七大天使
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七大天使(しちだいてんし、ななだいてんし)とは、ユダヤ教およびキリスト教で認められている、最も有力な七体の(広義の)大天使のことである。最も初期のものは第一エノク書において確認されているが、現在でもそれとは別に熱心な崇敬を集めている。
七大天使の構成はミカエル、ガブリエル、ラファエル、ウリエルの四大天使(ウリエルについては異動もある)に三体の天使を加えたものが基本で、その三天使は教派や聖典ごとに異なる。
- 『エノク書』 - ラグエル、ゼラキエル、レミエル
- 『ディオニュシオス文書』 - カマエル、ヨフィエル、ザドキエル
- 教皇グレゴリウス1世時代のカトリック教会 - サマエル、オリフィエル、ザカリエル(※さらにウリエルがアナエルと入れ替わることがある)
- 東方正教会 - セラフィエル、イェグディエル、バラキエル(※さらに「イェレミエル」(ウリエルと同体とされることもある)を加えて八大天使とすることもある)
- コプト正教会 - スリエル、サラティエル、ザダキエル(※さらにウリエルがアニエルと入れ替わる)
その他の聖典などではメタトロン、サンダルフォン、ラジエルといった全く別の天使が入ることもある。
また、東方正教会の七大天使が各曜日に当てられることがある(ミカエル(日曜)、ガブリエル(月曜)、ラファエル(火曜)、ウリエル(水曜)、セアルティエル(木曜)、イェグディエル(金曜)、バラキエル(土曜))。それに倣いオカルトでは太陽と月を含めた太陽系の各惑星に七大天使を当てる場合があるが、どの星にどの天使を当てるのかは処々により一定していない。