ヴィンセント・デヴィータ

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Vincent Theodore DeVita, Jr.
Dr. Vincent T. DeVita, Jr. (Mike Mitchell,1999)
生誕 (1935-03-07) 1935年3月7日(84歳)
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク市ブロンクス区
居住 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
研究分野 腫瘍学
研究機関 アメリカ国立がん研究所イェールがんセンター英語: Yale Cancer Centerイェール大学医学大学院
出身校 ウィリアム・アンド・メアリー大学ジョージ・ワシントン大学
主な業績 がん化学療法の開発。
主な受賞歴 ラスカー・ドゥベーキー臨床医学研究賞(1972)
プロジェクト:人物伝
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The Pier Luigi Nervi International Award for Cancer Research that DeVita received in 1985

ヴィンセント・デヴィータVincent Theodore DeVita, Jr., MD 1935年3月7日 - )はアメリカ合衆国医師腫瘍学におけるパイオニア。元アメリカがん協会 President。イェール大学医学大学院教授。元アメリカ国立がん研究所 director。がん化学療法における研究で知られ、1972年にはAlbert Lasker Clinical Medical Research Awardを受賞した[1]

略歴[編集]

アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク市ブロンクス区にて生まれる[2]1957年ウィリアム・アンド・メアリー大学にて学士(理学)(Bachelor of Science)を取得、1961年ジョージ・ワシントン大学にて博士(医学)(Doctor of Medicine)を取得した[3]

アメリカ国立がん研究所(NCI)に勤務し、1980年にはNCIおよび国家癌プログラム(National Cancer Program)のdirector に任命され[4]、1988年まで務めた。

1993年から2003年まではイェールがんセンター英語: Yale Cancer CenterにてDirector をつとめた。現在はイェールがんセンター諮問委員会の委員長であり、イェール大学医学大学院の内科学及び疫学公衆衛生学の教授を務めている。

数多くの学術誌にて編集委員を務めており、また450以上の論文の著者・共著者である。 Cancer: Principles and Practice of Oncology の編集者の一人で有ることやThe Cancer Journalのeditor-in-chief[5]で有ることでも知られる。

2015年のケン・バーンズの作成したPBSドキュメンタリーCancer (ドキュメンタリー)英語: Cancer (film) に参加している。

NCI[編集]

NCIでは、ホジキンリンパ腫等に対する根治的化学療法のための多剤併用化学療法の開発に尽力した。1964年にMOPP療法英語: MOPP (chemotherapy)として知られる4剤併用化学療法を同僚とともに開発、当時ほぼ0%であった進行期ホジキンリンパ腫の治癒率を70%にまで上昇させた[6][7]。この業績を評され、1972年にはAlbert Lasker Clinical Medical Research Awardを受賞している[1]

さらに、en:George Canellosと共同で、CMF療法英語: CMF (chemotherapy)と呼ばれる化学療法のレジメンを開発した。乳がん術後化学療法としてこのCMF療法を用いることで、手術単独では27か月後に24.0%であった再発率が5.3%にまで低下した[8]乳がんの術後補助療法として、第一世代の標準治療薬となった[9]のみならず、心機能障害がある場合などには現在でもこのCMF療法が用いられる[10][11]

受賞歴[編集]

著作[編集]

  • Vincent T. DeVita, Jr., Theodore S. Lawrence, Steven A. Rosenberg, ed (2011). Cancer : principles & practice of oncology : primer of the molecular biology of cancer. associate scientific advisors, Robert A. Weinberg, Ronald A. DePinho. Wolters Kluwer/Lippincott Williams & Wilkins. ISBN 9784895927222. NCID BB06245522. 

画像[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c Albert Lasker Clinical Medical Research Award”. ラスカー財団. 2015年5月31日閲覧。
  2. ^ Who's who in Frontiers of Science and Technology
  3. ^ (12 June 2007) Vincent T. DeVita, Jr., MD Honored by ASCO, Webwire (press release), Retrieved October 28, 2010
  4. ^ Greenberg, Daniel S. A Conversation with Vincent T. DeVita, Jr., M.D., The New England Journal of Medicine, 1980; 303:1014-1016, Retrieved October 28, 2010
  5. ^ The Cancer Journal”. ウォルターズ・クルワー・ヘルス. 2015年5月31日閲覧。
  6. ^ Oncology Luminaries: Dr. Vincent T. DeVita”. 2015年5月31日閲覧。
  7. ^ George P. Canellos,Saul A. Rosenberg, Jonathan W. Friedberg, T. Andrew Lister, Vincent T. DeVita (2014-01-20). “Treatment of Hodgkin lymphoma: a 50-year perspective.”. Journal of clinical oncology (American Society of Clinical Oncology) 32 (3): 163-168. doi:10.1200/JCO.2013.53.1194. ISSN 0732-183X. PMID 24441526. 
  8. ^ Gianni Bonadonna, Ercole Brusamolino, Pinuccia Valagussa, Anna Rossi, Luisa Brugnatelli, Cristina Brambilla, Mario De Lena, Gabriele Tancini, Emilio Bajetta, Renato Musumeci, Umberto Veronesi (1976-02-19). “Combination Chemotherapy as an Adjuvant Treatment in Operable Breast Cancer”. The New England Journal of Medicine (Boston: Massachusetts Medical Society) 294 (8): 4-5-410. doi:10.1056/NEJM197602192940801. ISSN 0028-4793. 
  9. ^ 渡辺亨. “Q1 乳癌に対する術後化学療法はどのように変わってきたのですか?”. コンセンサス癌治療. へるす出版. 2015年6月19日閲覧。
  10. ^ 中野絵里子 (2013年10月7日). “第III章 各種がんの治療 3.乳がん”. がん診療UP TO DATE. 日経BP. 2015年5月31日閲覧。
  11. ^ 癌化学療法名:乳癌CMF療(シクロホスファミド内服)”. 東北大学病院 (2008年3月26日). 2015年5月31日閲覧。
  12. ^ Vincent T. DeVita, Jr., MD Honored by ASCO”. イェール大学 (2007年6月11日). 2015年5月31日閲覧。