れていく。冴子に対する屈折した愛を強める村木だったが、そんなとき組同士の抗争が新たに勃発し、これに自ら飛び込みむ決意を固めた彼は、探し出した冴子を連れて、その目前で殺人を遂行してみせる。

スタッフ[編集]

キャスト[編集]

エピソード[編集]

  • 音楽は、武満徹が担当しているが、タイトルバックに流れるテーマ曲を除き、劇中にはほとんど音楽は使用されていない。武満は、賭場に響く花札の札の音にインスパイアされ、テーマ曲を作ったという。[4]また、テーマ曲に使われている電子音は若き日の高橋悠治が担当したという。[5]

脚注・出典[編集]

外部リンク[編集]