ヴィリ (漫画)

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ヴィリ』は、山岸凉子による日本漫画メディアファクトリーの雑誌『ダ・ヴィンチ』にて、2006年から2007年にかけて8回にわたって連載された。同誌で連載されていた「舞姫 テレプシコーラ」の第一部から第二部への移行期のつなぎの作品として連載された。

タイトルにもなっているヴィリとは、結婚直前に亡くなった女性(それもたいていは処女とされる)が精霊(日本人的感覚で言えば幽霊に近い)になったもの。バレエ「ジゼル」に登場し、一般にはウィリーと呼ばれる。

あらすじ[編集]

東山礼奈は、親から受け継いだバレエ団を運営しており、自身ももはや若くはないが天才的な美貌のバレリーナである。しばらく表舞台からは遠ざかっていたが、本公演にも匹敵する発表会として「ジゼル」全幕の上演を企画、久々に自らタイトルロールを踊るのを機に本格的な舞台復帰を決意する。パトロンとなったIT起業家の高遠は自分に気があると信じて疑わず、公私ともに充実した日々を送っていた。そんな礼奈の懸念は、バレエへの情熱が感じられず、摂食障害気味の上怪我をしたりする実娘・舞の事と、一度は東山バレエ団を出てドイツのカンパニーに移籍していたが、日本に戻ってきた真美を再び受け入れてしまったことであった。礼奈はそんな雑念をも振り払い順調にレッスンを進めていく。

公演も近づいてきたある日、高遠から食事に招かれた礼奈は彼からの正式なプロポーズを期待する。しかし、彼から告げられたのは、事もあろうに娘・舞とのショッキングな関係だった。礼奈はあまりの打撃に「ジゼル」を踊る事が出来なくなってしまう。自分にはバレエが全てだと信じて生きてきた礼奈。自己しか愛せない愚かな自分の姿。混乱したまま本番の劇場の下見に出向いた礼奈は、何かに誘われるように舞台の奈落に転落してしまう……。