東日本旅客鉄道首都圏本部

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JR東日本 首都圏本部ビル
JR東日本 首都圏本部ビル外観 (2021年3月)
JR東日本 首都圏本部ビル外観
(2021年3月)
施設情報
所在地 東京都北区東田端2-20-68
座標 北緯35度44分24秒 東経139度45分39秒 / 北緯35.74000度 東経139.76083度 / 35.74000; 139.76083
状態 完成
建設期間 3年
開業 1994年(平成6年)5月18日[1]
用途 事務所[1](ツインビル[1]
地上高
最上階 10階
各種諸元
階数 事務所棟:地上10階、地下2階[1]
延床面積 46,827
エレベーター数 6基
関連企業
所有者 東日本旅客鉄道株式会社
管理運営 東日本旅客鉄道株式会社
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東日本旅客鉄道首都圏本部(ひがしにほんりょかくてつどうしゅとけんほんぶ、: East Japan Railway Company, Tokyo Metropolitan Area Headquarters[2])は、東京都北区東田端二丁目にある東日本旅客鉄道(JR東日本)の関東地域統括支社である。関東地方のうち、旧国鉄東京鉄道管理局の流れを汲んでいる。組織改編に伴い東京地域本社から東京支社へ改編、更に2022年には東京支社から首都圏本部に改編された[3]

歴史[編集]

日本国有鉄道(国鉄)時代の前身組織については「鉄道管理局」も参照。

管轄路線[編集]

東京都区部内の路線のほか、常磐線については千葉県茨城県内も含めた直流電化区間全体を管轄している。2021年3月31日時点で、合計177.5 km在来線、17.8 kmの新幹線、81の東京貨物ターミナル駅隅田川駅綾瀬駅を含む)を管轄している[9]。新幹線については、2019年4月1日より発足した新幹線統括本部へ列車運行・線路設備管理業務を順次移管しているが、現在も元々の管轄区間が営業エリアとして位置づけられている。横浜支社八王子支社と共に管内全線が直流電化区間となっている。

路線

支社境界はいずれも閉塞区間上にあるため、境界線の内側の停車場(駅・信号場など)を記載している。なお、◇が付いた路線は全線が管理区間内に入っている路線、●印が付いた路線は他線接続駅しか管理区間内に入っていない路線である。

路線名 区間 駅数 備考
東北新幹線 東京駅上野駅 [* 1](2) 左記2駅の駅運転・営業業務のみ担当
列車運行・線路設備管理は新幹線統括本部の管轄
東海道本線 東京駅 - 品川駅 - 蒲田駅[注釈 1] 10 運転系統上は以下の通り
 「東海道線」 : 東京駅 - 品川駅
 「宇都宮線」「高崎線」 : 東京駅 - 上野駅 - (日暮里駅) - 尾久駅 - 赤羽駅
  東海道線宇都宮線または高崎線を直通する列車を「上野東京ライン」と呼ぶ
 「湘南新宿ライン」 : 赤羽駅 - (田端駅) - 新宿駅 - (品川駅) - 西大井駅
 「京浜東北線」 : 赤羽駅 - 田端駅 - 東京駅 - 品川駅 - 蒲田駅
 「山手線」 : 東京駅 - 品川駅 - 大崎駅 - 池袋駅 - 田端駅 - 東京駅
 「横須賀線」 : 東京駅 - 品川駅 - 西大井駅
 「埼京線」 : 大崎駅 - 池袋駅 - 十条駅 - 赤羽駅 - 浮間舟渡駅
東海道貨物線区間は定期旅客列車の運行なし[注釈 2]
品川駅 - 西大井駅[注釈 3]品鶴線 [* 2]1
浜松町駅 - 東京貨物ターミナル駅東海道貨物線 [* 3]1
東北本線 東京駅 - 上野駅 - 日暮里駅 - 田端駅 - 赤羽駅[注釈 4] [* 4]11
日暮里駅 - 尾久駅 - 赤羽駅(東北本線列車線) [* 5]1
赤羽駅 - 浮間舟渡駅[注釈 5](「埼京線」の一部) [* 6]2
赤羽線 池袋駅 - 十条駅 - 赤羽駅(「埼京線」の一部) [* 7]2
山手線 品川駅 - 大崎駅 - 池袋駅 - 田端駅 [* 8]14
中央本線 神田駅 - 御茶ノ水駅 - 代々木駅 9 運転系統上は以下の通り
 「中央線快速」 : (東京駅 - )神田駅 - 御茶ノ水駅 - (代々木駅) - 新宿駅 - 西荻窪駅
 「総武快速線」 : 東京駅 - 馬喰町駅
 「中央・総武線各駅停車」 : 秋葉原駅 - 御茶ノ水駅 - 代々木駅 - 新宿駅 - 西荻窪駅
新宿駅 - 西荻窪駅[注釈 6] [* 9]7
総武本線[注釈 7] 東京駅 - 馬喰町駅[注釈 8] [* 10]2
秋葉原駅[注釈 9] - 御茶ノ水駅 [* 11]0
●(新金線金町駅付近[注釈 10] [* 12]0 定期旅客列車の運行なし
常磐線 日暮里駅 - 綾瀬駅[注釈 11] - 取手駅[注釈 12] [* 13]17 運転系統上は以下の通り
 「常磐快速線」 : (品川駅 - 上野駅 - )日暮里駅 - 取手駅
  品川駅 - 上野駅も直通する列車を「上野東京ライン」と呼ぶ
 「常磐緩行線」 : 綾瀬駅 - 取手駅
三河島駅 - 隅田川駅 - 南千住駅(隅田川貨物線) [* 14]1 定期旅客列車の運行なし
三河島駅 - 田端駅(田端貨物線) [* 15]0 定期旅客列車の運行なし
京葉線 東京駅 - 越中島駅[注釈 13] [* 10]2  
武蔵野線 南流山駅[注釈 14] - 新松戸駅[注釈 15] [* 16]1  
南流山駅 - 北小金駅(北小金支線) [* 17]0 定期旅客列車の運行なし
南流山駅 - 馬橋駅(馬橋支線) [* 18]0 定期旅客列車の運行なし
成田線 (我孫子支線)我孫子駅付近[注釈 16] [* 19]0  
駅数についての注釈
  1. ^ 管内の2駅はともに在来線併設駅。管内に新幹線単独駅は設置されていない。
  2. ^ 支線分岐駅である品川駅は含まない。
  3. ^ 登記上旅客併設駅である貨物駅(東京貨物ターミナル駅)を計上。支線分岐駅である浜松町駅は含まない。
  4. ^ 東海道本線と接続する東京駅、中央本線と接続する神田駅は含まない。
  5. ^ 支線分岐駅である日暮里駅と赤羽駅は含まない。
  6. ^ 支線分岐駅である赤羽駅は含まない。
  7. ^ 山手線と接続する池袋駅、東北本線と接続する赤羽駅は含まない。
  8. ^ 東海道本線と接続する品川駅、中央本線と接続する代々木駅、東北本線と接続する田端駅は含まない。
  9. ^ 山手線と接続する新宿駅は含まない。
  10. ^ a b 東海道本線と接続する東京駅は含まない。
  11. ^ 秋葉原駅は東北本線、御茶ノ水駅は中央本線の駅として計上され、途中駅も存在しない。
  12. ^ 金町駅は常磐線の駅として計上される。
  13. ^ 東北本線と接続する日暮里駅は含まない。
  14. ^ 登記上旅客併設駅である貨物駅(隅田川駅)を計上。支線分岐駅である三河島駅と南千住駅は含まない。
  15. ^ 支線分岐駅である三河島駅、東北本線と接続する田端駅ともに含まず、途中駅も存在しない。
  16. ^ 南流山駅のみ。常磐線と接続する新松戸駅は含まない。
  17. ^ 支線分岐駅である南流山駅、常磐線と接続する北小金駅ともに含まず、途中駅も存在しない。
  18. ^ 支線分岐駅である南流山駅、常磐線と接続する馬橋駅ともに含まず、途中駅も存在しない。
  19. ^ 我孫子駅は常磐線の駅として計上される。

なお、日本国有鉄道(国鉄)時代の管轄は次のとおりであった。

  • 東京南鉄道管理局
    • 東海道本線(現・JR東日本管内全線及び丹那トンネル
    • 東北本線(東京駅 - 神田駅)
    • 山手線(品川駅 - 大崎駅)
    • 総武本線(東京駅 - 馬喰町駅)
  • 東京北鉄道管理局
    • 東北本線(神田駅 - 白河駅、ただし神田駅構内は除く)
    • 総武本線(御茶ノ水駅 - 秋葉原駅、ただし御茶ノ水駅構内は除く)
    • 山手線(池袋駅 - 田端駅)
    • 赤羽線(全線)
    • 埼京線(全線)
    • 武蔵野線(新鶴見信号場 - 新松戸駅)
    • 常磐線(現・首都圏本部管内全線)
  • 東京西鉄道管理局
    • 中央本線(神田駅 - 小淵沢駅、ただし神田駅構内は除く)
    • 山手線(大崎駅 - 池袋駅、ただし両駅構内は除く)

(営業)統括センター[編集]

東京地区[編集]

  • 東京営業統括センター(東京駅、八丁堀駅(委)、越中島駅(委))[10]
  • 御茶ノ水営業統括センター(御茶ノ水駅、神田駅、水道橋駅、市ヶ谷駅、秋葉原駅(委)、飯田橋駅(委)、新日本橋駅(委)、馬喰町駅(委))[11]
  • 新橋営業統括センター(新橋駅浜松町駅有楽町駅(委))[12]
  • 品川営業統括センター(品川駅、田町駅高輪ゲートウェイ駅(委)、大井町駅(委)、西大井駅(委))[12]
  • 大田営業統括センター(蒲田駅、大森駅)[11]

上野地区[編集]

  • 上野営業統括センター(上野駅、御徒町駅(委)、鶯谷駅(委))[10]
  • 田端統括センター(田端駅、尾久駅、日暮里駅、王子駅、旧田端運転所、西日暮里駅(委)、上中里駅(委))[11]
  • 赤羽営業統括センター(赤羽駅、十条駅東十条駅、北赤羽駅(委)、浮間舟渡駅(委))[12]
  • 北千住営業統括センター(北千住駅、三河島駅、金町駅、南千住駅(委)、亀有駅(委))[11]
  • 松戸営業統括センター(松戸駅、新松戸駅、北松戸駅(委)、馬橋駅(委)、北小金駅(委)、南流山駅(委))[12]
  • 柏営業統括センター(柏駅、我孫子駅、取手駅、南柏駅(委)、北柏駅(委)、天王台駅(委))[11]

新宿地区[編集]

 ※(委)…委託駅

  • 地区指導センターは2022年7月1日をもって廃止され、営業統括センターにその機能が継承されている[13][14]

車両基地[編集]

東京地区[編集]

上野地区[編集]

新宿地区[編集]

乗務員区所[編集]

運転士[編集]

車掌[編集]

運転士・車掌[編集]

設備保全区所[編集]

保線関係区所[編集]

  • 東京保線設備技術センター
  • 上野保線技術センター
    • 上野派出
  • 新橋保線技術センター
  • 品川保線技術センター
  • 新宿保線技術センター
  • 金町保線技術センター
  • 我孫子保線技術センター

電気関係区所[編集]

  • 東京電車線技術センター
  • 東京配電技術センター
  • 東京変電技術センター
  • 我孫子電力技術センター
  • 山手電力工事区
  • 東京信号通信設備技術センター
  • 品川信号技術センター

その他の区所[編集]

  • 東京レールセンター
  • 東京土木設備技術センター
  • 新宿建築技術センター
  • 東京機械フィールドセンター
  • 新宿機械フィールドセンター
  • 東京耐震補強工事区

東京鉄道少年団事務局[編集]

東京鉄道少年団事務局所在地

乗車人員ベスト20[編集]

2022年度、首都圏本部管内で一日平均の乗車人員が多かった20駅は下記の通り[15]

順位 駅名 一日平均
乗車人員
順位 駅名 一日平均
乗車人員
1 新宿駅 602,558人 11 中野駅 119,846人
2 池袋駅 458,791人 12 大崎駅 118,489人
3 東京駅 346,658人 13 有楽町駅 116,738人
4 渋谷駅 292,631人 14 蒲田駅 113,646人
5 品川駅 248,650人 15 浜松町駅 112,867人
6 新橋駅 193,244人 16 恵比寿駅 112,602人
7 秋葉原駅 190,506人 17 田町駅 109,296人
8 北千住駅 183,824人 18 柏駅 108,820人
9 高田馬場駅 167,265人 19 五反田駅 102,487人
10 上野駅 147,777人 20 日暮里駅 92,784人

その他[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 川崎駅との間で都県境をまたぐ東海道本線六郷川橋梁の東京側堤防上に、横浜支社との境界がある。
  2. ^ 現在は浜松町駅への貨物列車の乗り入れもないため、事実上、東京貨物ターミナル駅のみの飛び地区間となっている。
  3. ^ 武蔵小杉駅との間で都県境をまたぐ品鶴線多摩川橋梁の横浜側堤防上に、横浜支社との境界がある。
  4. ^ 川口駅との間の荒川の橋梁の埼玉側の堤防上(東京駅起点15.1 km地点)に大宮支社との境界がある。
  5. ^ 戸田公園駅との間の荒川をまたぐ付近(東京駅起点17.7 km地点)に大宮支社との境界がある。
  6. ^ 吉祥寺駅との間の杉並区武蔵野市の市区境付近に八王子支社との境界がある。
  7. ^ このほか、越中島支線越中島貨物駅は登記上千葉支社管内に含まれるが、施設の一部(東京レールセンターなど)は首都圏本部所管である。
  8. ^ 錦糸町駅との間の、東京方の地下区間(総武トンネル)の入口の手前に千葉支社との境界がある。
  9. ^ 浅草橋駅との間の、御茶ノ水駅起点1.5 km地点に千葉支社との境界がある。
  10. ^ 新小岩信号場駅起点6 kmポストから金町駅寄りの600 mのみ首都圏本部管内で、残りの区間は千葉支社管内。
  11. ^ 綾瀬駅構内は東京地下鉄(東京メトロ)の管轄であるが、共同使用駅の扱いとしてJR東日本首都圏本部管内の駅としても計上される。
  12. ^ 藤代駅との間の、茨城県立藤代高等学校南西付近(日暮里駅起点39.9 km地点)に水戸支社との境界がある。
  13. ^ 潮見駅との間の、地下区間(新東京トンネル)から地上に出る手前付近に千葉支社との境界がある。
  14. ^ 三郷駅との間の江戸川に架かる鉄橋の埼玉側堤防上に大宮支社との境界がある。
  15. ^ 新八柱駅との間の金谷寺付近(新鶴見信号場起点83.7 km地点)に千葉支社との境界がある。
  16. ^ 常磐線天王台駅南方付近(佐倉駅起点43.0 km地点)まで首都圏本部管内。残りは千葉支社管内。

出典[編集]

  1. ^ a b c d e 交友社『鉄道ファン』1994年8月号RAIL NEWS p.179。
  2. ^ 英語版組織図”. JR東日本 (2022年10月1日時点). 2022年11月29日閲覧。
  3. ^ a b サステナブルなJR東日本グループを創るための組織の改正について”. 東日本旅客鉄道. 2022年11月6日閲覧。
  4. ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '91年版』ジェー・アール・アール、1991年8月1日、191頁。ISBN 4-88283-112-0 
  5. ^ 組織の改正について - 東日本旅客鉄道 2019年2月5日
  6. ^ JR渋谷駅などのスタンプ刷新 家紋に着想、スクランブル交差点モチーフなどもシブヤ経済新聞(2020年7月8日)2020年8月18日閲覧
  7. ^ NO.288 「変革2027」の実現に向けた組織の再編について.pdf
  8. ^ “JR東日本が6月以降に組織改正…東京に「首都圏本部」の名が復活”. レスポンス. (2022年4月19日). https://s.response.jp/article/2022/04/19/356452.html 2022年6月17日閲覧。 
  9. ^ 第34回定時株主総会招集ご通知 - 事業報告 (PDF) p.43 - 東日本旅客鉄道 2021年6月7日閲覧。
  10. ^ a b c d ジェー・アール・アール編『JR気動客車編成表』 2023巻、交通新聞社、2023年6月15日、158頁。ISBN 978-4-330-02623-7 
  11. ^ a b c d e f g JREU TOKYO 業務部速報 発行:JR東労組東京地本 業務部 2023.3.16 №045”. JR東労組東京地本. 2023年7月23日閲覧。
  12. ^ a b c d e ジェー・アール・アール編『JR気動客車編成表』 2023巻、交通新聞社、2023年6月15日、163頁。ISBN 978-4-330-02623-7 
  13. ^ TOKYO MAILNEWS No.145「東京支社の現業機関における柔軟な働き方の実現について」提案を受ける! - JR東日本輸送サービス労働組合 東京地方本部
  14. ^ 交通新聞 電子版|JR東日本東京支社 「営業統括センター」を開所 中野・新宿など4カ所”. news.kotsu.co.jp. 2023年8月22日閲覧。
  15. ^ 各駅の乗車人員 2022年度 ベスト100|企業サイト:JR東日本”. JR東日本:東日本旅客鉄道株式会社. 2023年9月4日閲覧。

外部リンク[編集]