ロシア風スケルツォ (ストラヴィンスキー)

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ロシア風スケルツォ (Scherzo à la russe)は、イーゴリ・ストラヴィンスキーが作曲した管弦楽のための小品(スケルツォ)である。オリジナルはポール・ホワイトマンの楽団によるジャズ・バンド用として作曲されている。

概要[編集]

この作品は1943年から翌年の1944年にかけてハリウッドで作曲された管弦楽のための小品である。ストラヴィンスキーによると、当初映画(世界大戦中のロシアを舞台とする)のために書かれた音楽の一部分として作曲されたものであるが、映画自体が製作中止になったため、急遽ポール・ホワイトマンのジャズ・バンドのために改めて書き直したという。

ジャズ・バンド版としての初演は1944年に行われたが、好評されなかったため、ストラヴィンスキーは更に、この作品のオーケストラ用の版を1943年から1944年にかけて作成している。オーケストラ版は1946年の3月にストラヴィンスキー自身の指揮するサンフランシスコ交響楽団によって初演された。

作品は1945年、ニューヨークのチャペル社より出版されている。またピアノ用の編曲版も存在する。

楽器編成[編集]

3管編成の管弦楽版による

構成[編集]

ト長調の行進曲風の主部(コン・モート,ト長調,4分の2拍子)と独奏楽器を中心にした2つのトリオを挟んだロシア民謡風のスケルツォの形式による。ピアノハープによる第1トリオはロ長調(4分の4拍子)、第2トリオはハ長調(4分の2拍子)で素朴な3部形式による。この2つのトリオはそれぞれ3回繰り返される。演奏時間は約3分ないし4分。

簡素な古典的な形式によるスケルツォで、構成として「A-B-A-C-A」の図式的な5部形式による。

参考資料[編集]