レヒト諸語

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レヒト諸語(レヒトしょご、ポーランド語: Języki lechickie)は、西スラヴ語群のうち北部、すなわちおよそポーランドに分布する諸言語である。レッヒ諸語レキティック諸語ということもある。

分類[編集]

ポーランド語方言の分布
  新混合方言(第二次世界大戦後に獲得した領土)

特徴[編集]

この諸語の言語に共通する特徴としては、以下のものがある。

  • 鼻母音が残っている。
  • スラヴ祖語の *ě、*e、*ę が、歯茎音の前で a、o、ą に変化した。
  • 他のスラヴ諸語で起きた *g→h の変化が起こらなかった。
  • スラヴ祖語の *dj、*gě、*gi が、dz、dze、dzy に変化した。

レヒト人[編集]

レヒト人英語版英語:Lechites または Lekhites、 ポーランド語: Lechici)とは、西スラヴ民族に属する現代のポーランド人や史学のポメラニア人、ポラーブスラヴ人などレヒト諸語を話す民族の事。

名称[編集]

レフ人(左)、チェコ人(右)

「レヒト (Lecht) 」の名称は、ポーランド西スラヴ人の祖先であるとされる「レフ (Lech) 」の名から来ている。 レフ (Lech) は、レヒト人英語版部族とポーランド族の建国したピャスト朝メンバーにより良く好まれて命名される男の名前であった。