ヴァシリー・グロスマン

ドネツクに設置されている記念プレート
ヴァシリー・セメノヴィチ・グロスマン (ロシア語: Василий Семёнович Гроссман、ウクライナ語: Василь Семенович Гроссман、1905年12月12日 - 1964年9月14日)は、ソ連の作家、ジャーナリスト。ウクライナ生まれ。
生涯[編集]
モスクワ大学卒業。炭鉱技師を経て、1930年代から著作活動に入る。第二次世界大戦中は、赤軍の機関紙『赤い星』の従軍記者として、スターリングラードやクルスクの戦闘を取材したほか、ナチスの強制収容所の実態についても取材した。
戦後になると、スターリンの反ユダヤ主義が強まる中、著作の検閲を受けるようになり、独ソ戦を題材にした三部作『人生と運命』などは生前に発表される機会を得なかった。1964年に胃癌で死去。58歳没。
著作[編集]
- 『スターリングラード』、黒田辰男譯、七星書院、1947年
- 『万物は流転する…』、中田甫訳、勁草書房、1972年
- 『人生と運命』全3巻、齋藤紘一訳、みすず書房、2012年、新版2022年 - 第49回日本翻訳文化賞受賞
- 『システィーナの聖母 ワシーリー・グロスマン後期作品集』、齋藤紘一訳、みすず書房、2015年
- 『トレブリンカの地獄 ワシーリー・グロスマン前期作品集』、赤尾光春・中村唯史訳、みすず書房、2017年
関連図書[編集]
- アントニー・ビーヴァー『赤軍記者グロースマン――独ソ戦取材ノート 1941-45』、川上洸訳、白水社、2007年