ルネッサンス (バンド)

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ルネッサンス
Renaissance publicity shot RichardBarnes.jpg
2012年のグループショット
基本情報
出身地 イングランドの旗 イングランドロンドン
ジャンル
活動期間
レーベル
公式サイト renaissancetouring.com
メンバー
旧メンバー
  • キース・レルフ(ギター)
  • ジム・マッカーティ(ベース)
  • ジェーン・レルフ(ボーカル)
  • マイケル・ダンフォード(ギター)
  • ジョン・タウト(キーボード)
  • ジョン・キャンプ(ベース)
  • テレンス・サリヴァン(ドラムス)
  • ほか別記参照

ルネッサンスRenaissance)は、イングランド出身のプログレッシブ・ロックバンド

1970年代プログレ勢の中でもシンフォニックな叙情派で知られ、メンバー構成により大きく2つの時期に分かれる。どちらも印象的な女性ボーカリストを擁し、アニー・ハズラムといった歌姫を輩出した。

概要・略歴[編集]

オリジナル・ルネッサンス(1969年 - 1970年)[編集]

[4]ブルースロックバンドヤードバーズ」のメンバーだったキース・レルフ(ボーカル、ギター)とジム・マッカーティ(ドラムス)の2人は、1968年のバンド解散後に、フォーク・デュオ「トゥゲザー」を結成。そして翌1969年、新たに元ザ・ハードのルイス・セナモ(ベース)、元ナッシュヴィル・ティーンズのジョン・ホウケン(キーボード)、キースの妹ジェーン・レルフ(ボーカル)の3人を加えた5人編成で、ロックバンド「ルネッサンス」を結成する。

同年に、セルフタイトルのデビュー・アルバム『ルネッサンス』を発表。音楽性はヤードバーズ時代のブルースとは打って変わり、フォーク・ロッククラシック音楽を加味したサウンドであった。

1970年、次作の制作に着手するものの、バンドは徐々に終息し解散状態に陥る。しかしアルバム契約の履行があるため、ジェーン・レルフとジョン・ホウケンが暫くの間まで残留し、キースらは現場を離れ支援する形に止どまった。その後、ホウケンの人脈からマイケル・ダンフォードらが協力して制作を引き継ぎ、翌1971年に紆余曲折を経て完成した2ndアルバム『幻想のルネッサンス』をリリースする。

この時代を次期ラインナップと区別するため、俗に「オリジナル・ルネッサンス」とも呼ばれている[5]。その遺志はジェーンら旧メンバーが集結し、もう一つのルネッサンスとして発足したバンド「イリュージョン」(Illusion)に受け継がれた。

新生ルネッサンス(1971年 - 1987年)[編集]

2ndアルバム完成後、マイケル・ダンフォードに主導権が移行。流動的な編成を経て、1972年頃には新メンバー アニー・ハズラム(ボーカル)、ジョン・キャンプ(ベース)、ジョン・タウト(キーボード)、テレンス・サリヴァン(ドラムス)のラインナップで固まり刷新。オリジナルとは似て非なる新たなルネッサンスを再興した。通常、当グループはこの時代を指すことが多い。

ダンフォード自身は旧ルネッサンスとの諸事情で、演奏するメンバーとしては参加せず裏方に徹した。また作詞提供者として6人目のメンバーとも呼ばれるベティ・サッチャーが、2ndアルバムから引き続き支援した。このラインナップで3rdアルバム『プロローグ』(1972年)、4thアルバム『燃ゆる灰』(1973年)をリリースする。

その後、新興レーベル「BTM」に移籍。第一弾の5thアルバム『運命のカード』(1974年)から、ダンフォードもプレイヤーとして名を連ねた。このラインナップで6thアルバム『シェエラザード夜話』(1975年)、大手レーベル「ワーナー・ブラザース・レコード」から7thアルバム『お伽噺』(1977年)8thアルバム『四季』(1978年)などの作品を残している。『四季』からシングル・カットされた「北の輝き(Northern Lights)」は、全英シングルチャートで最高10位を記録した[6]

1979年、9thアルバム『碧の幻想』発表後、テレンス・サリヴァンとジョン・タウトが脱退。レーベルからも契約を解消され活動が停止してしまう。

残るメンバー3人は別行動を取った後、再び集ってバンドを継続。新たなアルバム『カメラ・カメラ』『タイム・ライン』といった作品も発表するが、当時の流行に影響を受けたヴィジュアルになり、1970年代に築いたスタイルから徐々に掛け離れていった。

1985年にはジョン・キャンプも離れ、行き詰まったバンドは1987年に解散する。

再始動以降(1998年 - 現在)[編集]

アニー・ハズラム(2012年)

解散後、アニー・ハズラムはソロ活動に移行。1990年代よりマイケル・ダンフォードの音楽活動(マイケル・ダンフォーズ・ルネッサンス)も活発化し、2000年に両者が合流。テレンス・サリヴァンも復帰して正式に活動を再開し、同年に17年ぶりの12thアルバム『トスカーナ』を発表した[4]。翌2001年に初来日公演を開催するなど、2002年まで活動を続ける。

カナダ・オタワ公演(2010年)

その後しばらく活動が途絶えたが、2009年のデビュー40周年を契機に再び始動する。断続的にライブを行い、翌2010年には来日公演を開催。制作活動も再開する。

2012年11月、新生ルネッサンスの主導者マイケル・ダンフォードが脳内出血により死去[7]。当時からの在籍メンバーは、アニー・ハズラムだけになる。

2013年、死去したダンフォードの遺作であり約12年ぶりの13thアルバム『消ゆる風』をリリース[8]

2015年5月、全盛期時代のキーボーディスト ジョン・タウトがロンドンにて死去[9]。また、再始動後から長年在籍していたベーシストのデヴィッド・キーズが、病気による事情で降板。そしてこの年以降からメンバーの出入りが多くなる。

2018年9月、8年ぶりの来日公演を開催[10]

2019年、結成50周年を銘打った北米ツアーを開始。50周年記念の特別公演には、創設メンバーの一人ジム・マッカーティが客演した[11]。また、旧譜の最新リマスター盤発売も大々的に展開する。同年7月、降板後から闘病中であったデヴィッド・キーズが死去[12]

メンバー[編集]

※2022年11月時点

現ラインナップ[編集]

  • アニー・ハズラム (Annie Haslam) - ボーカル (1971年- )
  • マーク・ランバート (Mark Lampariello) - ベース、ギター (1985年-1987年、2015年- )
  • レオ・トラバーザ (Leo Traversa) - ベース (2015年-2018年、2022年- )
  • フランク・パガーノ (Frank Pagano) - ドラムス (2009年- )
  • レイヴ・テーザー (Rave Tesar) - キーボード (2001年- )
  • ジェフリー・ラングレー (Geoffrey Langley) - キーボード (2016年- )

旧メンバー[編集]

  • キース・レルフ (Keith Relf) - ボーカル、ギター (1969年-1970年) ♰RIP.1976年
  • ジェーン・レルフ (Jane Relf) - ボーカル (1969年-1970年)
  • ルイス・セナモ (Louis Cennamo) - ベース (1969年-1970年)
  • ジム・マッカーティ (Jim McCarty) - ドラムス (1969年-1970年、客演2019年)
  • ジョン・ホウケン (John Hawken) - キーボード (1969年-1970年)
  • マイケル・ダンフォード (Michael Dunford) - ギター (1970年-2012年) ♰RIP.2012年
  • テリー・スレイド (Terry Slade) - ドラムス (1970年-1972年)
  • ニール・コーナー (Neil Korner) - ベース (1970年-1971年)
  • テリー・クロウ (Terry Crowe) - ボーカル (1970年-1971年)
  • ビンキー・カロン (Anne-Marie "Binky" Cullom) - ボーカル (1970年-1971年)
  • ジョン・タウト (John Tout) - キーボード (1970年-1980年、1998年-1999年) ♰RIP.2015年
  • ダニー・マッカロウ (Danny McCulloch) - ベース (1971年) ♰RIP.2015年
  • フランク・ファレル (Frank Farrell) - ベース (1971年) ♰RIP.1997年
  • ジョン・ウェットン (John Wetton) - ベース (1971年-1972年) ♰RIP.2017年
  • ジョン・キャンプ (Jon Camp) - ベース (1972年-1985年)
  • ミック・パーソンズ (Mick Parsons) - ギター (1972年) ♰RIP.1972年
  • ジンジャー・ディクソン (Ginger Dixon) - ドラムス (1972年)
  • テレンス・サリヴァン (Terence Sullivan) - ドラムス (1972年-1980年、1998年-2002年)
  • ロブ・ヘンドリー (Rob Hendry) - ギター (1972年-1973年)
  • ピーター・ファイナー (Peter Finberg) - ギター (1973年)
  • ピーター・ゴスリング (Peter Gosling) - キーボード (1980年-1983年)
  • ピーター・バロン (Peter Baron) - ドラムス (1980年-1983年)
  • マイク・テイラー (Mike Taylor) - キーボード (1983年-1984年)
  • ギャヴィン・ハリソン (Gavin Harrison) - ドラムス (1983年-1984年)
  • ラファエル・ラッド (Raphael Rudd) - キーボード (1984年-1987年) ♰RIP.2002年
  • グレッグ・カーター (Greg Carter) - ドラムス (1984年-1985年)
  • チャーリー・デスカーフィーノ (Charles Descarfino) - ドラムス (1985年-1987年)
  • ミッキー・シモンズ (Mickey Simmonds) - キーボード (2001年-2002年)
  • デヴィッド・キーズ (David J. Keyes) - ベース (2001年-2015年) ♰RIP.2019年
  • トム・ブリスリン (Tom Brislin) - キーボード (2009年-2010年、2015年–2016年)
  • ジェイソン・ハート (Jason Hart) - キーボード (2010年-2015年)
  • ライク・シャランダ (Ryche Chlanda) - ギター (2013年-2015年)
  • ジョン・アルボ (John Arbo) - ベース (2018年-2021年)

ディスコグラフィ[編集]

スタジオ・アルバム[編集]

  • ルネッサンス』 - Renaissance (1969年)
  • 『幻想のルネッサンス』 - Illusion (1971年)
  • プロローグ』 - Prologue (1972年)
  • 燃ゆる灰』 - Ashes Are Burnning (1973年)
  • 運命のカード』 - Turn Of The Cards (1974年)
  • シェエラザード夜話』 - Scheherazade And Other Stories (1975年)
  • 『お伽噺』 - Novella (1977年)
  • 四季』 - A Song For All Seasons (1978年)
  • 碧の幻想』 - Azure D'or (1979年)
  • カメラ・カメラ』 - Camera Camera (1981年)
  • 『タイム・ライン』 - Time Line (1983年)
  • 『トスカーナ』 - Tuscany (2000年)
  • 『消ゆる風』 - Grandine il vento (2013年) / Symphony of Light (2014年) ※後者は再発盤

ライブ・アルバム[編集]

  • 『カーネギー・ホール・ライヴ』 - Live At Carnegie Hall (1976年) ※旧邦題『ライヴ・アット・カーネギー・ホール』
  • 『ライブ・イン・ジャパン 2001』 - In The Land Of The Rising Sun:Live In Japan (2001年)
  • 『ツアー2011 -運命のカード/シェエラザード夜話-完全再現ライヴ-』 - Tour 2011 – Turn of the Cards and Scheherazade & Other Stories Live In Concert (2011年) ※CD2枚組 + DVD。ただし、CDの内容はDVDの音声のみ。※旧邦題『2011 ライヴ・イン・コンサート』
  • 『ライヴ・アット・ジ・ユニオン・チャペル』 - Live at the Union Chapel (2016年)
  • 『シンフォニック・ジャーニー:ライヴ・イン・USA』 - A Symphonic Journey (Live In Concert) (2018年) ※With The Renaissance Chamber Orchestra名義
  • Ashes Are Burning An Anthology Live In Concert (2021年)

その他[編集]

  • In the Beginning (1978年) ※『プロローグ』『燃ゆる灰』のコンピレーション
  • Tales of 1001 Nights (1990年) ※2枚組ベスト・アルバム
  • 『ダ・カーポ - ベスト・オブ・ルネッサンス』 - Da Capo (1995年) ※2枚組ベスト・アルバム
  • 『キング・ビスケット・ライヴ』 - Live at the Royal Albert Hall : King Biscuit Flower Hour (1997年) ※1977年のライブ発掘盤
  • Songs from Renaissance Days (1997年) ※1979年–1988年のアウトテイク集
  • The BBC Sessions 1975–1978 (1999年) ※BBCセッション集
  • Day Of The Dreamer (2000年) ※1978年のライブ発掘盤
  • 『ライヴ・アット・ジ・アカデミー・オヴ・ミュージック・フィラデルフィア』 - Unplugged Live at the Academy of Music (2000年) ※1985年のライブ発掘盤
  • 『ライヴ&ダイレクト』 - Live + Direct (2002年) ※1970年のライブ音源と1968年 -1976年のデモ音源等を収録
  • Innocents and Illusions (2004年) ※『ルネッサンス』『幻想のルネッサンス』のコンピレーション
  • 『ブリティッシュ・ツアー 1976』 - British Tour '76 (2006年) ※1976年のライブ発掘盤
  • 『ドリームス&オーメンズ』 - Dreams & Omens (2008年) ※1978年のライブ発掘盤
  • 『ライヴ・イン・シカゴ1983』 - Live in Chicago (2010年) ※1983年のライブ発掘盤
  • 『ザ・ミスティック・アンド・ザ・ミューズ』 - The Mystic and The Muse (2010年) ※EP
  • 『パスト・オービッツ・オブ・ダスト』 - Past Orbits of Dust (2012年) ※1969年 - 1970年のライブ音源とリマスター・スタジオ音源を収録
  • 『ディ・レーン・リー・スタジオ 1973』 - De Lane Lea Studio (2014年) ※1973年のライブ発掘盤
  • 『アカデミー・オブ・ミュージック 1974』 - Academy of Music (2015年) ※1974年のライブ発掘盤
  • 『フィルモア・ウェスト1970』 - Live Fillmore West 1970 (2016年) ※1970年のライブ発掘盤
  • 『ライヴ・アット・ザ BBC』 - Live at the BBC Sight & Sound (2017年) ※BBCセッション集の拡大版

マイケル・ダンフォーズ・ルネッサンス[編集]

マイケル・ダンフォーズ・ルネッサンス(Michael Dunford's Renaissance)は、ダンフォードとステファニー・アドリントン(Stephanie Adlington)によるコラボレーション。

  • 『もう一人の私』 - The Other Woman (1994年) ※ルネッサンス名義
  • 『オーシャン・ジプシー』 - Ocean Gypsy (1997年) ※過去のルネッサンス楽曲の新録。日本盤はルネッサンス名義
  • Trip To The Fair (1998年) ※アルバム上記2枚の編集盤

脚注[編集]

外部リンク[編集]