三菱・デリカスターワゴン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Jump to navigation Jump to search

デリカスターワゴンDELICA STAR WAGON)は、三菱自動車工業(現在はCMC)が生産・販売しているワンボックスカーである。

1979年から2004年までは日本でも販売(国内仕様の生産は1999年で終了)されていた。日本で製造する国外仕様は2013年をもって終了したが、CMC(中華汽車)は継続して生産販売をしている。

デリカシリーズでは、それぞれ2代目と3代目の乗用登録モデルが該当する。

概要[編集]

同社のパジェロと並び、乗用四輪駆動車の先駆け的モデル。多くの日本製ワンボックスカー同様、スターワゴンも基本的には商用車と共通の設計ではあるが、快適装備の追加や見栄えの向上で差別化が図られている。

駆動方式はFR副変速機付きの4WD、エンジン自然吸気ガソリンディーゼルターボが用意されていたが、4D56エンジン搭載車はスペースの都合上インタークーラーが装着できなかったため、Ⅼ系パジェロ中期と同様の85馬力という非常に非力なものであった。しかしながら4WDモデルはクロカンワンボックスという独自のカテゴリーであり、類似の機構をもつ車は数少なかったため [1]デリカスペースギアと同様にアウトドアユーザーから非常に高い支持があった。

歴史[編集]

初代(1979年-1986年)[編集]

2代目デリカの乗用モデル

三菱・デリカスターワゴン(初代)
三菱・エクスプレス SE
オーストラリア向けの三菱・L300で、日本国内のスターワゴン4WDに相当する。
1985 Mitsubishi L300 Express (SD) 4WD van (2009-11-14) 01.jpg
1985 Mitsubishi L300 Express (SD) 4WD van (2009-11-14) 02.jpg
販売期間 1979年6月 - 1986年
乗車定員 8/9/10人
ボディタイプ 4ドアミニバン
エンジン 1.6L/1.8L/2.0L/2.3Lディーゼル
駆動方式 2WD/4WD
変速機 AT/5速MT
全長 3,990mm
全幅 1,690mm
全高 1,800mm
先代 三菱・フォルテ(4WD)
-自動車のスペック表-


2代目(1986年-)[編集]

3代目デリカの乗用モデル

三菱・デリカスターワゴン(2代目)
スターワゴン4WD エクシード エアロルーフ '86.6-'90.8
Mitsubishi Delica Star Wagon 311.JPG
スターワゴン4WD アクティブワールド エアロルーフ '97.11-'99
Mitsubishi Delica Star Wagon 303.JPG
台湾仕様 CMC デリカバン '13
Mitsubishi Delica Van of Parents' Association for Persons with Intellectual Disability, Keelung 20140518.jpg
製造国 日本の旗 日本
販売期間 1986年6月 -
乗車定員 7/8/9/10人
ボディタイプ 4ドアワンボックスワゴン
エンジン 4D56 2.5L 直列4気筒OHCディーゼルターボ
G63B 2.0L 直列4気筒OHC
4G64(MP1) 2.4L 直列4気筒OHC
駆動方式 FR/4WD
最高出力 2.5L 85PS/4,200rpm(70PS/4,200rpm)
2.0L 91PS/5,500rpm
2.4L 115PS/5,000rpm
最大トルク 2.5L 20.0kg・m/2,000rpm(14.6kg・m/2,500rpm)
2.0L 15.4kg・m/3,000rpm
2.4L 18.7kg・m/3,500rpm
変速機 4速AT/5速MT
サスペンション F ダブルウィッシュボーン式トーションバースプリング
R 半楕円リーフスプリング
全長 4,190-4,590mm
全幅 1,690-1,695mm
全高 1,950-2,090mm
ホイールベース 2,235-2,240mm
車両重量 1,230kg-1,860kg
-自動車のスペック表-

標準とロングの2種類のホイールベースに、平屋根のエアロルーフかハイルーフが組み合わされる。ワゴン2WDには、ハイルーフに多くのサンルーフを追加したクリスタルライトルーフを設定、世界初の電動サンシェードも備わる。バンとワゴンの4WDは全高を小型車枠に収める関係でエアロルーフのみ、ワゴン4WDは標準尺のみでのスタート。バンはスライドドアを両側に持つ。

エンジンのラインナップは、2.0Lと2.5L(デリカ初の3ナンバー)ガソリンと、ターボ付き85馬力の4D56型2.5Lディーゼル(バンは従来と同じ1.4Lと1.6Lのガソリン、自然吸気76馬力とターボ付き85馬力の2.5L 4D56型ディーゼル)。

  • 1986年6月 - フルモデルチェンジ。
  • 1988年9月 - マイナーチェンジ。フロントにスリーダイヤマークが付く。4WDディーゼル車にATを追加。
  • 1989年8月 - 一部改良。2.4Lガソリン車を追加。また4WDにもハイルーフとクリスタルライトルーフを設定。以降、このルーフ形状がスターワゴンの販売の中心となる。2WDと4WDエクシードのガソリン車は排気量が2.0Lから2.4Lになり、パワー不足がやや解消された。
  • 1990年9月 - マイナーチェンジ。ヘッドランプのロービームのみ異形プロジェクターに変更し、ガーニッシュも追加されて顔つきが変わった。同時にエクセーヌ生地の内装とカラオケ機能付きオーディオを備えた最上級グレードのスーパーエクシードを追加。セカンドシートはキャプテンシートの7人乗り。
  • 1991年8月 - 一部改良。MTのみの設定だった4WD2.4Lガソリン車にATを追加。また、安全対策として全グレードにサイドインパクトビームやハイマウントストップランプなどが装備される。
  • 1992年8月 - 一部改良。4WDエクシードにアルミホイールを標準装備。バックドアのエンブレムを「MMC」から「MITSUBISHI」に変更。
  • 1994年5月 - 一部改良。初代デリカカーゴの派生車で且つデリカシリーズの乗用モデル系譜では4代目(=本車種の実質上後継)であり、パジェロの最初の派生車であるデリカスペースギア[1]が発売されるが、スターワゴンはグレードは廉価帯のGLXとXのみに縮小して販売を継続(後にシャモニー、アクティブワールド、ジャスパーの特別仕様モデルが追加される)。パワーウインドウスイッチの形状、運転席ヘッドレストの形状を変更、エンブレム類が非装着となる。
  • 1995年8月 - 一部改良。2.5Lターボディーゼルエンジンが「平成6年排出ガス規制」に適合。バリエーションも変更し、4WDのGLXハイルーフ、GLXエアロルーフと2WDのXハイルーフに整理。
  • 1999年 - 日本国内における生産を終了、以降は在庫のみの販売。パジェロの派生車であるデリカスペースギアがその系譜を継いでいる。本車種のベース元であった商用モデルで日本仕様のデリカバンはマツダ製の4代目にフルモデルチェンジ[2]し、以降デリカシリーズの乗用モデル[3]と商用モデル[4]はそれぞれ独立した系譜の末裔を辿ることになる。
  • 2004年 - 日本国内における在庫販売終了。

なお販売当時はRVブームの最中であったため、中古市場ではグリルガードが装着された前〜中期型の個体が圧倒的に多い。


最近の年間販売[編集]

販売
日本
1997 9,394
1998 6,329
1999 1,973
2000 21
2001 2
2002 1
2003 -
2004 1
2005 -

(sources: Facts & Figures 2002, Facts & Figures 2005,Facts & Figures 2006,Mitsubishi Motors website)

名前の由来[編集]

  • デリカ」の語源は、delivery(運ぶ・配達する)+car)の造語であり、
  • スターワゴン」は「みんなに愛されるワゴン車でありたい」という意味合いを込めて名づけられた。
  • 特別仕様である「シャモニー(CHAMONIX)」はフランス・アルプスのリゾート地に由来。

脚注[編集]

  1. ^ 100系ハイエースの前期型がスターワゴンと同様のクロカンワンボックスというジャンルの車であった。
  2. ^ 2011年発売の現行モデルである5代目は日産製に変更。
  3. ^ 4代目であるスペースギアと5代目であるD:5も引き続き自社開発である。
  4. ^ 4代目はマツダ製(ボンゴのOEM)、5代目は日産製(NV200バネットのOEM)となる。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]