ヴィルヘルム・マイスターの修業時代
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『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』(ヴィルヘルム・マイスターのしゅうぎょうじだい、Wilhelm Meisters Lehrjahre)は、ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテにより書かれた教養小説の古典的な作品。1796年に発表され、発展的な教養小説の範となった作品である。
この作品は8巻からなり、第1巻から第5巻は、内容的にはゲーテの存命時には未発表の断片からなるもので、「ヴィルヘルム・マイスターの演劇的使命」(Wilhelm Meisters theatralische Sendung)と題されていたものである。両テキストの比較では、若干の表現、つまり字句の相違が見られるに留まっている。
あらすじ[編集]
- 第1巻-第5巻: 主人公ヴィルヘルム・マイスターは、演劇人になろうとするが、注目すべき成果にもかかわらず挫折する。
- 第6巻: 次に、若く、敬虔な孤児院の女性が、実に美しい心を持ち、宗教と対置するものの、結局、成熟した女性として自分の信仰を育んでいくようになる。
- 第7巻と第8巻: ヴィルヘルムは、自分にとって世界のすべてかとも思われた舞台を捨て、最後にフリーメイソンを見つけ、そこで社会的な改革を成し遂げたいと願う。
影響[編集]
『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』は発表と同時に圧倒的な支持をもって読者に迎えられた。フリードリヒ・シュレーゲルは、近代の三大所産として「フランス革命、フィヒテの知識学、ヴィルヘルム・マイスター」を挙げている。また教養小説(ビルドゥングスロマン)という形式も含めて、この小説は若い作家たちに小説の規範として受け取られた。ヴィルヘルム・マイスターを意識して書かれた小説には、ノヴァーリスの『青い花』などがある。
また、本作に収められた詩には多くの作曲家が曲を付けた。特に、「涙と共にパンを食べた事の無い者は "Wer nie sein Brot mit Tränen aß"」(第2巻第13章)、「君よ知るや南の国 "Kennst du das Land, wo die Zitronen blühn"」(第3巻第1章)、「ただ憧れを知る者だけが "Nur wer die Sehnsucht kennt"」(第4巻第11章)などが知られている。
日本語訳[編集]
- 『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』
- 『ヴィルヘルム・マイスターの遍歴時代』
関連項目[編集]
- ミニョン(本作のエピソードを基にしたアンブロワーズ・トマのオペラ作品)
- ミニョンのためのレクイエム(本作の一節をテクストにしたロベルト・シューマンの楽曲)