ロシア時間

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ロシアの標準時:
  UTC+2 MSK-1 カリーニングラード時間 (USZ1)
  UTC+3 MSK モスクワ時間 (MSK)
  UTC+4 MSK+1 サマラ時間 (SAMT)
  UTC+5 MSK+2 エカテリンブルク時間 (YEKT)
  UTC+6 MSK+3 オムスク時間 (OMST)
  UTC+7 MSK+4 クラスノヤルスク時間 (KRAT)
  UTC+8 MSK+5 イルクーツク時間 (IRKT)
  UTC+9 MSK+6 ヤクーツク時間 (YAKT)
  UTC+10 MSK+7 ウラジオストク時間 (VLAT)
  UTC+11 MSK+8 マガダン時間 (MAGT)
  UTC+12 MSK+9 カムチャツカ時間 (PETT)

ロシアは世界で最も多くの標準時を持つ国で、UTC+2からUTC+12の時間帯に1時間刻みで合計11の標準時を持っている。

時間帯の一覧[編集]

2020年12月27日以降のロシアの時間帯は以下のとおり。

時間帯 略号 標準時 地域
カリーニングラード時間 USZ1 UTC+2 カリーニングラード州
モスクワ時間 MSK UTC+3 中央連邦管区の全域、北西連邦管区(カリーニングラード州を除く全域)、南部連邦管区(アストラハン州を除く全域)、北カフカース連邦管区の全域、沿ヴォルガ連邦管区(サラトフ州、サマラ州、ウリヤノフスク州、ウドムルト共和国、ベルミ地方、バシコルトスタン共和国、オレンブルク州を除く)
サマラ時間 SAMT UTC+4 サマラ州ウドムルト共和国アストラハン州(2016年3月26日まではMSK)、ウリヤノフスク州(2016年3月26日まではMSK)、サラトフ州(2016年12月3日まではMSK)
エカテリンブルク時間 YEKT UTC+5 ウラル連邦管区の全域、ペルミ地方バシコルトスタン共和国オレンブルク州
オムスク時間 OMST UTC+6 オムスク州
クラスノヤルスク時間 KRAT UTC+7 シベリア連邦管区(オムスク州、イルクーツク州を除く)
イルクーツク時間 IRKT UTC+8 イルクーツク州ブリヤート共和国
ヤクーツク時間 YAKT UTC+9 アムール州ザバイカリエ地方(2014年10月25日まではYAKT、2016年3月26日まではIRKT)、サハ共和国(オイミャコン地区、ウスチ・ヤンスク地区、ヴェルホヤンスク地区、アッライホフ地区、アビー地区、モマ地区、ニジュネコルィムスク地区、スレドネコルィムスク地区、ヴェルフネコルィムスク地区を除く)
ウラジオストク時間 VLAT UTC+10 ユダヤ自治州ハバロフスク地方沿海地方、サハ共和国オイミャコン地区ウスチ・ヤンスク地区ヴェルホヤンスク地区英語版
マガダン時間 (旧スレドネコリムスク時間) MAGT UTC+11 サハ共和国アッライホフ地区英語版アビー地区モマ地区英語版ニジュネコルィムスク地区英語版スレドネコルィムスク地区英語版ヴェルフネコルィムスク地区英語版サハリン州樺太及び南クリル管区クリル管区は2016年3月26日まではVLAT)、マガダン州(2014年10月25日まではMAGT、2016年4月23日まではSRET)
カムチャツカ時間 PETT UTC+12 チュクチ自治管区カムチャツカ地方

歴史[編集]

ソ連時代[編集]

ソ連時代の大半、現在のロシアにあたる地域には、モスクワ時間(MSK)からアナディリ時間 (MSK+10)までの11の標準時があった(全ソ連でも同じ数になるが)。アナディリ時間は、1982年以降の最東端であるカムチャツカ時間(MSK+9)よりさらに1時間早い。

1930年6月21日、全土の標準時を1時間進める「Декретное время」(政令時間)が実行された。たとえばモスクワ時間は、UTC+2からUTC+3となった。

1981年4月1日夏時間が(1917年のみ不完全に導入されて以来再度)導入され、同時に「Декретное время」(政令時間)も継続適用された。たとえばモスクワ時間は、通年UTC+3から、冬季はUTC+3・夏季はUTC+4となった。夏時間の期間は、当初は4月1日から10月1日までであったが、2011年の廃止前は3月最終日曜日の午前2時(現地時刻)に1時間進め、10月最終日曜日の午前3時(現地時刻)に1時間戻すというものであった(ヨーロッパのものとは若干異なる)。

1982年4月1日、アナディリ時間(MSK+10)がカムチャツカ時間(MSK+9)に統合され、標準時は10になった。

1989年3月26日サマラ時間(MSK+1)がモスクワ時間(MSK)に統合された。また、カリーニングラード州はモスクワ時間から分かれカリーニングラード時間(MSK-1)となった。

1991年9月29日、サマラ時間が復活し、標準時は11となった。

2011年まで[編集]

2011年9月時点のロシアの時間帯

ドミトリー・メドヴェージェフ大統領は、標準時間帯の削減を画策し、2010年3月28日の夏時間開始と同時に、カムチャツカ時間を廃してマガダン時間に統合し、サマラ時間を廃してモスクワ時間に統合した。これによってこれまでより時間帯が2つ減り、UTC+2からUTC+11の時間帯に9つの標準時を持つこととなった[1]

さらに、2011年8月31日付法令第725号(法令時間及び夏時間の廃止)により、2011年10月30日に冬時間に戻さず、これまでの夏時間を通年の標準時とした。これによって、モスクワ時間などの各標準時はこれまでの冬時間よりも1時間進められた状態となった(たとえばモスクワ時間は通年UTC+4)。

2014年の変更[編集]

2014年3月30日 - ロシアのクリミア半島併合に伴い、クリミア共和国セバストポリ連邦市ウクライナ標準時(冬季UTC+2、夏季UTC+3)からモスクワ時間(UTC+4)に移行。

2014年10月26日時点のロシアの各標準時

2014年7月22日 - 2011年の変更に関する国民の不満を受けてにウラジーミル・プーチン大統領は標準時をかつての冬時間に戻す法案に署名[2]

2014年10月26日 - 上記法案に基づきロシアの時間帯が変更。ロシア国内の全ての標準時が1時間戻され、2011年3月以前の冬時間の時間帯が採用された(たとえばモスクワ時間は通年UTC+3となった)。ただし、同時に以下の変更が行われた。

以上の変更が行われた結果、ロシア時間は再びUTC+2からUTC+12まで11の標準時を持つこととなった[3][4]

2016年の変更[編集]

2016年12月4日時点のロシアの各標準時

2016年3月26日

2016年4月24日

  • マガダン時間(UTC+11)が復活し、マガダン州がウラジオストク時間(UTC+10)から移行。
  • 同時に、スレドネコリムスク時間(UTC+11)がマガダン時間に統合され廃止[5]

2016年5月28日 - トムスク州がオムスク時間(UTC+6)からクラスノヤルスク時間(UTC+7)に移行。

2016年7月24日 - ノヴォシビルスク州がオムスク時間(UTC+6)からクラスノヤルスク時間(UTC+7)に移行[6]

2016年12月4日 - サラトフ州がモスクワ時間(UTC+3)からサマラ時間(UTC+4)に移行。

2018年の変更[編集]

2018年10月28日時点のロシアの各標準時

2018年10月28日 - ヴォルゴグラード州がサマラ時間(UTC+4)に移行。

2020年の変更[編集]

2020年12月27日 - ヴォルゴグラード州が再度モスクワ時間(UTC+3)に移行[7]

時間帯の変遷[編集]

時間帯 2009年10月31日以前
(夏時間)
2010年3月28日以前
(冬時間)
2010年3月28日から
2010年10月31日
(夏時間)
2010年10月31日から
2011年3月27日
(冬時間)
2011年3月27日から
2014年10月25日
(通年)
2014年10月25日から
2016年4月24日
(通年)
現在
(通年)
カリーニングラード時間 USZ1S (UTC+3) USZ1 (UTC+2) USZ1S (UTC+3) USZ1 (UTC+2) USZ1 (UTC+3) USZ1 (UTC+2) USZ1 (UTC+2)
モスクワ時間 MSD (UTC+4) MSK (UTC+3) MSD (UTC+4) MSK (UTC+3) MSK (UTC+4) MSK (UTC+3) MSK (UTC+3)
サマラ時間 SAMST (UTC+5) SAMT (UTC+4) SAMT (UTC+4) SAMT (UTC+4)
エカテリンブルク時間 YEKST (UTC+6) YEKT (UTC+5) YEKST (UTC+6) YEKT (UTC+5) YEKT (UTC+6) YEKT (UTC+5) YEKT (UTC+5)
オムスク時間 OMSST (UTC+7) OMST (UTC+6) OMSST (UTC+7) OMST (UTC+6) OMST (UTC+7) OMST (UTC+6) OMST (UTC+6)
クラスノヤルスク時間 KRAST (UTC+8) KRAT (UTC+7) KRAST (UTC+8) KRAT (UTC+7) KRAT (UTC+8) KRAT (UTC+7) KRAT (UTC+7)
イルクーツク時間 IRKST (UTC+9) IRKT (UTC+8) IRKST (UTC+9) IRKT (UTC+8) IRKT (UTC+9) IRKT (UTC+8) IRKT (UTC+8)
ヤクーツク時間 YAKST (UTC+10) YAKT (UTC+9) YAKST (UTC+10) YAKT (UTC+9) YAKT (UTC+10) YAKT (UTC+9) YAKT (UTC+9)
ウラジオストク時間 VLAST (UTC+11) VLAT (UTC+10) VLAST (UTC+11) VLAT (UTC+10) VLAT (UTC+11) VLAT (UTC+10) VLAT (UTC+10)
マガダン時間
(旧スレドネコリムスク時間
MAGST (UTC+12) MAGT (UTC+11) MAGST (UTC+12) MAGT (UTC+11) MAGT (UTC+12) SRET (UTC+11) MAGT (UTC+11)
カムチャツカ時間 PETST (UTC+13) PETT (UTC+12) PETT (UTC+12) PETT (UTC+12)

IANA time zone database[編集]

IANA time zone databasezone.tab英語版には、ロシアの標準時として以下の26の時間帯が含まれている。

国コード 座標 TZ 注釈 協定世界時との差 夏時間 備考
RU +6445+17729 Asia/Anadyr MSK+09 - ベーリング海 +12:00 +12:00
RU +5322+08345 Asia/Barnaul MSK+04 - アルタイ +07:00 +07:00
RU +5203+11328 Asia/Chita MSK+06 - ザバイカリエ +09:00 +09:00
RU +5216+10420 Asia/Irkutsk MSK+05 - イルクーツクブリヤート +08:00 +08:00
RU +5301+15839 Asia/Kamchatka MSK+09 - カムチャツカ +12:00 +12:00
RU +623923+1353314 Asia/Khandyga MSK+06 - トンポ英語版ウスチ=マヤ +09:00 +09:00
RU +5601+09250 Asia/Krasnoyarsk MSK+04 - クラスノヤルスク地方 +07:00 +07:00
RU +5934+15048 Asia/Magadan MSK+08 - マガダン +11:00 +11:00
RU +5345+08707 Asia/Novokuznetsk MSK+04 - ケメロヴォ +07:00 +07:00
RU +5502+08255 Asia/Novosibirsk MSK+04 - ノヴォシビルスク +07:00 +07:00
RU +5500+07324 Asia/Omsk MSK+03 - オムスク +06:00 +06:00
RU +4658+14242 Asia/Sakhalin MSK+08 - サハリン島 +11:00 +11:00
RU +6728+15343 Asia/Srednekolymsk MSK+08 - サハ(東部)、北クリル +11:00 +11:00
RU +5630+08458 Asia/Tomsk MSK+04 - トムスク +07:00 +07:00
RU +643337+1431336 Asia/Ust-Nera MSK+07 - オイミャコン +10:00 +10:00
RU +4310+13156 Asia/Vladivostok MSK+07 - アムール川 +10:00 +10:00
RU +6200+12940 Asia/Yakutsk MSK+06 - レナ川 +09:00 +09:00
RU +5651+06036 Asia/Yekaterinburg MSK+02 - ウラル +05:00 +05:00
RU +4621+04803 Europe/Astrakhan MSK+01 - アストラハン +04:00 +04:00
RU +5443+02030 Europe/Kaliningrad MSK-01 - カリーニングラード +02:00 +02:00
RU +5836+04939 Europe/Kirov MSK+00 - キーロフ +03:00 +03:00
RU +554521+0373704 Europe/Moscow MSK+00 - モスクワ州 +03:00 +03:00
RU +5312+05009 Europe/Samara MSK+01 - サマラウドムルト +04:00 +04:00
RU +5134+04602 Europe/Saratov MSK+01 - サラトフ +04:00 +04:00
RU +5420+04824 Europe/Ulyanovsk MSK+01 - ウリヤノフスク +04:00 +04:00
RU +4844+04425 Europe/Volgograd MSK+00 - ヴォルゴグラード +03:00 +03:00

脚注[編集]

外部リンク[編集]