不顕性感染
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不顕性感染(ふけんせいかんせん、英語: inapparent infection)とは、感染が成立していながら臨床的に確認しうる症状を示さない感染様式のことを示す[1]。
不顕性感染と顕性感染は連続的であり、病原体により不顕性感染の方が一般的であり、発症に至ることの方が稀であるものも少なくない。不顕性感染を示す個体は臨床症状を示さないため、感染源として気付かないうちに病原体を他個体に拡げてしまうおそれがある。このような個体をキャリアと呼ぶ。伝染病のアウトブレイクに際に感染源の一端となるため疫学的な問題となる[1][2]。風疹では、感染者の約30%が不顕性感染とされている[3]。
一般に、宿主と微生物との関係が長期間におよぶほど病原性は弱くなる傾向がある。これは宿主側の免疫などの防御機能や微生物側の生存戦略が関係している。不顕性感染の臨床上の応用では弱毒生ワクチンがあり、これは人為的に不顕性感染を成立させることにより、免疫を成立させる方法である。
関連項目[編集]
- 感染
- 自発性感染 - 通常感染しても病原性を示さない微生物が、個体の抵抗力が低下した場合などに急激に増殖し発病する状態。
- 無症候性キャリア
- スーパー・スプレッダー
- ワクチン
出典・脚注[編集]
- ^ a b 不顕性感染 日本救急医学会・医学用語解説集
- ^ 中沢春幸, 吉田徹也、「【原著】塵埃感染の疑われたノロウイルスによる集団感染性胃腸炎事例」 『感染症学雑誌』 2010年 84巻 6号 p.702-707, doi:10.11150/kansenshogakuzasshi.84.702
- ^ 臍帯からの風疹ウイルス検出の試み 国立感染症研究所
参考文献[編集]
- 鹿江雅光、新城敏晴、高橋英司、田淵清、原澤亮編 『最新家畜微生物学』 朝倉書店 1998年 ISBN 4254460198