中嶋涼子

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中嶋 涼子(なかじま りょうこ、1986年[1]7月16日[2] - )は、日本のインフルエンサー[2]、タレント[2]

来歴[編集]

東京都大田区出身[1]で、小学校3年時の9歳で脚が不動となり横断性脊髄炎と診断され、以後車いすで生活する[1]。当初は引きこもり気味で、映画『タイタニック』を観て積極的に外出する。

映画製作が夢となり、2005年に高校を卒業してアメリカへ留学[1]する。当地でバリアフリーに恵まれて生活し、2007年にエルカミーノカレッジ英語版[1]、2011年に南カリフォルニア大学映画学部[1]、それぞれを卒業した

帰国後は通訳と翻訳を務め、2016年からFOXネットワークスで映像エディターとして勤務[1]する。2017年にFOXを退社して「車いすインフルエンサー」として活動し、日本で障碍者健常者の垣根をなくすべく「バリアフリー」を発信する[1][2]

2021年9月5日東京パラリンピック閉会式に出演した[3]

発言・発信[編集]

「障害者の常識をぶち壊す」をモットーに発言する[2]。SNSのプロフィールに「ちょっとクレイジーな車椅子インフルエンサー」と記す[1][2][4]

UD[編集]

「UD」は「うんこデイ」の略で「排便の日」を指す。へそから下の感覚が無く排便障害で、3日毎に下剤を服用して排便の日を設けて「下剤の日」「うんこデイ」と自称したが、他者へ伝えることを考慮して「UD」とした。「UD」は周囲の抵抗感が軽減されるため、積極的に広めたい。テレビ出演時「UD」に好意的な反響があった[2][5]

積極的行動と発信[編集]

車いすで生活すると娯楽施設や交通機関など利用が制限されて嫌なことも多いが、積極的な行動を継続して「こういう人もいること」を多くの人に知ってもらうことが大事で、その結果、周囲の対応や施設設備など「ちょっとずつでも変えていけたら」と考えている[2]

メディア出演[編集]

当初障害を有する女子向けフリーペーパーの読者モデルとしてスカウトされ、「会社に勤める障害者」としてテレビ出演すると発信が楽しくなり、会社を辞めて発信活動に専念する。一寸先は闇かもしれないので「のちに後悔しないように、今を楽しもう、全力で生きよう」と発信して「みんなにも楽しく過ごしてほしい」と考えている[5]

障害者の理想像[編集]

障害の有無を忘れる環境を理想とする。多目的トイレの普及や段差解消など、障害者だけでなく高齢者や子供連れなどすべての人に優しい環境になって欲しい。人間関係では健常者も障害者も「壁」を意識しない関係を築けたら、と考える[2][5]

出演[編集]

テレビ[編集]

ネット番組[編集]

  • ホウドウキョク24』(2017年8月)
  • 『Wの悲喜劇』(abemaTV、2019年2月)
  • 『The UPDATE 「東京パラリンピックは熱狂を生むのか?」』(NewsPicks、2019年8月)
  • 『竹内+愛のコードレスでいこか:2ndシーズン Vol.110 』(YouTube番組、2019年11月)
  • 八幡愛と中嶋涼子のトップレス会議』(YouTube番組、2020年2月 - 、レギュラー出演)
  • 『パラトリテレビ』(YouTube番組、2020年8月-2020年11月、ナビゲーター出演)

映画[編集]

ドラマ[編集]

ラジオ[編集]

イベント[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i ある日突然、歩けなくなった私 ~車椅子から見えた「見えない壁」~ 【第1回】”. 時事メディカル (2021年7月26日). 2021年7月27日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i コミュニケーション術 この人に聞いてみた(6) 第6回 心のバリアフリー(前編)タレント 中嶋涼子」『看護のチカラ 2019年8月1日・15日合併号』第24巻第520号、産労総合研究所、2019年8月15日、2021年3月3日閲覧 
  3. ^ パラリンピック閉会式、出演させて頂きました!!!
  4. ^ Taka「車椅子ユーザーへの対応でイオンシネマが謝罪した件について 仮面女子・猪狩ともかさんもコメント」『ガジェット通信 GetNews』2024年3月17日。2024年3月20日閲覧
  5. ^ a b c コミュニケーション術 この人に聞いてみた(7) 第7回 心のバリアフリー(後編)タレント 中嶋涼子」『看護のチカラ 2019年9月1日号』第24巻第521号、産労総合研究所、2019年9月1日、2021年3月5日閲覧 

外部リンク[編集]