中村耕一

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中村耕一
出生名 中村耕一
生誕 (1951-02-15) 1951年2月15日(66歳)
出身地 日本の旗 日本北海道
ジャンル ロック
職業 ボーカリスト
ギタリスト
ミュージシャン
作曲家
担当楽器 ギター
活動期間 1980年 - 2010年2012年-

中村 耕一(なかむら こういち、1951年2月15日 - )は、日本のミュージシャン。北海道出身、元THE JAYWALKのメンバー(ボーカルギター担当)。

経歴・人物[編集]

北海道出身。函館大学付属有斗高等学校を卒業。函館で音楽活動開始。1980年THE JAYWALK結成とともに参加。1981年にデビュー。1993年、当時のヒット曲『何も言えなくて…夏』で第44回NHK紅白歌合戦に出場した。

2011年3月10日を以て、結成から30年在籍したTHE JAYWALKを脱退した。

中村在籍時のTHE JAYWALKは、彼の風貌や一部の曲の曲調から「和製 Alabama」と称されることがあった。

犯罪・逮捕歴[編集]

覚せい剤取締法違反での逮捕とその影響[編集]

2010年3月9日、中村は東京都港区西麻布の路上に止めた乗用車内で、覚醒剤を所持していたとして覚せい剤取締法違反(所持)で逮捕[1]。同日、自宅の家宅捜索が行われ、他にコカイン大麻・吸引器具2本が発見された[2]。これにより、レーベル「3.14 records」の販売契約を結んでいたワーナーミュージック・ジャパンは契約を解除する旨と、2007年以降発売された商品を店頭から回収し、今後予定していたCDの発売も中止することを発表した。[3]。さらに着うた、着うたフル、iTunesの音楽配信も中止となった。クラウン徳間ミュージック販売から販売されていた過去のアルバムも出荷停止となり、THE JAYWALKのすべての作品がCDショップ店頭から消えた。また、所属事務所は同年5月からの30周年記念コンサートツアーを中止すると共に、現時点で解散予定はなく、更生を何年でも待ちたいと表明した。これに伴い、4月3日ジュスカ・グランペールFUNKY MONKEY BABYSと共に出演し奈良県吉野町で開催予定だった『さくらAIDチャリティーコンサート2010』も中止が決定。全員が謹慎することになった(公式サイト声明より)。5月12日東京地方裁判所にて懲役2年、執行猶予4年の有罪判決(求刑は2年の実刑)を受け、内縁矢野きよ実も傍聴する中、藤井敏明裁判長から、「これから時間をかけて、どう償っていくのか考えて、立ち直ってほしいです」との説諭がなされた。依存症治療と更生のため入院。2011年3月10日をもって、THE JAYWALKを脱退[4][5][6]

中村の逮捕により、音楽作品の販売停止・ライブの取りやめが行われ多額の損害は発生した。順不同に列挙すれば

  • THE JAYWALKの「何も言えなくて…夏」が収録され100万枚以上の売上を記録していたコンピレーションアルバム「R35」も出荷停止、回収となった。ミリオンセラーを記録したロングセラーアルバムの販売中止はレコード会社のみならず他のアーティストにも大きな損害を与えた。
  • 新潟放送のラジオ番組で放送する予定だった、中村の収録済みインタビューが放送中止になった。
  • 2010年5月7日から8月21日まで計23公演が予定されていた30周年記念コンサートツアーはすべて中止となった。中村の逮捕は世間に衝撃を与えただけでなく、所属事務所に大きな損害を与え、2億円以上の負債を抱えることになった。また、店頭に残っていた作品(ワーナー盤)の回収のCDに関しての被害額は約2億円。全国23公演で約3万人を動員する予定だった30周年記念ツアーも、チケットは1枚6800円が相場で公演の被害総額はチケット代だけで約2億円。会場キャンセル費用、グッズ売り上げも加えると、CDとツアーを合わせた被害総額は5億円以上とみられる[7]

また、一連の報道の中で名古屋のローカルタレント矢野きよ実と中村が内縁関係にあったことも報道された[8]。矢野は刑事責任を問われなかったが釈明に追われ、名古屋で出演していたテレビの生放送番組は休養、ラジオ番組は一時出演見合わせとなった[9][10]

中村は有罪確定後に受けたインタビューで「まだ禊(みそぎ)は済んでいない。懲役2年の罰を受けたんだから、2年間は自分のケジメとして歌ってはいけないんです」(週刊ポスト2010年10月22日号)と語り、「(懲役期間である)最低2年間は音楽活動をしない」と明言している[11]。矢野も「少なくとも2年間は表立って音楽活動をすることはありません」(週刊女性2010年10月12日号)と中村の早期復帰を否定した。

なお、中村の謹慎中は他のメンバー5人(知久光康ほか)がスペシャルユニット「JAYWALK5」として活動していた。

THE JAYWALK脱退、その後[編集]

逮捕から1年後の2011年3月10日付を以て、中村は、所属事務所であるフリーウェイと双方で協議した上、同社側が専属契約を解除するとともに、THE JAYWALKを正式に脱退した[4][6]。奇しくもTHE JAYWALK結成30周年の記念すべき年に不祥事を起こしたことにより、ファンに失望を与えただけでなく、残ったメンバー(知久ら)やスタッフも「このような結果となってしまい、とても悲しい想いでいっぱいです」とした[12]

なお、中村本人も公式サイト内にて書面を発表し、脱退に至った経緯、事件への反省を表している。現在は判決後に通い始めたクリニックに通院しながら、社会復帰に向けて一日一日を大切に過ごしているという。そして「私の取り柄は音楽しかありません。いつまたみなさまの前で歌うことができるのかは分かりませんが、将来その日が来たときにはどうぞよろしくお願い申し上げます」と締め括った[13]

中村脱退後の2011年5月27日、THE JAYWALKは新メンバー2名を迎えて再始動した。さらに6月1日には中村在籍時のTHE JAYWALK最後のアルバムとなった30周年記念アルバム『WE ARE+FINAL BEST』が2枚組による1万枚限定生産で発売された。なお、同アルバム発売記念の広告およびスペシャルムービーにて『THE JAYWALK ボーカル 中村耕一 脱退 最後の歌声は、きっと最高の歌声』の大見出しがつくとともに、このようなメッセージが綴られている[14]

THE JAYWALKは昨年、素晴らしい30周年を迎えるはずだった。
今までも、これからも、この先も、永遠にTHE JAYWALKとして歩き続けられると信じていた。
出会いと別れを繰り返し、人は優しく強くなるというならば、今こそ、そうありたいと願う。
でもきっと、その願いは歌うことでしか伝えられない。
歩いてきた。
歩いていく。
最後の歌声が、最高の歌声となるよう、届けられなかった30年分の思いを込めて、あなたへ届けたい。
--『WE ARE+FINAL BEST』発売記念広告より

2012年5月、三宅伸治のライブにサプライズ出演。[15] その後も三宅のブログで、ライブでの競演やレコーディングの様子が綴られている。

事件後[編集]

2010年の薬物所持事件の有罪確定後は、中村個人としての活動を自粛。名古屋の矢野きよ実宅で社会復帰の準備に専念、タレントラジオパーソナリティ書家・講演会講師として活動している矢野のサポートスタッフを務めている。 あわせて、アーティストとしての復帰に向けて活動再開し、2013年2月27日三宅伸治プロデュースのアルバム「かけがえのないもの」をリリース、事実上のソロデビュー(形式上は再デビュー)である。きっかけは、ライブで競演した三宅が中村に「一緒に曲を書きませんか?」ということで、東京のスタジオで楽曲を制作し、名古屋でも1曲レコーディングを行い完成させた。同年2月15日17日には、同アルバムのリリースを記念したライブが名古屋と東京でそれぞれ開催[16]。 2014年6月に執行猶予期間が終了すると徐々に活動の幅を広げ、現在は矢野のサポートスタッフを務めながら、全国各地のライブハウスでの公演に精力的に出演している。

ディスコグラフィー[編集]

アルバム[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ 2010年3月9日日刊スポーツ
  2. ^ 「「THE JAYWALK」ボーカル宅から大麻とコカイン」(2010年3月10日、読売新聞)
  3. ^ 「THE JAYWALK:アルバム回収へ ボーカル逮捕で」毎日新聞 2010年3月9日
  4. ^ a b 「THE JAYWALK、ボーカルが脱退 覚醒剤で有罪判決」朝日新聞2011年3月10日
  5. ^ 「JAYWALK中村耕一被告に執行猶予4年 「いつの日かまた歌いたい」と謝罪」オリコンニュース
  6. ^ a b 中村耕一脱退のご報告”. JAYWALK OFFICIAL WEBISITE (2011年3月10日). 2011年6月19日閲覧。
  7. ^ 「THE JAYWALK作品回収へ 被害総額5億円超」日刊スポーツ 2010年3月10日 閲覧
  8. ^ 中村容疑者“内縁”タレントは生放送欠席 スポニチ 2010年3月11日 閲覧
  9. ^ 「矢野きよ実さん出演見合わせ、中村容疑者逮捕でコメント」朝日新聞2010年3月11日
  10. ^ “内縁”タレント 捜査終了まで活動自粛か スポニチ 2010年3月12日 閲覧
  11. ^ 薬物事件から丸1年…中村耕一、THE JAYWALKを脱退 ORICON STYLE 2011年3月10日 閲覧
  12. ^ 株式会社フリーウェイより”. JAYWALK OFFICIAL WEBISITE (2011年3月11日). 2011年6月19日閲覧。
  13. ^ 中村耕一より”. JAYWALK OFFICIAL WEBISITE (2011年3月11日). 2011年6月19日閲覧。
  14. ^ JAYWALK ERA OFFICIAL SHOP
  15. ^ 三宅伸治オフィシャルブログ「Message From Soul Moon」 (2012年5月7日). “GW バンドツアー”. Ameba. 2012年10月4日閲覧。
  16. ^ “元THE JAYWALK中村、反省の日々語る”. 日刊スポーツ. (2013年2月15日). http://www.nikkansports.com/entertainment/news/p-et-tp0-20130215-1085301.html 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]