ルッケーゼ一家

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ルッケーゼ一家の現在のボス、スティーブン・クレーア(1992年撮影)

ルッケーゼ一家(―いっか、Lucchese crime family)は、アメリカ合衆国ニューヨークマフィア(コーサ・ノストラ)の犯罪組織の一つである。

初期[編集]

1890年代シチリア島コルレオーネから移住したモレロ一家がマンハッタンイースト・ハーレムでマフィア組織を作った。組織の一員だったガエタノ・レイナが1910年代半ばにモレロ一家から分派した組織が始まりとされ、1910年代後半から1920年代にかけてブロンクスを拠点に独自の一家を形成した[1]。初期のメンバーにトミー・ガリアーノ、ステファノ・ラサール、ラオ兄弟、ジオヴァンニ・ディカルロ、トーマス・ルッケーゼなどがいた。イタリア式富くじやナンバーズ賭博、氷配給業を営んだ。

五大ファミリー[編集]

1930年、レイナがジョー・マッセリア一味に暗殺されると、副ボスのトミー・ガリアーノが引き継いだ。1931年、サルヴァトーレ・マランツァーノがニューヨーク・マフィアを五大ファミリーに再編成した際、ファミリーの1つに認定された。その後マランツァーノを殺したルチアーノからも五大ファミリーに認定された。

1950年代前半、病死したガリアーノに代わりボスとなったト-マス・(三本指のブラウン)・ルッケーゼは、繊維産業、運輸業界などに支配力を強めた。一家の名前はこのルッケーゼに由来する。フランク・コステロと並んで政界に強力なコネを持ち、繊維や空港の労働組合に強大な影響力を持った。1950年代後半、ヴィト・ジェノヴェーゼと組んでニューヨーク・マフィア最大の実力者コステロの追い落としに加担した。更にカルロ・ガンビーノアナスタシア一家のボスにつけた上でガンビーノと姻戚関係を結び連携を強化した。ボナンノ一家のボスのジョゼフ・ボナンノプロファチ一家のボスのジョセフ・マリオッコによるニューヨーク・マフィア掌握の陰謀を未然に阻止し、ガンビーノと共にニューヨークを実質的に支配した。

ルッケーゼの死後はカーマイン・トラムンティアンソニー・コラーロがボスとなり、麻薬取引などにも手を染めるようになる。 

1978年ポール・ヴァリオ配下のジミー・バークトーマス・デシモーネなどがルフトハンザ航空強奪事件を引き起こす。その後、同じくヴァリオ配下のヘンリー・ヒルが情報提供者となったことで、バーク、ヴァリオら関係者が多数逮捕された。この事件は『グッドフェローズ』として小説・映画化された。

1986年には獄中のコラーロが指名した人物を殺害してヴィットーリオ・アムーソがボスの座を奪った。アムーソは腹心のアンソニー・"ガスパイプ"・カッソと共にガンビーノ一家のボスの座を奪ったジョン・ゴッティに反発してフランク・デチッコら側近を殺害する。このためゴッティは話し合いの末に何とか関係修復に成功した。その後、カッソはボスの座を奪おうとして失敗し、証人保護プログラムの保護下に入ることとなった。

その他、ポール・カステラーノと仲が良かったサルヴァトーレ・"トム・ミックス"・サントロジョニー・ディオなどが有名。

2012年現在のボスはスティーブン・クレーアである。

歴代のボス[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Lucchese Family - The Reina Gang

外部リンク[編集]