上皇

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上皇(じょうこう)とは、東アジアにおいて、退位した皇帝または天皇を指す語。

  1. 中国朝鮮またはベトナムにおいて、退位した皇帝を指す「太上皇帝」または「太上皇」の略称
  2. 日本において、歴史上譲位した天皇の尊称として律令に定められた「太上天皇」の略称。
  3. 天皇の退位等に関する皇室典範特例法(退位特例法)の規定により退位した天皇に与えられる称号。本項ではこれについて解説する。
  4. 2016年8月8日、今上天皇(明仁)が「おことば」で退位を表明したことにより制定された天皇の退位等に関する皇室典範特例法(退位特例法)の規定により、退位された今上天皇にのみ与えられる称号。「上皇 (2019年)」を参照。

概要[編集]

退位特例法に基づく「上皇」になることが予定されている今上明仁天皇(2016年撮影)
天皇の退位等に関する皇室典範特例法第三条
前条の規定により退位した天皇は、上皇とする。
上皇の敬称は、陛下とする。
上皇の身分に関する事項の登録、喪儀及び陵墓については、天皇の例による。
上皇に関しては、前二項に規定する事項を除き、皇室典範(第2条、第28条第2項及び第3項並びに第30条第2項を除く。)に定める事項については、皇族の例による。

敬称は退位前と同様に「陛下」とし、喪儀及び陵墓の格式については天皇と同様としている。

その他の事項については皇族の例に倣うとしているが、皇位継承権や皇室会議の議員就任権は認められていないなど、一般の皇族とは差が設けられている。

「上皇」号決定までの経緯[編集]

退位特例法の法案化の過程での議論の中で、退位した天皇と、当今の天皇がいずれも「天皇」を称することにより権威が二元化し、当今の天皇の権威を脅かし、政情の不安定化を招いてきた過去の歴史的教訓を踏まえ、同法第3条第1項に「退位した天皇は、上皇とする」と規定しており[1]、この規定により、今上天皇の退位後の称号は「太上天皇」ではなく「上皇」が正式なものとなる。ただし、退位した天皇の呼称、および国民に馴染みやすい呼称として選定されており、その語源が太上天皇の略であるとは言うまでもない。

脚注[編集]

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注釈

出典

  1. ^ 天皇の退位等に関する皇室典範特例法(全文)、付帯決議(全文) 産経新聞社、2017年6月9日(2017年6月10日閲覧)。

関連項目[編集]