ロスト・エモーション

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ロスト・エモーション
Equals
新潟県長岡市千秋にある長岡造形大学のキャンパス。撮影地の1つ。
監督 ドレイク・ドレマス英語版
脚本 ネイサン・パーカー
原案 ドレイク・ドレマス
製作 マイケル・シェイファー
アン・ロアク
製作総指揮 リドリー・スコット
ラッセル・レヴィン
イ・ジェウ
出演者 ニコラス・ホルト
クリステン・スチュワート
ガイ・ピアース
音楽 サッシャ・リング
ダスティン・オハロラン
撮影 ジョン・ガレセリアン英語版
編集 ジョナサン・アルバーツ英語版
製作会社 ルート・ワン・フィルムズ
スコット・フリー・プロダクションズ
フリーダム・メディア
インフィニット・フレームワークス・スタジオ
配給 アメリカ合衆国の旗A24
日本の旗ツイン
公開 アメリカ合衆国の旗 2016年7月15日
日本の旗 2017年3月4日
上映時間 102分[1]
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $16,000,000[2]
興行収入 アメリカ合衆国の旗 $33,258[3]
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ロスト・エモーション』(英語: Equals 直訳: 平等、同等、対等)は、2016年アメリカ合衆国の映画ドレイク・ドレマス英語版原案監督によるディストピア作品である。

建築家安藤忠雄による日本長岡造形大学狭山池博物館淡路夢舞台国際会議場などで撮影された[4][5][6]。ドレマスによる原案のもとネイサン・パーカー英語版によって脚本執筆され、製作総指揮の1人にはリドリー・スコットも務めている。

あらすじ[編集]

世界戦争によって地上の99.6%が破壊された近未来。滅亡の危機に瀕した人類は、人類を破滅させる元凶は感情だと結論付け、平和的に人類が生存できるよう遺伝子操作で感情を排除した人間の共同体「イコールズ」を創った。

「イコールズ」に暮らす人間は保健安全局の監視下に置かれ、愛情や欲望をはじめとする感情が芽生えた場合、「発症」したとして隔離施設に強制収容され、安楽死させられていた。

そんな中、「イコールズ」に暮らす1組の男女サイラスとニアは危険だと知りつつも惹かれ合い、ついに恋愛感情を「発症」してしまう。2人は外の世界への脱出を決意する。

登場人物・キャスト[編集]

製作[編集]

2013年10月24日、ドレイク・ドレマス英語版の新作映画にクリステン・スチュワートとニコラス・ホルトが出演することになったと報じられた[7]2014年6月12日、ガイ・ピアースの出演が決まったとの報道があった[8]。7月、ケイト・リン・シール、オーロラ・ペリノー、ジャッキー・ウィーヴァーがキャスト入りした[9][10][11]

撮影・音楽[編集]

本作の主要撮影は2014年8月4日に日本で始まり[5]、同年9月26日に終了した[12]

2014年5月2日、アパラットが本作で使用される楽曲を手掛けるとの報道があった[13]。2015年6月9日、ダスティン・オハロランが作曲チームに加わったと報じられた[14]

衣装デザイナーのクレジットをめぐる騒動[編集]

本作の衣装デザインの担当者として、アビー・オサリヴァンアラーナ・モーシェッドがクレジットされている。ところが、2016年8月、オサリヴァン側が「モーシェッドは本作における衣装デザインに一切関与していないので、彼女が自分と一緒にクレジットされるのは不当だ」という主旨の告発を行った[15]。その一方で、「モーシェッドは登場人物の衣装の選定で重要な役割を果たしていた」との証言も出ている[15]

公開・マーケティング[編集]

2014年9月26日、本作の劇中写真が初めて公開された[16]。2015年9月5日、第72回ヴェネツィア国際映画祭でプレミア上映された[17]。13日、第40回トロント国際映画祭で本作の上映が行われた[18]。10月16日、A24とディレクTVが本作の全米配給権を獲得したと報じられた[19]

評価[編集]

本作に対する批評家の評価は伸び悩んでいる。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには82件のレビューがあり、批評家支持率は35%、平均点は10点満点で5.08点となっている。サイト側による批評家の見解の要約は「『ロスト・エモーション』は目の保養にはなる。しかし、その未来世界の美しさを以てしても、ストーリーの陳腐さとその展開速度の遅さという欠点を相殺できていない。」となっている[20]。また、Metacriticには27件のレビューがあり、加重平均値は43/100となっている[21]

脚注[編集]

  1. ^ ロスト・エモーション”. 映画.com. 2020年1月3日閲覧。
  2. ^ Equals (2015) - Box office / business
  3. ^ Equals”. Box Office Mojo. 2016年7月30日閲覧。
  4. ^ X”. 2023年12月22日閲覧。
  5. ^ a b Schilling, Mark (2014年8月2日). “Kristen Stewart, Nicholas Hoult Talk Up Real Feelings at ‘Equals’ Press Launch”. Variety. 2015年1月11日閲覧。
  6. ^ “リドリー・スコット製作総指揮❌安藤忠雄の建築で撮影&ニコラス・ホルト、クリステン・スチュワートの未来SF『ロスト・エモーション』”. シネフィル. (2017年1月3日). http://cinefil.tokyo/_ct/17027429 2017年1月25日閲覧。 
  7. ^ Drake Doremus Eyes Kristen Stewart And Nicholas Hoult For Next Pic ‘Equals’”. Deadline.com (2013年10月24日). 2020年1月3日閲覧。
  8. ^ Guy Pearce Joins Futuristic Love Story ‘Equals’ With Kristen Stewart, Nicholas Hoult”. Deadline.com (2014年6月12日). 2020年1月3日閲覧。
  9. ^ Kate Lyn Sheil Joins Kristen Stewart, Nicholas Hoult In ‘Equals’”. Deadline.com (2014年7月8日). 2020年1月3日閲覧。
  10. ^ ‘Jem’ Star Joins ‘Equals’; Comedy ‘This Is Happening’ Sets Cloris Leachman & More”. Deadline.com (2014年7月9日). 2020年1月3日閲覧。
  11. ^ Drake Doremus’ Futuristic Love Story ‘Equals’ Sweet On Jacki Weaver”. Deadline.com (2014年7月16日). 2020年1月3日閲覧。
  12. ^ 午後0:42 · 2014年9月27日 by@drakedoremus”. Twitter. 2020年1月3日閲覧。
  13. ^ Apparat to Score Drake Doremus’ ‘Equals’”. Film Music Reporter (2014年5月2日). 2020年1月3日閲覧。
  14. ^ Dustin O’Halloran to Co-Score Drake Doremus’ ‘Equals’”. Film Music Reporter (2015年6月9日). 2020年1月3日閲覧。
  15. ^ a b ‘Equals’ Rights: Plagiarism Accusation Ignites Behind-the-Scenes Battle Over Costume Design”. Indiewire (2016年8月22日). 2020年1月3日閲覧。
  16. ^ 'Equals': Kristen Stewart and Nicholas Hoult Conspire in First Look at Sci-Fi Film”. Hollywood Reporter (2014年9月26日). 2020年1月3日閲覧。
  17. ^ Venezia 72”. ヴェネツィア国際映画祭. 2020年1月3日閲覧。
  18. ^ Toronto International Film Festival Adds New Galas and Special Presentations, Including ‘Mr. Right,’ ‘I Saw the Light,’ ‘Our Brand is Crisis’ and ‘Equals”. Indiewire (2015年8月18日). 2020年1月3日閲覧。
  19. ^ A24, DirecTV Acquire ‘Equals’ With Kristen Stewart (EXCLUSIVE)”. Variety (2015年10月16日). 2020年1月3日閲覧。
  20. ^ Equals”. Rotten Tomatoes. 2020年1月3日閲覧。
  21. ^ Equals (2016)”. Metacritic. 2020年1月3日閲覧。

外部リンク[編集]