世界に一つだけの花

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
世界に一つだけの花
(シングル・ヴァージョン)
SMAPシングル
初出アルバム『SMAP AID#1)』
B面 僕は君を連れてゆく
リリース
規格 マキシシングル
ジャンル J-POP
レーベル ビクターエンタテインメント
作詞・作曲 槇原敬之
ゴールドディスク
チャート最高順位
  • 週間1位(3週連続2回・通算7週、オリコン
  • 2003年度年間1位(オリコン)
  • 2004年度年間11位(オリコン)
  • 2016年度年間12位(オリコン)
  • 2003年度年間1位(オリコンカラオケランキング)
  • オリコン歴代シングルランキング3位
SMAP シングル 年表
freebird
2002年
世界に一つだけの花(シングル・ヴァージョン)
(2003年)
友だちへ〜Say What You Will〜
2005年
テンプレートを表示

世界に一つだけの花」(せかいにひとつだけのはな)は、日本男性アイドルグループSMAPの35枚目のシングルである。2003年3月5日ビクターエンタテインメントから発売された。

概要[編集]

制作・リリースの経緯[編集]

最初にリリースされた音源は、2002年7月24日に発売されたアルバムSMAP 015/Drink! Smap!』に収録されたものである。作詞・作曲した槇原敬之によると、依頼を受けて最初に提出した作品をボツにされ、締め切りが迫る中で書き上げたという[1]

アルバム発売当時からメンバーは本曲が同アルバム中で1番好きな曲だとコメントしていた。その後2002年9月16日放送分の関西テレビフジテレビ系列『SMAP×SMAP特別編』内のコーナー「同学年」で、木村拓哉が挿入歌として本曲を歌い話題を呼んだ[注 1]

本曲が世間一般に知れ渡ったのは、アルバムリリース翌年の2003年1月 - 3月にかけて放送された草彅剛主演の関西テレビ共同テレビ制作、フジテレビ系ドラマ『僕の生きる道』の主題歌となったことによる。ドラマ放送開始直後からシングル・カットの要望が多数寄せられたため、メンバーの歌唱パートの入れ替えなどのアレンジを行い、2003年3月5日に『世界に一つだけの花(シングル・ヴァージョン)』としてシングルカットされた。このシングルはSMAP初の200万枚(ダブルミリオン)以上の売り上げを記録している。なお、同ドラマの中でシングル・ヴァージョンが唯一使われたのは、発売直後に放送された最終回のエンディングである。

アルバム版で締めの大サビを歌っていたのは木村だったが、シングル版ではドラマのためか草彅が担当している(2005年3月23日放送の日本テレビ系列『速報!歌の大辞テン』最終回にメンバーがVTR出演した際、木村は「大サビが歌えなくなって風呂で泣いた」と話した)。だが、シングル版の1番2番には、木村のソロが存在する。

サビの部分はアルバム版では1番は中居と香取、2番は木村と稲垣と草彅で歌っているのに対し、シングル版では1番2番ともにユニゾンで歌っている。

シングル・ヴァージョン発売から約6年半後、クラシックジャズのアレンジを行い、2009年12月18日 - 2010年1月11日までの期間限定で『SMAP SHOP09 in akasaka Sacas』にて、『SEKAI NI HITOTSU DAKE NO HANA(S.O.N. version)』として販売された(曲割りと歌詞は両方ともシングル版と同じ)。さらに2011年(平成23年)3月18日には歌詞を中国語に翻訳し再レコーディングしたものを『世界上唯一的花』として中国で発売した[注 2]。また、売り上げの一部は発売約1週間前に起こった東北地方太平洋沖地震東日本大震災)の被災者へ寄付することを発表した。

『SMAP 015 / Drink! Smap!』に収録されている「オリジナルバージョン」、シングルカットされアレンジが加えられた「シングルヴァージョン」、『SMAP 016/MIJ』に収録された「organ version」、『SEKAI NI HITOTSU DAKE NO HANA(S.O.N. version)』の「ジャズバージョン」および「クラシックバージョン」、歌詞が全編中国語の『世界上唯一的花』とCDとして発売されたSMAP名義による本曲の公式なバージョン違いは全部で6パターン存在する。

木村と草彅のパートが多い。中居のソロパートが歌い出しなのは1994年発売の「君色思い」以来9年ぶりである。

2016年12月21日発売のベスト・アルバムSMAP 25 YEARS』にファン投票12位となり、収録された。カップリングの「僕は君を連れてゆく」も39位にランクインし、アルバムに初めて収録されている[2][3]

SMAPが5人そろって公の場で歌唱した最後の楽曲である[4]

歌詞[編集]

槇原は本曲を作る3年前の1999年覚せい剤取締法違反(所持)容疑で逮捕されたことが自分を見つめ直す機会になった。その中で彼は仏教と出会い、従来の私小説的な作風とは異なる人生をテーマとする作品を手がけるようになり、その成果が本曲だった。この歌を書き上げた時の様子を槇原は次のように回顧している[1]

部屋の床に犬と寝ていてパッと起きたら、ものすごくきれいな雨が降っている朝だった。頭に浮かんでくる景色を文章化していくだけで自分が書いた感覚はなかった。

「ナンバーワンではなくオンリーワン」という主題は、「天上天下唯我独尊」という仏教の教えが念頭にあった[1]。『仏説阿弥陀経』の「青色青光、黄色黄光、赤色赤光、白色白光」という一節が元になったとも語っている。これは浄土には様々な色の蓮華が咲き乱れているが、そこではそれぞれがそれぞれの個性に無上の尊厳性を認め合い存在しているという内容である。

また、いくら他に沢山のバラがあろうとも自分が美しいと思い精一杯の世話をしたバラはやはりいとおしく、自分にとって1番のバラなのだと悟るという『星の王子さま』の話も基になっている。

振り付け[編集]

振り付けはKABA.ちゃんが担当した。KABA.ちゃんによると木村に「皆が1つになれる様な振り付けを作ってほしい」との要望を受けて、制作したものである。

2005年(平成17年)のNHK第56回NHK紅白歌合戦』で全出場歌手により本曲が大合唱された際には、全員がこの振り付けで踊った。

収録内容[編集]

  1. 世界に一つだけの花(シングル・ヴァージョン)
    • 作詞・作曲・編曲:槇原敬之 / ストリングスアレンジメント:門倉聡
    • 草彅剛主演 フジテレビ系ドラマ「僕の生きる道」主題歌
  2. 僕は君を連れてゆく
  3. 世界に一つだけの花(シングル・ヴァージョン)[ミュージック・トラック]
  4. 僕は君を連れてゆく[ミュージック・トラック]

収録アルバム[編集]

世界に一つだけの花

  • SMAP 015/Drink! Smap!
    • オリジナルバージョンを収録。
  • SMAP 016/MIJ
    • organ versionを収録。
  • SMAP AID
    • シングル・ヴァージョンとChinese Versionを収録。
  • SMAP 25 YEARS
    • シングル・ヴァージョンを収録。
  • SEKAI NI HITOTSU DAKE NO HANA (S.O.N. version)
    • JAZZ versionとCLASSIC versionを収録。
      • SMAP SHOP限定で発売された。

僕は君を連れてゆく

  • SMAP 25 YEARS

記録[編集]

  • オリコン調べで売り上げは311.0万枚(2017年10月現在)、オリコン歴代シングルチャート3位にランクイン[5]。SMAP自身にとってはもちろん、1980年代以降、J-POPCD・アルバムからのシングルカットされた曲、ジャニーズ事務所所属アーティスト等のジャンルで歴代1位である。
  • 累計出荷枚数は2016年11月下旬までに323万枚に達している[6]
  • 2003年度のオリコンシングルチャートではSMAP唯一の1位を獲得[注 3]TBS系列『CDTV』、テレビ朝日系列『ミュージックステーション』、フジテレビ系列『HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP』の中での年間ランキングでも1位となっている。
  • 2017年1月現在、オリコンの集計で累計売上が200万枚突破したシングルは現時点で本作が最後となっている[注 4]
  • 2003年度の「セガカラiメロディ」でアルバムバージョンが年間1位、ロングバージョンが年間9位、シングル・ヴァージョンが年間46位と年間トップ50に3バージョンがランクイン。
  • オリコンカラオケチャートでは2003年3月3日付から6月16日付までの16週連続を含む通算40週1位を獲得し、これは後に「」(ORANGE RANGE)が更新するまで歴代1位であった。また、第一興商のカラオケ年間ランキングでは、2003年・2004年と2年連続1位。
  • オリコンシングルチャートで中38週での1位返り咲きは歴代最長記録[注 5]。また、同チャートで1位返り咲きまでの最低順位が39位とこちらも新記録となった[注 6]
  • スキウタ〜紅白みんなでアンケート〜白組1位(紅組も含めた全体1位)。
  • B'zが「IT'S SHOWTIME!!」をリリースした際に「BE THERE」から「裸足の女神」までの作品をマキシシングルとして再発売。B'zの作品が上位を占める中で本作がオリコンチャート2位にランクインし、2003年4月7日付のシングルチャートTOP10(12位まで)には、B'zとSMAPの2組しかランクインしていなかった。
  • 著作物使用料の分配額の上位3曲を表すJASRAC賞で、2004年(金)・2005年(金)・2006年(銅)と3年連続で受賞した。これは、長渕剛乾杯」の4年連続に次ぐ記録で、2年連続金賞受賞は瀬川瑛子命くれない」・AKB48ヘビーローテーション」と並んで1位タイとなっている。また、2012年(平成24年)11月5日日本音楽著作権協会が、JASRAC賞30回記念特別表彰において金賞を受賞した[7]。同時に、1982年 - 2011年度 各年度分配額上位100作品(国内作品)累計ベスト30作品の第1位になったことを発表[8]
  • 2007年には、文化庁・日本PTA全国協議会主催の「親子で歌いつごう 日本の歌百選」に選出[9]
  • 2009年に放送された『ミュージックステーション』で行なわれたアンケート『あなたとアーティストが選ぶ新・国民的名曲』、2015年9月23日に放送された『30年目突入! 史上初の10時間SP MUSIC STATION ウルトラFES』内で放送されたアンケート『世界に誇るニッポンの歌 BEST100』でそれぞれ1位に選出された。
  • 2016年1月SMAP分裂・解散報道が持ち上がった際、解散阻止を望むファンの間で本シングルの購買呼び掛けがなされ、実際、直後に本シングルの売り上げが急増。1月14日付オリコンデイリーチャートで9位、2月1日付週間チャートで3位となる[10]。以降もメンバーの誕生日やSMAPの記念日に集中的に購買が行われ、シングルランキングでも上位をキープする。11月28日付で294.2万枚に達し、サザンオールスターズの『TSUNAMI』(293.6万枚)を超えたことにより、1980年代以降での最高売上枚数を更新した[11][12]。2016年最後のオリコン集計(12月19日付)での週間シングルランキングで累計売上300万枚(トリプルミリオン)を突破。宮史郎とぴんからトリオの『女のみち』(1972年)、子門真人の『およげ!たいやきくん』(1975年)に続いて史上3作目、CDシングルとしては史上初の快挙となった[13][14][15]。かつ同週でランクイン(TOP200圏内)通算登場週数は233週となり、夏川りみの「涙そうそう」(2001年)の232週を上回って歴代1位となった[16]。また、サウンドスキャンジャパン集計上では、2016年2月に累計売上300万枚を達成している[17]
  • 解散が発表された後、2016年9月19日放送の『30周年記念特別番組 MUSIC STATION ウルトラFES』内で放送されたアンケート『日本に影響を与えた曲 BEST100』でも1位に選出された[18](前年も同番組で『世界に誇るニッポンの歌 BEST100』で1位に選出され、その際は出演し本曲を披露した[19]が、同年は正式に解散発表後だったことと一連のSMAP解散騒動で、毎夏に行われる各局音楽特番を相次いで辞退した影響もあり出演していない)。

カバー[編集]

SMAPが歌うバージョンがヒットした後、様々なアーティストによってカバーが発表された。槇原もセルフカバーしている。

セルフカバー[編集]

発売当時の槇原敬之のライブでは「歌って欲しい」というリクエストがかなり多く寄せられていたが、その都度「ジャニーズはいろいろ厳しいのでもう少し待ってほしい」と、いわゆる大人の事情で歌唱が難しかったことを示唆していた。

槇原が本曲を公の場で正式に歌唱したのは、『SMAP×SMAP』にゲスト出演した際のことだった。この時に冒頭の「ナンバーワンに〜」の部分のワンコーラスのみではあるが、制作者本人だけで歌う部分が初めて披露され、続けてSMAPの5人とともに本曲を歌唱した。この番組内で槇原が「ライブで演りたい」という旨をSMAPメンバーに話したところ、「歌ってもいい」という合意を得たやりとりがあり、番組の放送直後のライブで急遽ダブルアンコールとして正式にセットリストに付加された[注 7]

その後、音楽番組でも槇原による本曲が度々披露されるようになり、続くオリジナルアルバム『EXPLORER』(2004年8月14日発売)にスタジオ録音バージョンが正式に収録され、その効果もあってかこのアルバムはオリコン1位を獲得。50万枚を突破した。

2004年(平成16年)にフジテレビ系列『めざましテレビ』で放映された槇原と軽部真一(フジテレビアナウンサー)の対談内にて、軽部から「当初、自身での歌唱を考えたのか?」との質問が出された際、槇原は「SMAPの5人だから良かった」と返答している。

SMAPの解散発表直後、槇原は「本曲を受け継ぐ」と発言した[20]

更に、槇原は2016年11月24日放送のNHK総合テレビ第1回明石家紅白!』にゲスト出演し、自身が作詞・作曲を手掛けた本作への思いを語り、(世界に一つだけの花)について、「SMAPがいてこそできた曲」と発言。自身が作詞・作曲を手掛けた楽曲だが、「歌っていても借り物…SMAPの歌を僕が歌っている感じ」と話した上で、「歌う人の声にあった曲を作っている人がいい」と言い、司会を務めた明石家さんまが「『世界に一つ~』もそういう感じなんだ?」と聞くと、槇原は「彼ら(SMAP)が歌わないとダメという感じで作る」と打ち明けた[21]

さらに、2016年12月26日『SMAP×SMAP』最終回のラストで本曲を披露し、SMAPとしての最後の歌唱を槇原は自宅のテレビで見守っていたといい、5人のラストステージを静かに見届けた後、「こんなにも多くの人に愛され続けている『世界に一つだけの花』という歌が生まれたのは、あの頃の日本に“SMAP”というアイドルグループがあったからこそだと確信しています。彼らは僕のような音楽を作る者にとってのインスピレーションそのもの! 彼らと関われた幸運を心より感謝しています。メンバーそれぞれの未来が素晴らしいものであることを心よりお祈りいたします」とSMAPに感謝のコメントを寄せた[22]

その他[編集]

リリース後の動き[編集]

楽曲の歴史・名場面[編集]

本曲の歌詞に登場する「オンリーワン」はこの年の流行語になり、新語・流行語大賞の候補にノミネートされた。

2003年12月NHK第54回NHK紅白歌合戦』およびフジテレビ系列『2003 FNS歌謡祭』で大トリとして登場し披露されている[注 8]。両番組いずれもSMAPにとってトリは初で、同じ年に『NHK紅白歌合戦』と『FNS歌謡祭』(歌謡ショー形式となった1991年以降)の双方でトリを飾ったのは1997年の安室奈美恵CAN YOU CELEBRATE?」以来6年ぶり2組目(男性アーティストおよびグループでは史上初)となる。また、紅白でグループがトリを務めるは史上初のことだった[注 9]。また、『第54回NHK紅白歌合戦』では歌唱終了後のファンファーレにも本曲が使われたほか、この大トリの演出の影響で、SMAPが属する白組が15-0と紅白史上初の完封勝利となった。なお、『第45回日本レコード大賞』では大賞の最有力候補とされていたが、ジャニーズ事務所が当時既にレコード大賞を含む賞レースから完全に撤退していたことや、「オンリーワンになりたい」というメンバーの意向から辞退した。

『第54回NHK紅白歌合戦』の大トリ効果(この年の紅白の視聴率は全歌手最高となる57.1%を記録)で2004年初頭のオリコンシングルチャートで返り咲き1位(翌週も1位)を獲得するなどロングヒットを続け、第76回選抜高等学校野球大会では開会式の入場行進曲に選ばれ、SMAPとしては「がんばりましょう」(第67回選抜高等学校野球大会入場行進曲)以来2度目となった。また、2005年には宇宙飛行士野口聡一スペースシャトルディスカバリー号の中で本曲をモーニングシングとして流し、「宇宙に一つだけの花」と呼ばれるなど話題を呼んだ。

草彅と香取がメインパーソナリティーを務めた2005年放送の日本テレビ系列『24時間テレビ28 「愛は地球を救う」〜生きる〜』のエンディングで、SMAPのメインボーカルにより全出演者で大合唱され[注 10]、この放送直後にオリコンチャートトップ100に返り咲いた。

メ~テレテレビ朝日系列)制作『ウドちゃんの旅してゴメン』のエンディングテーマ曲として2003年10月の番組開始当初より採用されているほか、2010年10月21日より2015年10月20日まで京急空港線羽田空港国際線ターミナル駅の列車接近メロディに採用されていた。2013年8月には「BOSSコーヒー グランアロマ」のコマーシャルソングとして使用されているが、「花」を「鼻」に引っ掛けた駄洒落も含まれている。

5人揃って出演しているソフトバンクモバイルのCMではオリジナル・バージョンの他に、ジャズやクラシック、ボサノバなどでアレンジされたバージョンが使用されている。

社会での受容[編集]

TBS系列『筑紫哲也 NEWS23』のメインキャスターだった筑紫哲也がSMAPと対談した際に「これは反戦歌だと思う」と評する等、この曲に対し反戦イメージを重ねる人もいる。これは発売当時イラク戦争の直前だったため、花や個々人を賛美することで平和の大切さを訴えるという、CDリリース時のSMAPメンバーのコメントによるところが大きい。

第54回NHK紅白歌合戦』で歌った際には人命の大切さを訴え平和を求めるメッセージがメンバーから発信された。衣装もこうした世界情勢に配慮し、何者にも与しないという意味か、全員白色のスーツだった(このスーツは、2004年初頭の『SMAP×SMAP』生放送スペシャルでメンバーが再披露していた)。紅白においてステージ上で歌手からメッセージが述べられるのは、極めて異例である(その後、2006年の『第57回NHK紅白歌合戦』でもSMAPが歌唱前にステージ上からメッセージを述べる演出を行った)。

「ナンバーワンよりオンリーワン」という歌詞は、支持されている層からは自分が「オンリーワン」なんだといってもらえることで喪失しかけていた自信を回復できたと肯定的に受容されている反面、競争社会に積極的にコミットせずに現実逃避する非主体的な若者のメンタリティと結びつけて批判される場合もある[25]

社会学者土井隆義もこの楽曲はありのままの自分でいることを肯定してくれる癒しの歌とも受け取れる一方で、若者の間で「個性的であること」に対して高い価値を置く規範が共有されている状況下で自分が「ごく平凡な私」に過ぎないとしか感じられない者に対しては救われない内容であるとしている[26]

評論家の海老原豊も(土井隆義や貴戸理恵らが指摘するような)コミュニケーション能力人間力といった漠然とした能力が評価基準として機能している状況[注 11]において自身のコミュニケーションの失敗も自分の個性として引き受けるという「宿命主義」を表した曲であるとしている[27]


その他エピソード[編集]

ジャケットには多くの企業看板が描かれているが、これはSMAPもしくは各メンバーが発売時点までにCMに出演した企業のものである。

本曲のPVは制作されていないため、テレビで本曲が流れる際にはライブ映像、もしくはシングル版のジャケットが使われることが多い。

本曲がリリースされた前後に香取慎吾が出演したNHK大河ドラマ新選組!』で共演した二代目中村勘太郎二代目中村獅童に、本曲の振り付けを収録の合間に香取が教え、2004年に行われた俳優祭で勘太郎・獅童に加え二代目中村七之助二代目尾上松也、坂東新悟、六代目中村児太郎で振り付けて本曲を歌っている。なお、六代目児太郎は昼の部で、二代目獅童は夜の部で入れ替わりの形で歌った。

コロッケは、映画などに用いられているモーフィングを応用して表情を次々に変化させ、複数の有名人のものまねをすることができることを活かして、本曲を使用し口パク=エアボーカルしながら次々に表情を変える「ものまね33面相」を2007年頃から披露している。最後には本曲のメロディにのせて高速で一気に33人連続で顔を変える(46面相バージョンもあるが、こちらは少し違い、1つの歌を歌いながら次々に変えていくものではなく、その人の歌を少しずつ歌いながら順番にものまねしていくものだった。ただし、最後の46人連続ものまねは本曲のメロディに乗せて行った)。

乙武洋匡著の『だいじょうぶ3組』の第4章「ナンバーワンになりたくて」に歌詞を使用。本曲が好きな教師と歌詞の「No.1」以降の言葉に疑問を持つ主人公・赤尾先生の疑問が記述されている[28]

2016年にSMAPの解散報道が出たことで、「5人への愛や感謝を形にして届けたい」と願うファンの間で購買運動が発生し、2016年1月22日のオリコンデイリーチャートで1位を獲得するなど、ロングヒットを重ねた[29][30]。2016年だけで40万枚以上を売り上げており、同年に累計300万枚を達成している。

SMAPメンバーは解散後、歌手活動を行うか不明であり、場合によっては本作が封印となる可能性も取り上げられている[31]

ライブ・パフォーマンス[編集]

他多数

関連項目[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 正確には木村単独ではなく、出演者との別撮りによるパート分けがされている。
  2. ^ SMAPのCDは過去全てビクターエンタテインメントから発売されてきたが、このCDはエイベックス・グループの1つavex Chinaから発売された
  3. ^ プラネットチャートでは、1998年(平成10年)に『夜空ノムコウ』で1位を獲得している。
  4. ^ 出荷枚数に限れば2012年発売の「真夏のSounds good !」(AKB48)が200万枚を突破しており、Billboard Japan Hot 100の集計要素として使用されているサウンドスキャンジャパンの集計では、2016年発売の「翼はいらない」(AKB48)が200万枚を突破している。
  5. ^ これまでの記録は松田聖子ガラスの林檎/SWEET MEMORIES」の11週ぶり(中10週明け)の1位返り咲き。
  6. ^ これまでの記録は、松田聖子「ガラスの林檎/SWEET MEMORIES」の一度12位まで落ちてからの1位返り咲き。
  7. ^ 当初は弾き語りワンコーラスだったが、後にバンド編成に改められた。
  8. ^ NHK紅白歌合戦』では2009年の『第60回NHK紅白歌合戦』、2014年の『第65回NHK紅白歌合戦』でもSMAPがメドレー内1曲として歌唱。また、2005年の『第56回NHK紅白歌合戦』と2007年の『第58回NHK紅白歌合戦』でも企画コーナー内でSMAPが他出演者と共に歌唱した。第56回は出場出場者選考の参考アンケートとしてNHKが実施した『スキウタ〜紅白みんなでアンケート〜』で1位に選ばれたこの曲を5人が出場歌手と大合唱し、第58回は「蛍の光」とセットという形でSMAPと槇原敬之をメインに出演者(出場歌手・司会者・ゲスト審査員・合唱団)でエンディングで大合唱された。紅白のエンディングで「蛍の光」以外の曲が歌唱されたのは1963年の『第14回NHK紅白歌合戦』(この年は翌1964年東京オリンピックを控えていたため、「東京五輪音頭」を全員合唱)以来44年ぶり。『FNS歌謡祭』では後に2009年2010年でも披露されており、2010年はフィナーレでSMAP(香取は『SmaSTATION!!」(テレビ朝日系列)生出演のため不参加)および出演歌手(全員ではない)で歌唱された。
  9. ^ 紅白のトリは元々「ソロ歌手でなくてはいけない」との慣例があり、過去には1992年の『第43回NHK紅白歌合戦』にて紅組トリに由紀さおり安田祥子、白組トリおよび大トリに同回で解散のステージとなっていたチェッカーズと紅・白共にグループを起用する構想が挙がっていたが、この慣例があったために双方共に見送りとなった経緯がある(紅組トリに関しては、由紀が単独出場してトリで歌唱し、安田が舞台裏でコーラスをするという形となった)。今回のSMAPの事例を機に以後、グループのトリ起用も普通に行われていくようになる。
  10. ^ 本来同番組のエンディング合唱曲となる「サライ」はラスト2扱いだった。『24時間テレビ』のエンディング曲が『サライ』以外になるのは1992年の同曲導入後では初めてのことだった。
  11. ^ 教育学者本田由紀ハイパー・メリトクラシーと呼んでいる。

出典[編集]

  1. ^ a b c 「私」「人生」… 槇原敬之デビュー20年のベスト盤朝日新聞』2009年12月10日夕刊
  2. ^ SMAP25周年ベスト収録50曲決定 リクエスト投票結果発表,ORICON STYLE,2016年11月3日
  3. ^ SMAP25周年アルバム収録曲ファン投票結果発表!1位はアルバム曲、「世界に一つだけの花」は12位,スポーツ報知,2016年11月3日
  4. ^ 2016年12月26日放送の『SMAP×SMAP』最終回スペシャルにて歌唱。
  5. ^ 「世界に一つだけの花」、300万枚を突破,読売新聞 2016年12月10日
  6. ^ SMAP解散へカウントダウン 存続願うファン署名37万超|共同通信 ニュース - 沖縄タイムス+プラス、2016年12月4日 16:40。
  7. ^ JASRAC賞30回記念 「JASRAC賞30年の歩み」を開催” (日本語). JASRAC. JASRAC. 2012年11月5日閲覧。
  8. ^ 「1982~2011年度各年度分配額上位100作品(国内作品)累計 ベスト30作品」” (日本語). JASRAC. JASRAC. 2012年11月5日閲覧。
  9. ^ 親子で歌いつごう 日本の歌百選” (日本語). 文化庁ホームページ. 文化庁. 2015年3月6日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2008年9月21日閲覧。
  10. ^ 購買運動花開いた!「世界に一つだけの花」異例12年ぶり3位(2016年1月26日)、スポニチ Sponichi Annex、2016年2月2日閲覧。
  11. ^ 「世界に一つだけの花」CD化以降初めて300万枚へ - デイリースポーツonline 2016年8月19日
  12. ^ 【オリコン】SMAP「世界に一つだけの花」シングル歴代3位に 累積294.2万枚 - ORICONSTYLE、2016年11月22日
  13. ^ SMAP「世界に一つだけの花」300万枚突破 ファンの「購買運動」目標達成 - ORICON STYLE、2016年12月9日
  14. ^ 【SMAP連載16】「世界に一つ」300万枚突破を成し遂げたSMAPファンの底力 - ORICONSTYLE、2016年12月10日
  15. ^ 「世界に一つだけの花」300万枚突破 ファン「SMAP帰るまで続ける」 - J-CASTニュース,2016年12月10日
  16. ^ 【オリコン】SMAPに"300万枚"の花束 「世界に一つだけの花」が騒動後40万枚増 - ORICONSTYLE、2016年12月13日
  17. ^ 【深ヨミ】SMAP『世界に一つだけの花』、トリプルミリオンまでの道のり - Billboard JAPAN、2016年3月13日。
  18. ^ MUSIC STATION ウルトラFES 30周年記念特別番組 2016 - gooテレビ番組
  19. ^ 「ミュージックステーション ~30年目突入!史上初の10時間SP MUSIC STATION ウルトラFES~」 2015年9月23日(水)放送内容 - 価格.com
  20. ^ 槇原敬之「世界に一つだけの花」受け継ぐ 音楽フェスでファンと合唱,デイリースポーツ,2016年8月20日
  21. ^ 槇原敬之、「世界に一つだけの花」は"SMAPの歌"「SMAPが歌わないとダメ」,マイナビニュース,2016年11月24日
  22. ^ 「世界に一つだけの花」提供槙原敬之「心より感謝」,日刊スポーツ 2016年12月27日
  23. ^ コールドプレイ、アリシア・キーズと共演、SMAPカヴァーも” (日本語). BARKS. アイティメディア (2008年8月11日). 2008年9月21日閲覧。
  24. ^ 「SUMMER SONIC 08」終了!COLDPLAYやTHE VERVEらが感動ライブ” (日本語). スペースシャワーTV. スペースシャワーネットワーク (2008年8月11日). 2008年9月21日閲覧。
  25. ^ 岸本裕紀子 『なぜ若者は「半径1m以内」で生活したがるのか?』 講談社、2007年、123-124頁。ISBN 978-4062724548
  26. ^ 土井隆義『「個性」を煽られる子どもたち―親密圏の変容を考える』岩波書店、2004年、37-38頁・44頁。ISBN 978-4000093330
  27. ^ 海老原豊 「空気の戦場――あるいはハイ・コンテクストな表象=現実空間としての教室」『サブカルチャー戦争 「セカイ系」から「世界内戦」へ』 南雲堂、2010年、356頁。ISBN 978-4523264972
  28. ^ 乙武洋匡『だいじょうぶ3組』講談社ISBN 4-06-277342-2
  29. ^ “【オリコン】SMAP「世界に~」が通算200週ランクイン 超ロングセラーに”. ORICON STYLE (オリコン). (2016年4月26日). http://www.oricon.co.jp/news/2070730/full/ 2016年4月26日閲覧。 
  30. ^ “SMAP音楽配信TOP100に22曲 「ありがとう」2位”. デイリースポーツ (デイリースポーツonline). (2016年8月15日). http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160815-00000037-dal-ent 2016年8月15日閲覧。 
  31. ^ SMAP今後は歌わない?「世界に一つだけの花」が封印の危機,女性自身,2016年8月23日
  32. ^ SMAPラスト歌唱、中居号泣、木村「ありがとうございました」,日刊スポーツ,2016年12月27日

外部リンク[編集]