ワード・オブ・マウス (ジャコ・パストリアスのアルバム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
Word Of Mouth
Jaco Pastoriusスタジオ・アルバム
リリース
録音 1980年8月1日〜1981年1月8日
ジャンル ジャズフュージョン
時間
レーベル Warner Bros. Records
プロデュース Jaco Pastorius
専門評論家によるレビュー
Jaco Pastorius 年表
Jaco Pastorius
(1976)
Word Of Mouth
(1981)
テンプレートを表示

ワード・オブ・マウス』(Word of Mouth)は1981年に発売されたジャコ・パストリアスのセカンド・ソロアルバム。地元フロリダやロサンゼルスなど各地を巡り制作された作品のため、アルバム・サウンドにもスタジオ空間のような閉塞的なものは感じられず、オープン・エアーなサウンドとなっている。ジャコが残したソロ・アルバムはもう1枚有るが、陽の目を見ないままジャコが他界してしまったため、ジャコ自身がイメージしていた音楽を収録したスタジオ録音盤としてのアルバムは、このアルバムまでしか完結していない。
スイングジャーナル誌主催の1981年度(第15回)のジャズ・ディスク大賞において本アルバムは最高賞である金賞を受賞した。

収録曲[編集]

# タイトル 作詞 作曲 時間
1. 「Crisis」   Pastorius
2. 「3 Views of a Secret」   Pastorius
3. 「Liberty City」   Pastorius
4. 「Chromatic Fantasy」   Bach
5. Blackbird   Lennon/McCartney
6. 「Word of Mouth」   Pastorius
7. 「John and Mary」   Pastorius

解説[編集]

Crisis

互いのオーバーダビングした音を聞かずに、ジャコのベーシック・リズム・トラックだけを聞かされ、それに合わせ各々がソロ的演奏をして、ミキシングの時にはそれぞれのトラックを任意に出し入れし、アンサンブルコラージュ化したフリージャズのような仕上がりになっていて、アルバム冒頭からもの凄いパワーを秘めた作品になっている。

3 Views of a Secret

ウェザー・リポートで演奏されていたジャコの曲「 Three Views Of A Secret 」(アルバム『ナイト・パッセージ』収録)をビッグ・バンド形式でジャコが望んでいたサウンドにて再録音している。

Liberty City

ワード・オブ・マウス・ビッグ・バンドで演奏することが念頭に置かれていたであろう曲になっているため、ジャコのホーン・セクションにおけるアレンジメントの素晴らしさを聴くことが出来る。

Chromatic Fantasy

「 Chromatic Fantasy 」〜「 Blackbird 」〜「 Word of Mouth 」までは組曲のように切れ目無しの収録になっていて、バッハチェロのための練習曲を普段のベース運指練習曲に使っていたジャコらしく、この曲で聴かせる左手の運指と右手のピチカートは壮絶テクニックとしか言いようがない。

Blackbird

ビートルズを好きだったジャコは、原曲にあったアコースティック・ギターアルペジオをベースのA弦開放で弾くペダル・ノートと1弦と2弦での重音(2音での和音)で見事に表現している。メロディ・パートはトゥーツ・シールマンスハーモニカ)が担当。

Word of Mouth

メタル・ジャズというかエキセントリックなディストーションを掛けたベースでのスリリングな展開になっていて、アルバム中で一番エキサイティングする部分となっていて、後半〜エンディングでのビッグ・バンド部分、ここでもジャコのホーン・アレンジメントをじっくり聞くことが出来る。

John and Mary

ジャコの愛娘、愛息のジョンとメアリーの笑い声や歌がイントロダクション部などで聞かれ、この曲にはジャコが普段マスコミには見てもらえなかった優しさ溢れる雰囲気が充満していて、非常に有能な作曲家のセカンド・ソロアルバムとしても、単なるベーシストを超越した作品に仕上がっている。

録音メンバー[編集]

Basic Tracks
Brass
Woodwinds
Strings
  • Jules Chaikin (Conductor)
  • Gerald Vinci (Violin, Concert Master)
  • Stuart Canin (Violin)
  • William Hymanson (Violin)
  • Denyse Buffum (Viola)
  • Arni Egilsson (Double Bass)
  • Bruce Bransby (Double Bass)
Vocalist
  • Alfie Silas
  • Edie Lehmann
  • Jim Gilstrap
  • John & Mary Pastorius
  • John Lehman
  • Marti McCall
  • Myrna Matthews
  • Petsye Powell
  • Zedric Turnbough
unknown
  • Allan Harshman
  • David Duke
  • Deborah Sabusawa
  • Dennis Karmazyn
  • Harvey Michael Schaps
  • Jeff Reynolds
  • Jerry Hudgins
  • Mike Butcher
  • Ray Kelley
  • Ricky Schultz
  • Robert Cowart
  • Russell Schmitt
  • Simon Levy

録音データ[編集]

レコーディングにはウェザー・リポートPA・ミキシング・エンジニアリングやアルバム『ナイト・パッセージ』でのレコーディング・エンジニアを担当していたブライアン・リズナーが参加していて、ジャコにとって万全の布陣で挑んだことが伺われる。マスタリング・エンジニアには元A&Mレコードの巨匠エンジニアで、独立後には バーニー・グランドマン・マスタリング (Bernie Grundman Mastering) を立ち上げた バーニー・グランドマン (Bernie Grundman) が担当していて、アルバム・サウンドへ更なる磨きを掛けたモノとなっている。

Recording Engineer
  • Brian Risner
  • Hank Cicalo
  • Jason Corsaro
  • Larry Warrilow
  • Peter Yianilos
  • Scott Litt
  • Vincent "Vincenzo" Oliveri
Recording Studios
  • ARTISAN MOBILE RECORDS, Fort Lauderdale, FL
  • A&M STUDIOS, Hollywood, CA
  • CRIMSON SOUND, Santa Monica, CA
  • DEVONSHIRE SOUND STUDIOS, North Hollywood, CA
  • POWER STATION, New York, NY
  • STUDIO KATY, Brussels, Belguim
  • TRIIAD STUDIOS, Fort Lauderdale, FL
Mastering Engineer

外部リンク[編集]