三国国境

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シリア・イスラエル・ヨルダンの三国国境(係争中)

三国国境(さんごくこっきょう)とは、3つの国の国境が一点に集まる地点のことである。英語のtripoint(トライポイント)に相当するが、tripointは国境に限定されず、州境・県境などについても言う。3つの県境が集まる地点については三県境を参照。

概説[編集]

世界には約176の三国国境が存在する[1]。「約」としているのは、国境が未確定の箇所があるためである。三国国境は2本の河川の合流点や山頂などであることが多く、三国国境の内の約半分は、水中(川・湖)に位置している。陸上の三国国境の場合、多くの場合は正確な位置に目印や柱が立てられており、その近くにモニュメントが建っていることも多い。

日本のような島国には三国国境が存在しないが、バーレーンシンガポールなどは海上の国境に三国国境を有する。また、ポルトガルデンマークカナダのような、1つの国としか接していない国にも三国国境が存在しない。アメリカ合衆国も三国国境を有していない。ある国に隣接する国が多ければ、それだけ三国国境も多くなる。中華人民共和国には16、ロシアには11-14の三国国境がある。ヨーロッパでは、内陸国であるオーストリアには9つの三国国境がある。特にリヒテンシュタインはオーストリアとスイスに挟まれているため、この3国間には2つの三国国境がある。このような、ある国が2国間に挟まれているために、同一の3国間に2つの三国国境がある例には、他に以下のようなものがある。

アゼルバイジャントルコアルメニアの三国国境と、アゼルバイジャン・トルコ・イランの三国国境の間の距離は10kmと大変短い。ロシア・中華人民共和国・モンゴルの三国国境とロシア・中華人民共和国・カザフスタンの三国国境の間は約40kmである。ザンビアナミビアボツワナおよびザンビア・ボツワナ・ジンバブエの三国国境は約150mしか離れておらず、4つの国境がほぼ一点に集まっている(カズングラを参照)。過去には、4つの国境が完全に一点に集まっていた例(中立モレネなど)もあり、州境などでは現在でも多数の例が存在する。4つ(以上)の境界が集まる地点については四重境界英語版を参照のこと。

通常、出入国管理を受けずに国境を越えるのは違法であり、従って三国国境である点を周回して歩き回るのは違法である。シェンゲン協定によって、出入国管理なしにシェンゲン圏の外に出るのは違法である[2]。しかし、シェンゲン圏内の国境はどこでも自由に越えることができる。三国国境にかかわる国の関係が友好的である場合、観光客が一々出入国管理をせずに三国国境の周りを歩き回れるように、国境検問所を実際の国境から少し離れた所に設置していることが多い。

三国国境の位置の決定[編集]

通常、国境線の正確な位置は、国境に接する国の相互条約によって決定される。そのため、三国国境の位置の決定には、三国間の協定が必要になる。例えば、中華人民共和国・ロシア・モンゴルは、1994年1月27日にウランバートルで調印された三国間の協定によって、2つの三国国境(中国=ロシア国境英語版モンゴル=ロシア国境英語版中国=モンゴル国境英語版が集まる地点)の位置を決定した。東の三国国境は北緯49度50分44秒 東経116度42分50秒 / 北緯49.845625度 東経116.714026度 / 49.845625; 116.714026付近のTarbagan-Dakhと呼ばれる地点で、協定により立てられることが決められた標識とそこへの進入路がGoogle Mapsで確認できる。西の三国国境はタワン・ボグド山英語版の山頂と定められており、特に標識は立てられていない[3]

三国国境の例[編集]

ファールセルベルグ: ドイツオランダベルギーの三国国境。3ヶ国ともシェンゲン圏であるため、往来は自由

以下に著名な三国国境を挙げる。全ての三国国境の一覧は、三国国境の一覧を参照。

以下は過去の三国国境である。

ギャラリー[編集]

関連項目[編集]

出典[編集]

外部リンク[編集]