リー・アイザック・チョン

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リー・アイザック・チョン
Lee Isaac Chung
生年月日 (1978-10-19) 1978年10月19日(44歳)
出生地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 コロラド州デンバー
職業 映画監督脚本家プロデューサー
ジャンル 映画
活動期間 2007年 - 活動中
主な作品
ムニュランガボ英語版
ラッキー・ライフ
アビゲイル・ハーム
ミナリ
 
受賞
放送映画批評家協会賞
外国語映画賞
2020年ミナリ
その他の賞
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リー・アイザック・チョン
各種表記
ハングル 이삭[1]
RR式 Jeong Isak
MR式 Chŏng Isak
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リー・アイザック・チョンLee Isaac Chung, 1978年10月19日 - )は、アメリカ合衆国の映画監督脚本家プロデューサー

概要[編集]

ルワンダ語で撮影された長編映画デビュー作『Munyurangabo』(2007年)が第60回カンヌ国際映画祭で上映された[2]。彼の半自伝的映画『ミナリ』(2020年)は2020年サンダンス映画祭英語版で審査員大賞と観客賞を受賞した。彼は『ミナリ』により第78回ゴールデングローブ賞外国語映画賞も受賞した他、第93回アカデミー賞監督賞脚本賞にもノミネートされた。

生い立ちと学歴[編集]

1978年10月19日[3]コロラド州デンバー韓国系の家庭に生まれる。一家はジョージア州アトランタで短期間過ごした後、アーカンソー州リンカーン英語版の田舎の小さな農場に移った[4][5]。彼はリンカーン高校英語版へと通った[6]

彼はアメリカ上院ユース・プログラム英語版の同窓生である[7]。生物学を学ぶためにイェール大学に通うが、4年生のときに映画製作者を目指すようになる[5][8]。その後、ユタ大学で映画製作を学ぶ[8]

キャリア[編集]

彼はルワンダを舞台とした映画『Munyurangabo』で長編監督デビューを果たす。これは妻のバレリーと共に訪れたルワンダの首都キガリの国際救援基地で交流した学生たちと協力して製作したものであり、ルワンダ虐殺を背景とする物語である[9]。『Munyurangabo』は第60回カンヌ国際映画祭でプレミア上映された。その他にも釜山国際映画祭トロント国際映画祭ベルリン国際映画祭ロッテルダム国際映画祭ロジャー・イーバートのイーバートフェスト、ハリウッドのAFIフェスト、ニューヨークのリンカーン・センターニューヨーク近代美術館で開催されたニュー・ディレクターズ/ニュー・フィルムズ映画祭英語版で上映された。批評家に高評価された上[10][11][12]、彼はインディペンデント・スピリット賞ゴッサム賞にノミネートされた[13]

2010年に長編監督第2作『Lucky Life』、2012年に第3作『Abigail Harm』は公開された。

2020年に監督・脚本を務めた半自伝的映画『ミナリ』が公開された。彼は2018年の夏にこの脚本を書いたが、その前の時点では映画製作を引退してインチョンにあるユタ大学のアジア・キャンパスで教職に就くつもりであった[14]

2020年、降板したマーク・ウェブに代わって日本のアニメ映画『君の名は。』の実写リメイク映画の監督に就任したが[5]、2021年7月、スケジュールの都合でプロジェクトから降板した[15]。彼はまたプランB及びMGM製作のニューヨーク香港を舞台とした恋愛映画を構想中である[16]

フィルモグラフィ[編集]

日本語題
原題
役割 備考
2004 Highway 監督・編集 短編映画
2005 Sex and Coffee 監督・脚本・製作・撮影 短編映画
Los coyotes 監督・脚本・撮影・編集 短編映画
2007 ムニュランガボ
Munyurangabo
監督・脚本・製作・撮影・編集
2010 ラッキー・ライフ
Lucky Life
監督・脚本・製作・編集
2012 アビゲイル・ハーム
Abigail Harm
監督・脚本・製作(クレジット無し)・撮影・編集
2015 I Have Seen My Last Born 監督・製作・撮影 ドキュメンタリー
2020 ミナリ
Minari
監督・脚本
2023 マンダロリアン
The Mandalorian'
監督 Disney+オリジナルドラマ

受賞とノミネート[編集]

映画祭・賞 部門 候補作 結果 参照
2007 AFIフィスト 審査員大賞 ムニュランガボ英語版 受賞
アミアン国際映画祭 SIGNIS賞 受賞
カンヌ国際映画祭 ある視点賞 ノミネート
カメラ・ドール ノミネート
ゴッサム賞 ブレイクスルー監督賞 ノミネート
2008 メキシコ・シティ国際コンテンポラリー映画祭英語版 第1回作品賞 受賞
インディペンデント・スピリット賞 サムワン・トゥ・ウォッチ賞 ノミネート
サラソタ映画祭 ナラティブ映画賞 受賞
2010 ブラチスラヴァ国際映画祭英語版 グランプリ 『ラッキー・ライフ』 ノミネート
トライベッカ映画祭 ナラティブ映画賞 ノミネート
2013 CAAMフェスト英語版 ナラティブ映画賞 『アビゲイル・ハーム』 ノミネート
ロサンゼルス・アジア太平洋映画祭英語版 監督賞 (ナラティブ作品) 受賞
ナラティブ作品賞 受賞
2015 ロサンゼルス・アジア太平洋映画祭英語版 ドキュメンタリー作品賞 I Have Seen My Last Born ノミネート
2020 シカゴ映画批評家協会賞 ミロス・ステリック有望映画作家賞 ミナリ ノミネート
ドーヴィル・アメリカ映画祭英語版 特別大賞 ノミネート
フロリダ映画批評家協会 監督賞 ノミネート
脚本賞 受賞
ノースカロライナ映画批評家協会 オリジナル脚本賞 受賞
サンダンス映画祭英語版 審査員賞 (米国劇作品) 受賞 [17]
観客賞 (米国劇作品) 受賞
2021 ゴールデングローブ賞 外国語映画賞 受賞 [18]
ナショナル・ボード・オブ・レビュー オリジナル脚本賞 受賞 [19]
インディペンデント・スピリット賞英語版 作品賞 ノミネート [20]
監督賞 ノミネート
脚本賞 ノミネート
サンディエゴ映画批評家協会賞 オリジナル脚本賞 受賞 [21]
トロント映画批評家協会 作品賞 ノミネート
監督賞 ノミネート
脚本賞 受賞
クリティクス・チョイス・アワード英語版 監督賞 ノミネート [22]
脚本賞 ノミネート
外国語映画賞 受賞
全米監督協会賞英語版 長編映画監督賞 ノミネート [23]
英国アカデミー賞 非英語作品賞 ノミネート
監督賞 ノミネート
アカデミー賞 監督賞 ノミネート
脚本賞 ノミネート

参考文献[編集]

  1. ^ “한인 2세 정이삭 감독 칸 영화제 지원작품에”. Korea Times. (2008年4月1日). http://www.koreatimes.com/article/441580 2015年10月26日閲覧。 
  2. ^ Variety May 25, 2007
  3. ^ Lee Isaac Chung: Biography”. IMDb. 2021年3月3日閲覧。
  4. ^ Castillo, Monica (2021年2月12日). “Denver-Born Director Lee Isaac Chung’s ‘Minari’ Blends Childhood Memories Into A New Rural American Tale” (英語). Colorado Public Radio. 2021年3月3日閲覧。
  5. ^ a b c Kroll, Justin (2020年9月18日). “Lee Isaac Chung To Direct ‘Your Name’ Live-Action Reimagining From Toho, Paramount And Bad Robot” (英語). Deadline. 2021年2月28日閲覧。
  6. ^ The 1997 Arkansas Times Academic All-Star Team”. lArkansas Times (1997年5月16日). 2021年3月12日閲覧。 - Confirmation that this is the same Lee Chung: Eifling, Sam (2021年2月2日). “‘Minari’ director Lee Isaac Chung talks Korean pears, growing up in rural Arkansas and reimagining the protagonist”. Arkansas Times. 2021年3月12日閲覧。 “The Arkansas Times took note of Chung as far back as 1997, when as a high school senior he was an Academic All-Star:[...]”
  7. ^ United States Senate Youth Program Roster 1997”. United States Senate Youth Program. 2021年3月1日閲覧。
  8. ^ a b University of Utah alum Lee Isaac Chung tells his family story in ‘Minari,’ a Sundance winner and Oscar contender” (英語). The Salt Lake Tribune. 2021年3月3日閲覧。
  9. ^ https://www.nytimes.com/2008/03/23/movies/23lim.html?pagewanted=all&_r=0
  10. ^ Chicago Sun Times July 22, 2009
  11. ^ Variety May 27, 2007
  12. ^ http://www.filmcomment.com/article/a-better-tomorrow-munyurangabo
  13. ^ The Envelope
  14. ^ Kay, Jeremy (2020年2月10日). “Why Lee Isaac Chung almost quit filmmaking before directing ‘Minari’” (英語). Screen Daily. 2021年2月28日閲覧。
  15. ^ Director Lee Isaac Chung Exits Paramount's Live-Action Your Name Movie”. ComingSoon.net (2021年7月21日). 2021年7月21日閲覧。
  16. ^ McNary, Dave (2020年12月18日). “MGM and Brad Pitt’s Plan B Team Up for Films With ‘Minari,’ ‘Bad Education’ Directors” (英語). Variety. 2021年2月28日閲覧。
  17. ^ Hipes, Patrick (2020年2月1日). “Sundance Film Festival Awards: ‘Minari’ Scores Double Top Honors – The Complete Winners List”. Deadline Hollywood. 2020年2月2日閲覧。
  18. ^ Golden Globes: Winners & Nominees” (2021年2月28日). 2021年3月1日閲覧。
  19. ^ National Board of Review Names ‘Da 5 Bloods’ Best Picture, Spike Lee Becomes Second Black Director Winner”. Los Angeles Times (2021年1月26日). 2021年1月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年1月26日閲覧。
  20. ^ ‘Minari,’ ‘Never Rarely Sometimes Always’ Top 2021 Independent Spirit Award Nominations” (2021年1月26日). 2021年1月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年1月26日閲覧。
  21. ^ 2020 San Diego Film Critics Society Award Winners”. San Diego Film Critics Society (2021年1月11日). 2021年3月1日閲覧。
  22. ^ Davis, Clayton (2021年2月8日). “Critics Choice Awards: 'Mank' Leads With 12 Nominations, Netflix Makes History With Four Best Picture Nominees”. Variety. 2021年2月8日閲覧。
  23. ^ DGA Awards Film Nominations: ‘Nomadland’, ‘Minari’, ‘Mank’, ‘Chicago 7’ & ‘Promising Young Woman’ Helmers Vie For Top Prize”. Deadline (2021年3月9日). 2021年3月9日閲覧。

外部リンク[編集]