上原彩子 (ピアニスト)

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上原 彩子
生誕 (1980-07-30) 1980年7月30日(43歳)
出身地 日本の旗 日本香川県高松市
岐阜県各務原市育ち)
ジャンル クラシック
職業 演奏家
担当楽器 ピアノ
事務所 ジャパン・アーツ
公式サイト 上原彩子ホームページ

上原 彩子(うえはら あやこ、1980年7月30日 - )は、日本クラシック音楽ピアニスト

略歴[編集]

香川県高松市出身、岐阜県各務原市育ち。各務原市立那加中学校岐阜県立各務原西高等学校[1]卒業。

ヤマハ音楽教室の「幼児科」に在籍後「ジュニア専門コース」へ進み、ジュニアオリジナルコンサートで頭角を現した後1990年よりヤマハマスタークラス[2]に入会。ピアノを江口文子浦壁信二ヴェラ・ゴルノスタエヴァに師事。幼少時から数々のコンクールで受賞を果たし、1998年ロシアモスクワで行われた「第11回チャイコフスキー国際コンクール」のピアノ部門で、最年少セミ・ファイナリストとなり注目された。そして、2002年の第12回チャイコフスキー国際コンクールピアノ部門にて日本人として初めて、かつ女性として世界で初めての優勝を果たし、クラシック音楽界のみならず各方面で話題を呼んだ。

日本海外音楽大学を卒業せず[3]、日本人ピアニストとして国際音楽コンクール世界連盟に登録したコンクールを制した異色の経歴である[注釈 1]。以後、世界各地の著名なオーケストラとの共演を重ねた。日本人ピアニストとして初めてEMIクラシックスとレコード契約を結んでいたが、のちにキングレコードに移籍した。日本国内はもとより世界各地の音楽祭、リサイタルの他、ロストロポーヴィチヤノフスキクリスチャン・ヤルヴィ小林研一郎小松一彦飯森範親大友直人小澤征爾他の指揮のもと、オーケストラのソリストとしての共演も多い。

2005年10月にピアノ調律師の斎藤孝史と結婚し[4]、現在は東京芸術大学の准教授である[5]

受賞歴[編集]

活動[編集]

出演[編集]

テレビ番組[編集]

ディスコグラフィー[編集]

  • Triton - 2002年チャイコフスキー国際コンクール・ライヴ
  • EMI - プロコフィエフ作品集
  • EMI - チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番&ムソルグスキー:展覧会の絵
  • EMI - チャイコフスキー:グランド・ソナタ
  • King Records - 上原彩子のくるみ割り人形
  • King Records - ラフマニノフ:13の前奏曲 作品32
  • King Records - 上原彩子のモーツァルト&チャイコフスキー

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 上原彩子がチャイコフスキー国際コンクールで優勝した時点ではボローニャ・プロセスがヨーロッパ全土で施行されておらず、イタリアのサンタ・チェチーリア音楽院の10年トラディショナルコースを卒業しても、1999年までは大学ではなく専門学校扱いになった。モスクワ音楽院の本科と専科も、2003年から修士と博士相当になった(現在も依然としてヨーロッパより1年短いことが指摘されている)。上原はイタリアの10年トラディショナルコースに限りなく近いヤマハマスタークラス在籍であるため、2002年当時の常識では珍しくない。
  2. ^ 生徒の一人として第7回放送の「リストを弾く」に出演し、「愛の夢 第3番」と「忘れられた円舞曲 第1番」を演奏した。番組内での講師はヴェラ・ゴルノスタエヴァ。 この番組には現在ジャズ・ピアニストとして活動している上原ひろみも出演しており、こちらはシューマンの「幻想小曲集」から「飛翔」「なぜに」を演奏した。

出典[編集]

  1. ^ 岐阜県立各務原西高等学校”. /sakadachibooks.com. さかだちブックス (2016年7月24日). 2022年1月17日閲覧。
  2. ^ ヤマハマスタークラス”. www.yamaha-mf.or.jp. www.yamaha-mf.or.jp. 2022年1月17日閲覧。
  3. ^ ロシアの先生に師事、音大ナシでチャイコフスキーコンクール日本人初優勝!ピアニストの想い (現代ビジネス)”. gendai.ismedia.jp. 現代ビジネス (2022年3月3日). 2022年3月12日閲覧。
  4. ^ ヤマハマスタークラス”. 上原彩子 連載『私が知る、ピアニスト上原彩子』第3回. 上原彩子 連載『私が知る、ピアニスト上原彩子』第3回. 2022年1月17日閲覧。
  5. ^ 早期教育プロジェクト2018”. www.geidai.ac.jp. www.geidai.ac.jp. 2021年2月20日閲覧。
  6. ^ 上原彩子(ピアノ)”. ueharaayako.seesaa.net. ueharaayako.seesaa.net. 2022年1月17日閲覧。
  7. ^ 令和四年度文化庁長官表彰名簿
  8. ^ 上原彩子デビュー20周年2大協奏曲を弾く!”. www.suntory.co.jp. www.suntory.co.jp. 2022年1月17日閲覧。
  9. ^ ピアニスト・上原彩子年月で変わる「音楽に対する欲求”. www.nhk.or.jp. www.nhk.or.jp (2021年11月15日). 2022年1月18日閲覧。

外部リンク[編集]