ヴイックス メディケイテッド ドロップ

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ヴイックス メディケイテッド ドロップ: Vicks Vapodrops)は、のどの炎症を緩和するドロップタイプののど薬である。日本の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律では指定医薬部外品に分類されている。

ヴイックス メディケイテッド ドロップの現在の発売元は日本では大正製薬、それ以外の地域ではP&Gである。

概要[編集]

一般的には、のどのイガイガ感を具現化した「エヘン虫」が登場するテレビCMで知られている。エヘン虫はP&Gに発売元が変更した直後に一時消えていたが、1990年代半ば頃に復活している。

大正製薬に譲渡された後もエヘン虫は引き継がれているが、日本ヴィックス社時代やP&G社時代と違いデザインが変化した。

キャッチフレーズは日本ヴィックス社時代とP&G社時代は「のどの薬 ヴイックスドロップ」、大正製薬に譲渡された後は「のどに ヴイックス」である。

CM[編集]

現在[編集]

2015年10月から、多部未華子がCMキャラクターに起用されている[1]

過去[編集]

日本ヴィックス時代[編集]

1960年代[編集]

小鳥が登場するアニメーションCMが放映され、「♪くりくり三角小さなドロップ」のフレーズで有名な『ヴイックス』というCMソングも存在した(歌・楠トシエ)。

1970年代前半[編集]

ジャングルの中でターザンが綱渡りで滑り降りながら、大声で雄叫びをあげたり、森の中に雄叫びをあげている途中で声を嗄らしてしまう。途中で「喉は大事にしなくちゃ。のどにヴィックス、さわやかです。」というナレーションが入る。キャッチコピーは「のどにさわやか、ヴィックス」だった。当時は丸い缶ケースに入っていた。

1970年代後半[編集]

公衆電話で会話をする女性、朝の通学に出る直前の男子学生(夏服編もあった。)、バスガイドが喉の不快感を訴え、途中で「おやおやエヘン虫にやられましたね?そう、だからのどがいがらっぽいのです。」というナレーションと同時に喉の中のエヘン虫が登場し、製品特徴が表れる。その後、主人公がヴィックスを服用すると、「ほーら、エヘン虫もタジタジですね」というナレーションが入り、喉の不快感をイメージした「エヘン虫」を退治したというストーリー設定だった。キャッチコピーは「喉を滑らかにクールな気持ちにする喉の薬、ヴィックスドロップ」だった。

1980年~1983年[編集]

1980年初頭には、会社員、主婦、タクシードライバー、女学生の放送部員、花屋の店主、チアガールがエヘン虫の不快感を訴え「いつでも、どこでも、エヘン虫にはヴィックスドロップ、薬用成分の働きでエヘン虫もタジタジ」というキャッチコピーだった。他にも、スーツ男性、テニスの女性、着物の女性、車を運転している男性、日曜大工をしている男性、デート中のカップル、合唱する前の女学生頃バージョンや、婦人警官、ボード部のキャプテン、梯子乗りバージョンのCMがあった。1982年頃にはパッケージを一新し、キャディ、八百屋の店主、タレント養成所の訓練生バージョンのCMも放映された。

1983年には、幼稚園に子供を送った直後の母親が喉の不快を感じ、喉の不快を訴え、そのママ友が普通の飴で気を晴らそうと催促させるが、母親が「ありがとう。でも、エヘン虫には、これじゃなきゃだめなの」とヴィックスドロップを取り出し、製品の特徴が下スクロールに降りながら退治する設定だった。そして、退治した後には、母親が娘のバッグを渡すのを忘れるオチで終わる。キャッチコピーは「のどによく効く、ヴィックスドロップ」だった。また、「薬局・薬店でお求めください」というテロップも流れるようになった。他にも、寝台列車編があった。

1984年2月~1987年8月[編集]

メインキャラクターに石坂浩二を起用し、他に木野花もたいまさこなどがCMに出演していた。石坂が医者役に扮して、木野やもたいなどが扮する女性患者の相談に乗る役を演じるCMが放映されていた。1985年には、ワイルドチェリー味が新発売し、パッケージを一部刷新している。

1987年10月~1988年4月[編集]

丸の内のバス停で待ち伏せしている女性と、とある京王線内の駅の売店で買い物する男性が喉の不快を訴えると思いきや「エヘン虫のバカ!」の愚痴を吐くと、男女の混合コーラス隊が「バーカ!バーカ!エヘン虫!バーカ!バーカ!エヘン虫!」とアイネ・クライネ・ナハトムジークの替え歌を高らかに熱唱する。すると、男女が「これで治そう」とヴィックスドロップを手にする、というCMだった。キャッチコピーは「エヘン虫には、ノドの薬ヴィックスドロップ」だった。

P&G時代[編集]

1988年~1993年[編集]

喉の痛みと戦うビジネスマンの様子を描いたCMが放映されていた。

1994年~1995年[編集]

ヴィックス メディケイテッドドロップ」と商品名を変更し、パッケージも一新してリニューアル。リニューアルした当時は、エヘン虫は登場しなかった。結婚式場で男性がスピーチの途中やニュースのレポートの最中にいがらっぽくなると、「ヴィックスレベル」と発覚するCMだった。キャッチコピーは「ヴィックスレベルののどに」だった。

1996年~1997年[編集]

エヘン虫が20年振りに再登場し、メインキャラクターに吉村作治を起用した。

吉村が砂漠でエヘン虫の化石を発見し、助手がお湯をかけると復活して、日本全国にエヘン虫を感染してしまうストーリー展開になる設定。この後、吉村がエヘン虫評論家として、小林完吾がニュースキャスターを務めている架空のニュース番組に出演し、「エヘン虫には、いろいろあるんですね?」「これらには、細菌が絡むことが多いんですよ」と重大な事実を語る。すると、アシスタントが「なにか、いい対策は?」と尋ねると、吉村が「殺菌成分が入った薬ですよ」と答える。最後に「エヘン虫もタジタジ。ヴィックスドロップ」という小林のナレーションが入る。このフレーズは、一部の過去のフレーズを復活させている。

大正製薬時代[編集]

2006年[編集]

メインキャラクターに柳沢慎吾を起用していた。柳沢が刑事役に扮して、女性被疑者に問い質すCMが放映されていた。

製品ラインアップ[編集]

  • 1箱50個入り(レモン・オレンジ・レギュラー・チェリー・ウメ)
  • 1箱25個入り(グレープフルーツ・グリーンアップル・ハニーレモン)
  • 1箱20個入り(レモン・オレンジ・レギュラー・チェリー・ウメ・ブルーミント)
  • 1箱10個入り(レモン・オレンジ)

通常はドラッグストアまたは薬局・薬店で購入できるが、1箱10個入りは駅売店・コンビニ等で購入できる。また、2010年9月発売の「グレープフルーツ」はシリーズ初のシュガーレスタイプである。2013年6月発売の「ブルーミント」は「ヴイックス」ブランド初の風味である。

2014年8月には「シュガーレス グレープフルーツ」がリニューアルし、従来の1箱20個入りから1箱25個入りに増量。併せて、シュガーレスタイプの新フレーバーとして、「グリーンアップル」と「ハニーレモン」を追加発売し、フレーバーは9種類となった。

効能・効果[編集]

ドロップの中に入っているうがい薬と同じ有効成分のCPC(セチルピリジニウム塩化物水和物)がのどや口腔内を殺菌・消毒する効果がある。

そのため、以下の効果が得られる。

  • のどの炎症による声がれ・のどのあれ・のどの不快感・のどの痛み・のどのはれを緩和
  • 口腔内の殺菌・消毒、口臭の除去

日本での販路[編集]

当初はヴイックスの販売代理店である阪急共栄物産阪急電鉄系の物産会社)が発売した後、分離・独立した日本ヴィックスより「ヴイックス コフドロップ」という商品名で販売されていたが、同社は1985年P&Gの傘下に入り、1988年にプロクター・アンド・ギャンブル・ヘルスケアに社名変更した。

その後、2002年に塗布風邪薬のヴイックスヴェポラッブとともに大正製薬に事業譲渡された。

現在、大正製薬では「ヴイックス メディケイテッド ドロップ」という商品名で販売している。

脚注[編集]

  1. ^ 多部未華子、“森の音楽家”に扮し歌声&演奏披露”. ORICON STYLE (2015年9月28日). 2015年9月28日閲覧。

外部リンク[編集]