ヴァーミリオン (ゲーム)

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ヴァーミリオン
ジャンル アクションRPG
対応機種 メガドライブ
開発元 SEGA-AM2
発売元 セガ
ディレクター 浜垣博志
デザイナー 浜垣博志
岡安啓司
木村智治
シナリオ 岡安啓司
プログラマー 木村智治
音楽 川口博史
高木保浩
人数 1人
メディア 5メガビットロムカセット[1]
発売日 日本 198912161989年12月16日
アメリカ合衆国 199101281991年1月28日
ヨーロッパ 199104221991年4月22日
対象年齢 日本 CEROA(全年齢対象)
アメリカ合衆国 ESRBE(6歳以上)
ヨーロッパ PEGI7
ニュージーランドの旗OFLC:PG
コンテンツ
アイコン
アメリカ合衆国 Mild Fantasy Violence
ヨーロッパ Sword of Vermilion
その他 型式:日本 G-5502
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ヴァーミリオン』は、セガ(後のセガゲームス)から発売されたゲームソフト。ジャンルはアクションロールプレイングゲーム。メガドライブ用ゲームソフトとして1989年に発売された。開発はSEGA-AM2が行っており、体感ゲーム開発陣によるロールプレイングゲームとして話題となった。日本国外では『Sword of Vermilion』のタイトルで発売された。

概要[編集]

マップの移動は『ウィザードリィ』(1981年)に代表される3Dダンジョンシステム。屋内、屋外ともに3D画面で表現されるが、街の中は鳥瞰図で表現される。戦闘時も鳥瞰図視点となり、武器、魔法を活用した、アクション性を持ったものとなっている。なお、パーティー制ではなく、ゲームは主人公一人で進行していく[2]

ゲーム内容[編集]

戦闘システム[編集]

前述の通り、鳥瞰視点のアクションゲームである。フィールドで敵と遭遇すると戦闘画面に切り替わる。剣を振るボタンと魔法攻撃のボタンを駆使して戦う。但し、通常攻撃は武器を装備していないと、魔法は魔法書を装備していないと使用はできない。魔法は様々な軌道を描き敵を攻撃する。なお、魔法は攻撃用だけではなく、ヒットポイントの回復などの補助魔法も存在する[3]。画面左右の端まで移動すると逃走扱いとなる。

ボス戦[編集]

ボスとの戦闘に限り、真横視点の戦闘画面となる。この状態では主人公は前進、後退、しゃがむ、攻撃のみが行える。魔法は使用不可。通常戦闘と異なり、間合いと攻撃のタイミングが重要となる。

ストーリー[編集]

スタッツ村に住む主人公は、父の臨終の際に、自分は実の息子ではなく、アーネスト国に滅ぼされたフョードル国の王子であったことを告げられる。主人公は王家に代々受け継がれた指輪を携え、アーネスト国打倒という二人の父の遺志を継ぎ、冒険を始める[4]

登場人物[編集]

主要人物[編集]

主人公(名前はプレイヤーが設定する)
スタッツ村で育った青年だが、その正体はフョードル国王リラダン五世の息子。幼き日に故郷が攻め滅ぼされ、シャトリアンに連れられて城からスタッツ村に辿り着いた。以来、18年間シャトリアンの息子として何も知らずに平穏に暮らしていたが、今際の際のシャトリアンに真実を告げられ、指輪を集める冒険の旅に出る。ボス戦ではプレートアーマーを着込み、ボスモンスターとの一騎打ちに臨む。
ストーリー中は基本的に台詞は無いが、エンディングと特定のアイテムを使った時に喋る事がある。
シャトリアン
主人公の養父。リラダン五世の家臣であるテンプル・ヴァーミリオンの一人。フョードル陥落の際、リラダン五世より幼き主人公と「知識の指輪」を託され、城から落ちのびた。主人公の事は実の息子のように育てていたが、死期を悟り、全てを打ち明けて息を引き取る。死後も主人公を見守っており、戦闘で敗北する度に主人公を教会に送り届ける。あるイベントを起こすと「そんな子に育てた覚えはない!」と激怒し、主人公のレベルを1まで下げてしまう。
リラダン五世
フョードル国の王で主人公の実父であり、「知識」のセント・ヴァーミリオン。国を平和に治めていたが、18年前のアーネスト国の侵攻の際、幼い息子をシャトリアンに託して命を落とした。

サブキャラクター[編集]

エリアス王
「天空の指輪」を持つエリアス国の王。最近になって人が変わったように横暴になり、食欲も人間離れしだしたと言う。主人公を気に入ってエリアスで暮らすように強要する。実はアーネストのモンスター(ブルードラゴン)が化けた偽物で、本物は地下牢に幽閉されていた。しかし一度だけ本物も同じように主人公をエリアスで暮らさないかと誘う。偽物は「G教」なる新興宗教で寄付金を巻き上げていた事が住人の話から分かる。
クルト王
「風の指輪」を持つクルト国の王。民の事を考える良き為政者だが、子供っぽい性格で大好物の「てんたけ」というを前にすると我を忘れてはしゃいでしまう。
ユルジス王
「火の指輪」を持つユルジス国の王。正義感の強い性格で、当初は主人公にすぐに指輪を託そうとするが、モンスターの策略で魔導書を盗んだ事になってしまった主人公を責め、容疑を晴らすように命じる。しかし結果的にユルジスはモンスターの襲撃を受け、多数の市民が重傷を負わされた上に指輪まで奪われてしまい、自分の間違いに気付く。容疑が晴れた後は主人公に医者を呼んで民を救う事を依頼する。
パム
バリッシュの村に住む医者。大怪我を負ったユルジスの人々を瞬く間に治療するほどの優れた腕の持ち主だが、寝起きが非常に悪く主人公が訪れた時も寝ぼけており、目覚まし時計を鳴らさないとまともに会話が出来ない。
ナスターシャ
王亡き後、二人の大臣が後継者争いを繰り広げているイーデン国の王女。亡き父・バラム一世はリラダン五世、ロルカ三世の親友であり[注 1]、幼い頃からリラダン五世の息子(主人公)の事を聞かされていた。王位継承者の証である「水の指輪」を主人公に手に入れるように依頼する。初めて会った時から主人公に惚れていた事を明かし、エンディングで結婚した事が語られる。
アルム
バラム一世が最も信頼していた家臣。ラグルとリグロが王位を継承する事を阻止し、相応しい人物に「水の指輪」を渡すべく洞穴の奥に閉じ篭っている。主人公を初めて対面した時は「もっと高貴な方だと聞いていた」と信用しなかったが、証を立てた事でフョードル王子と認め、ナスターシャ王女と半ば強引に婚約させる。
ラグル
リグロ
イーデン国の二人の大臣。王の死後、次期国王の座を巡って争っているが、国民にはどちらも嫌われている。主人公の介入で目論見が外れた後は姿を消すが、アーネストの力で赤いデーモンとして融合させられ、最終ダンジョンにて主人公の前に立ちはだかる。
クレアラ王
「美の指輪」を持つクレアラ国の王。主人公の偽物に騙されて指輪を渡してしまった。更にその暴虐を止められず、国民に苦しい生活を強いてしまっている。
ラジェルの人妻
村中の男性が強制連行されたラジェルの村に住む女性。夫を連れて行かれた寂しさから主人公を誘うが、彼女と一夜を共にするとHPが半減してしまう。HPが無くなるまで繰り返すと…。
マコーミック王
「大地の指輪」を持つマコーミック国の王。強欲な性格であまり人望は無く、兵士にも安月給をぼやく者がいるほど。主人公を再三ダンジョンに宝石を取りに行かせた挙句、引き換えに渡した指輪は偽物であった。しかし直後にアーネスト軍のモンスター(レッドサイクロプス)により指輪を奪われてしまう。主人公がマコーミックに戻ると既に街は廃墟と化しており、王がただ一人虫の息で倒れているだけだった。モンスター襲撃の際は国民にも兵士にも置き去りにされたらしく、死の間際になって自身の愚かさを悟り、息を引き取る。
主人公の母
主人公の生みの親であり、リラダン五世の元妻。リラダン五世亡き後は強引にロルカ三世と再婚させられた為、現在ではアーネスト国の王妃である。ロルカ三世によってアーネスト国中の女性諸共石化させられているが、主人公がロルカ三世を倒した事で解放される。エンディングでは主人公と共にシャトリアンの墓参りの為にスタッツに向かう。

アーネスト軍[編集]

ロルカ三世
アーネスト国王で「力」のセント・ヴァーミリオン。「力の指輪」と8個の「悪の指輪」を持つ。かつては人格者であったがある時を境に豹変。フョードル国を滅ぼし、邪悪な魔力によって魔物をも従えて世界を恐怖で支配しようとしている。本作のラストボス
過去に親友であるリラダン五世と共に善と悪の16個の指輪を探す旅をしていたが、先に悪の指輪が揃ってしまった事で精神が蝕まれ始める。同じく侵蝕が始まっていたリラダン五世と互いの命を絶つ事で邪悪の拡散を防ごうとしたものの、悪の指輪に深く侵蝕されたロルカ三世は本来の意思に反して死を拒み、やがて自身の悪の心が産み出した悪魔に支配されてしまった。最終決戦にて主人公が悪魔を倒した事で正気に戻り、真実を語った後に息を引き取る。
サイクロプス
グローレンの村の住人から若さを吸い取っていたモンスター。当初は人間の若者の姿だが、戦闘になると巨大な真の姿を現す。
商人の少女
洞穴の奥という変わった所で商売をする幼い少女。主人公に古の魔導書を売る。しかし実は商品は全て盗品であり、魔導書はユルジスの城から盗んだもの。その所為で主人公は窃盗の嫌疑を掛けられてしまう。主人公に問い詰められるとデーモンとしての本性を現し、襲い掛かる。敗北後は一度は改心した素振りを見せるが、その後でユルジスの街を襲撃し、指輪を強奪する。更にアーネスト軍と戦う主人公の存在をロルカ三世に報告するが、最後は主人公に倒される。
主人公の偽物
アーネスト軍のネクロマンサー。主人公が到着する少し前にクレアラに現れ、主人公に化けて国王から指輪を奪い取った。更にクレアラの兵士を皆殺しにし、自身の配下のモンスターに成り代わらせていた。主人公の名を騙って暴虐の限りを尽くす事で、主人公を世間から孤立させようと目論むも、最後は洞穴に乗り込んで来た主人公に倒される。しかし指輪は既にロルカ三世の手に渡っていた。
ラグラッツの女性
ラグラッツ村の住人で、主人公のファンを自称する。主人公に手料理を振る舞うが、それを食べた主人公は魔法でも教会でも治せない猛毒に掛かってしまう。実はアーネスト軍の刺客(住民によると彼女の家は空き家で、誰も住んでいなかったという)。後に最終ダンジョンにて再び主人公の前に立ちはだかり、レッドドラゴンに変身して襲い掛かってくる。
ゴールドドラゴン
アーネストの街の市民を石化させたモンスター。城を離れたロルカ三世の命令で、街そのものを主人公の墓とするべくアーネスト城にて待ち受ける。
レッドサイクロプス
最終ダンジョンにて主人公の前に立ちはだかるボスモンスター。マコーミックを滅ぼした張本人であり、主人公を殺した後はその故郷であるスタッツを滅ぼしてやると豪語するが、最期は主人公に倒される。
悪魔
8個の悪の指輪とロルカ三世の中にあった悪の心が呼応して生まれた存在。人格者であったロルカ三世の精神を蝕み、豹変させた元凶である。主人公とロルカ三世の最終決戦に際し、醜悪な怪物として実体化する。本作の真のラストボス

他機種版[編集]

No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 売上本数
1 ヴァーミリオン
バーチャルコンソール
日本 200702272007年2月27日
アメリカ合衆国 200703052007年3月5日
ヨーロッパ 200703012007年3月1日
Wii SEGA-AM2 セガ ダウンロード - -
2 Sword of Vermilion
Steam
アメリカ合衆国 201010262010年10月26日
ヨーロッパ 201010262010年10月26日
Windows SEGA-AM2 セガ ダウンロード - -

スタッフ[編集]

  • ディレクター:SADA(浜垣博志)
  • シナリオ・ライター:NAMAKO(岡安啓司)
  • ゲーム・デザイン:SADA(浜垣博志)、NAMAKO(岡安啓司)、MADOKA(木村智治)
  • チーフ・プログラマー:MADOKA(木村智治)
  • チーフ・デザイナー:KEY
  • メイン・プログラム:MADOKA(木村智治)、MINI-YASU(岡安啓司)
  • プログラム:ついつい=BAMBAM(三船敏)、ZEAS-Q、LALF2
  • サウンド・プログラム
    • 68000:HIRO(川口博史
    • Z80:YAS(高木保浩)
  • バックグラウンド・デザイン:KEY (LOVELY CYNDI)
  • プレイヤー・デザイン:GUDON
  • ボス・デザイン:GUDON、PAPA
  • エネミー・デザイン:GUDON、PAPA、ROBO
  • オープニング・デザイン:けんさん
  • タイトル・デザイン:はくしょん だいまおう&まきこ
  • アスキー・デザイン:KEY
  • マップ・デザイン:SADA(浜垣博志)、KOBO-YASU(岡安啓司)
  • マップ・エディット:CO'MATCH、LUCY
  • サウンド (BGM) :HIRO(川口博史)、YAS(高木保浩)
  • サウンド(エフェクト):れいさんくひとみちゃん(高木保浩)
  • ゲーム・チェック:ざしきいぬ
  • マニュアル・ライト:DUKE(木村智治)、PIG-YASU(岡安啓司)
  • スペシャル・サンクス:YU(鈴木裕)、BIN(三船敏)

評価[編集]

評価
レビュー結果
媒体 結果
Computer and Video Games 91% (MD)[5]
Eurogamer 4/10点 (Wii)[6]
ファミ通 27/40点 (MD)[7]
GameSpot 4.2/10点 (Wii)[6]
NintendoLife 6/10stars (Wii)[6]
メガドライブFAN 17.50/30点 (MD)[1]
Digital Press 9/10点 (MD)[8]
Joystick 88% (MD)[9]
Mega 86% (MD)[10]
MegaTech 93% (MD)[11]
87% (MD)[12]
Player One 94% (MD)[13]
Sega Power 95% (MD)[14]
Aktueller Software Markt 8.8/12点 (MD)[15]
  • ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では合計27点(満40点)[7]、『メガドライブFAN』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、17.50点(満30点)となっている[1]。同雑誌1993年7月号特別付録の「メガドライブ&ゲームギア オールカタログ'93」では、「フィールド画面を、2Dと3Dで表示するシステムが初心者にも分かりやすい」と紹介されている[1]
項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 2.73 3.47 2.61 2.85 2.71 3.13 17.50
  • ゲームムック『懐かしのメガドライブ 蘇れメガドライバー !!』では「城や街でも移動速度が遅く4方向にしか進めない操作性の悪さだったり、16ビットにもかかわらずチープなマップだったりと、クソゲーらしさは挙げたらきりがない」と書かれている[16]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 但し、この事を教えてくれるNPCの台詞では国名を「クレアラ」と間違えている。

出典[編集]

  1. ^ a b c d 「7月号特別付録 メガドライブ&ゲームギア オールカタログ'93」、『メガドライブFAN』第5巻第7号、徳間書店1993年7月15日、 37頁。
  2. ^ 『メガドライブのすべて』p2~p3
  3. ^ 『メガドライブのすべて』p3、p6、p13
  4. ^ 『メガドライブのすべて』p2
  5. ^ http://archive.org/stream/cvg-magazine-115/CVG_115_Jun_1991#page/n113/mode/1up
  6. ^ a b c Sword of Vermilion for Wii (2007) - MobyGames”. Blue Flame Labs. 2018年5月20日閲覧。
  7. ^ a b ヴァーミリオン まとめ [メガドライブ]/ ファミ通.com” (日本語). KADOKAWA CORPORATION. 2015年12月2日閲覧。
  8. ^ http://www.digitpress.com/reviews/sword.htm
  9. ^ Joystick, issue 10, page 118
  10. ^ Mega, issue 18, page 71
  11. ^ MegaTech, issue 1, page 30
  12. ^ MegaTech rating, EMAP, issue 5, page 81, May 1992
  13. ^ Player One, issue 7, page 45
  14. ^ Sega Power, issue 25, page 47
  15. ^ Sword of Vermilion for Genesis (1989) - MobyGames”. Blue Flame Labs. 2018年5月20日閲覧。
  16. ^ 「懐かしのメガドライブ 蘇れメガドライバー !!」、マイウェイ出版、2018年4月1日ISBN 9784865118704

参考文献[編集]

外部リンク[編集]