中矢力

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
中矢 力
基本情報
ラテン文字 Riki Nakaya
日本の旗 日本
出生地 愛媛県松山市
生年月日 (1989-07-25) 1989年7月25日(28歳)
身長 168cm
選手情報
階級 男子-73kg級
所属 綜合警備保障
段位 3段
 
獲得メダル
日本の旗 日本
男子 柔道
オリンピック
2012 ロンドン 73kg級
世界柔道選手権
2011 パリ 73kg級
2014 チェリャビンスク 73kg級
2015 アスタナ 73kg級
世界団体
2014 チェリャビンスク 73kg級
2015 アスタナ 73kg級
2017 ブダペスト 73kg級
ワールドマスターズ
2012 アルマトイ 73kg級
2015 ラバト 73kg級
グランドスラム
2010 東京 73kg級
2013 東京 73kg級
2011 パリ 73kg級
2011 リオ 73kg級
2012 東京 73kg級
2017 バクー 73kg級
2011 東京 73kg級
テンプレートを表示

中矢 力(なかや りき、1989年7月25日 - )は、日本柔道選手。階級は73kg級。身長168cm。血液型はA型。組み手は右組み。段位は参段。得意技は背負投寝技[1]。現在は綜合警備保障に所属[2]している。

経歴[編集]

愛媛県松山市の出身。中矢が誕生して命名するにあたっては母親がプロレスファンであり、当初は藤波辰巳に肖って『辰巳』とつけるつもりでいたが、字数が揃わなかったことから藤波の好敵手である長州力から名前を取って『力』と命名した[3]

幼稚園の時に兄が柔道をやっていた三津浜柔道会に入会して柔道を始める[1][4]。中矢は少年時代に伊予柔道会との対抗戦で浅見八瑠奈と対戦したことがあり、伊予柔道会の稽古ぶりに感銘を受けて兄と共に伊予柔道会に移籍した[3]

中学3年の時に全国大会で2位となる。新田高校2年の時にインターハイ73kg級で優勝するが、3年の時には1学年下で当時73kg級の選手だった森下純平に決勝で敗れて連覇はならなかった。ジュニア体重別では高校2年の時に3位だったが、3年の時に優勝して、東海大学進学後は連覇を果たした。世界ジュニアでは3位となる。

全日本学生では、大学2年3年と連覇を果たす。講道館杯では高校3年の時に早くも2位となり、その後3位、2位止まりだったが、大学3年の時に初優勝を果たした。続いて出場したグランドスラム・東京ではシニアの国際大会初優勝を果たす[5]

2011年2月にはグランドスラム・パリでも優勝して、グランドスラム大会2連覇を達成する。 そして4月には世界選手権代表に選ばれた。その直後のアジア柔道選手権大会の個人戦では韓国の王己春に敗れるが、団体戦では勝利を収めた。

6月にはグランドスラム・リオでも優勝を果たす。8月の世界選手権では準決勝で秋本啓之に大外刈で技ありを取って優勢勝ちすると、決勝ではオランダのデックス・エレモントに指導2で優勢勝ちして優勝を果たした[6]。12月のグランドスラム・東京準決勝では開始時刻を間違う不注意も影響してか、秋本に背負投で一本負けして3位に終わった[7]

2012年1月には ワールドマスターズに出場して、準決勝で秋本に3-0で判定勝ちするも、決勝では王から指導1を取るものの1-2の判定で敗れて2位に終わった[8]。5月の選抜体重別では決勝で世界ジュニアチャンピオンである天理大学大野将平上四方固で破り、今大会初優勝を飾ってロンドンオリンピック代表に選出された[9]

2012年7月のロンドンオリンピックでは初戦でバルバドスのカイル・マックスウェルを崩上四方固、2回戦でイスラエルのイオセフ・パレラシビリを縦四方固、準々決勝でタジキスタンのラスル・ボキエフを指導2、準決勝でオランダのエレモントを3-0の判定でそれぞれ破り、決勝でロシアのマンスール・イサエフに有効で敗れはしたものの銀メダルを獲得した[10]

2013年5月の体重別では決勝で筑波大学西山雄希崩袈裟固で破って今大会2連覇を達成して世界選手権代表に選ばれた[11]。8月の世界選手権では、準々決勝でモンゴルのサインジャルカル・ニャムオチルと対戦すると、指導2でリードしながら終盤に小外刈で敗れた。この際に頭を強く打って軽い脳振とうを引き起こして病院に搬送されたものの、精密検査の結果異常なしと判断された。しかし、大事を取って敗者復活戦には出場せず7位にとどまることになった[12]。11月のグランドスラム・東京では、決勝で韓国の方貴満を得意の寝技で破るなどオール一本勝ちで優勝を飾った[13]

2014年2月のグランドスラム・パリではロンドンオリンピック以来のイサエフとの再戦になったが、指導1でリードしながら中盤に足取りで反則負けを喫した[14]。4月の体重別は決勝で旭化成の大野将平に浮落で一本負けして2位だった。しかしながら、大野に続いてこの階級の世界選手権代表に選出された[15]。8月の世界選手権では決勝で北朝鮮のホン・ククヒョンに一本勝ちして、3年ぶり2度目の世界選手権優勝を成し遂げた[16]世界団体でも優勝メンバーの一員として名を連ねることになった[17]

2015年4月の体重別では3位に終わったものの、世界選手権代表に選ばれた[18]。5月のワールドマスターズでは準決勝でグルジアのヌグザリ・タタラシビリに一本負けして3位に終わった[19]。8月の世界選手権では準決勝までの5試合を全て一本勝ちするも、決勝では大野に技ありで敗れて世界選手権3度目の優勝はならなかった[20][21][22]世界団体では決勝で敗れたものの、チームは優勝を飾ることになった[23]。12月のグランドスラム・東京では大会直前に「負けたら五輪代表はないと思っている」と語っていたが、3回戦でロシアのムサ・モグシコフに技ありで敗れてメダルも獲得できずに終わった[24][25]

2016年2月のグランドスラム・パリでは準々決勝で秋本に足取りの反則負けを喫すると、その後の3位決定戦でイスラエルのサギ・ムキに有効を取られた際に腕を負傷して棄権負けとなり5位に終わった[26]。4月の選抜体重別では決勝で大野に指導1で敗れて、リオデジャネイロオリンピック代表には選出されなかった[27]。7ヶ月振りの試合となった講道館杯では、決勝で高校と大学の8年後輩にあたる東海大学1年の立川新に有効で敗れて2位にとどまった[28]

2017年3月のグランドスラム・バクーでは決勝でモンゴルの選手に技ありで敗れて2位だった[29]。4月の体重別では準決勝で立川に敗れて3位だったが、世界団体のメンバーに選出された[30][31]。9月の世界団体では初戦と2回戦に出場して1勝1敗だったが、チームは優勝を飾った[32]。その後、階級を81kg級に変更した[33]

世界ランキング[編集]

IJF世界ランキングは570ポイント獲得で34位(17/10/30現在)[34]

  • 世界ランキングの年度別変遷
2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
順位 19 1 1 9 9 7 31

(出典[1]JudoInside.com)。

戦績[編集]

(出典[1]JudoInside.com)。


有力選手との対戦成績[編集]

(2017年12月現在)

対戦成績
国籍 選手名 内容
日本の旗 秋本啓之 2勝3敗
大韓民国の旗 王己春 1勝3敗
オランダの旗 デックス・エレモント 3勝0敗
ウズベキスタンの旗 ナフルズ・ユラコビロフ 1勝0敗
モンゴルの旗 サインジャルカル・ニャムオチル 1勝1敗
ロシアの旗 マンスール・イサエフ 0勝2敗

(参考資料:ベースボールマガジン社発行の近代柔道バックナンバー、JudoInside.com等)。

脚注[編集]

  1. ^ a b c d 「柔道全日本強化選手名鑑 2017」近代柔道 ベースボールマガジン社、2017年4月号
  2. ^ ALSOK 綜合警備保障 部員紹介
  3. ^ a b 中矢の母、名前は長州力から「いただいた」 スポーツ報知 2012年7月31日閲覧
  4. ^ 中矢力(東海大柔道部/愛媛県松山市出身)第2回「転機になった3階級アップ」
  5. ^ 21歳のホープ、中矢が優勝 MSN産経ニュース 2010年12月12日
  6. ^ 中矢が王者・秋本を破って初優勝/柔道 時事通信 2011年8月25日
  7. ^ 中矢、開始時刻を間違う「おごりが出た」 サンケイスポーツ 2011年12月10日
  8. ^ 秋本判定で屈す「中矢の執念が上」 日刊スポーツ 2012年1月14日
  9. ^ 柔道の中矢力が五輪代表に決まる 愛媛新聞 2012年5月13日
  10. ^ 柔道男子・中矢は銀メダル…73キロ級 読売新聞 2012年7月31日
  11. ^ 五輪銀の中矢が2連覇!逆転一本/柔道 日刊スポーツ 2013年5月11日
  12. ^ 【世界柔道】中矢、準々決勝で意識失い悪夢の一本負け…連覇ならず ... MSN産経ニュース 2013年8月29日
  13. ^ 新井、中矢らが優勝=日本勢、全階級制す-柔道グランドスラム東京 時事通信 2013年11月30日
  14. ^ 中矢が3回戦で、中村が2回戦で敗退 柔道GSパリ大会 スポーツニッポン 2014年2月9日
  15. ^ 王子谷が初優勝 ロンドン五輪代表・上川に一本勝ち/柔道 サンケイスポーツ 2014年4月29日
  16. ^ 中矢・宇高が優勝 世界柔道、五輪金の松本は2回戦敗退  日本経済新聞 2014年8月27日
  17. ^ 男子が団体金、女子は銅 柔道世界選手権 日本経済新聞 2014年8月31日
  18. ^ 海老沼、中矢ら選出=世界選手権代表-柔道 時事通信 2015年4月5日
  19. ^ 柔道ワールドマスターズ 高藤と田代が優勝 NHK 2015年5月24日
  20. ^ 柔世界柔道、金連発…57キロ松本・73キロ大野 読売新聞  2015年8月26日
  21. ^ 松本が5年ぶり優勝…73キロ級は大野が日本人対決制す/柔道 サンケイスポーツ  2015年8月26日
  22. ^ World Championships 2015, Astana - DAY 3
  23. ^ 日本、団体で男女アベック優勝 柔道世界選手権 日本経済新聞 2015年8月30日
  24. ^ 中矢「負けたら五輪代表はないと思っている」/柔道 サンケイスポーツ 2015年12月3日
  25. ^ 中矢が3回戦敗退 リオ五輪へアピールならず スポーツ報知 2015年12月5日
  26. ^ 中矢 準々決勝で反則負け…遠のく2大会連続の五輪切符 スポーツニッポン 2016年2月7日
  27. ^ 平成28年全日本選抜柔道体重別選手権大会
  28. ^ 平成28年度講道館杯全日本柔道体重別選手権大会
  29. ^ 中矢は2位=柔道 時事通信 2017年3月12日
  30. ^ 平成29年全日本選抜柔道体重別選手権大会
  31. ^ 王子谷ら柔道日本代表出そろう 90キロ級派遣なし - 柔道 日刊スポーツ 2017年4月30日
  32. ^ 日本が男女混合団体で金メダル 決勝でブラジルを圧倒 産経新聞
  33. ^ 中矢が81キロ級に転向へ=ロンドン五輪73キロ級銀メダル-柔道 時事通信
  34. ^ World ranking list

外部リンク[編集]